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今日は何の日?■13代目クラウンに初めて本格フルハイブリッド設定

2008年(平成20)年5月6日、トヨタは同年2月18日にモデルチェンジした13代目「クラウン」のロイヤルとアスリートにハイブリッドモデルを設定した。11代目クラウンで簡易的なマイルドハイブリッドが設定されたことがあったが、本モデルは初の本格(フル)ハイブリッドである。
人気のゼロクラウンをブラッシュアップした13代目

2008年2月にクラウンは、12代目「ゼロクラウン」から13代目へとモデルチェンジした。コンセプト、デザインともに人気が高かった12代目を正常進化させ、「ロイヤルシリーズ」と「アスリートシリーズ」の2シリーズで構成された。

スタイリングは、先代のイメージをキープしながら発展させ、フロントホイールアーチを強調するフェンダーラインが特徴だった。先代ゼロクラウンのイメージを継承したスタイルだったが、全幅とトレッドが10mm拡大され存在感と迫力が増した。

エンジンは、筒内直噴D-4システムを採用し、吸・排気バルブに連続可変バルブタイミング機構を備える、最高出力256ps/最大トルク32.0kgmを発揮する3.0L V6 DOHC、215ps/26.5kgmの3.0L V6 DOHCの2種エンジンを搭載。パワースペックは先代と同じだが、制御系を最適チューニングしてドライバビリティが改善された。
トランスミッションも、シーケンシャルシフト付6速ATを継承したが、これも新たに駆動力統合制御システムのDRAMSを採用し、滑らかな変速を実現。自動的にシフトパターンを切り替えるAI‐SHIFT制御も注目を集めた。

さらに、世界初の進化版ドライバーモニター付プリクラッシュセーフティシステム(ミリ波レーダー方式)を設定し、カーナビゲーションとの連動により高度な運転支援を実現するなど、世界トップレベルの安全性能が装備された。
車両価格は、2WD仕様で368万~535万円(ロイヤル)/374万~567万円(アスリート)に設定された。
リダクション付THS IIを採用した本格ハイブリッドモデルが追加


13代目へのモデルチェンジから3カ月遅れの2008年5月のこの日、待望のハイブリッドモデルが追加された。
ハイブリッドモデルは、最高出力196psの3.5L V6 DOHC直噴エンジンとモーターを組み合わせ、ハイブリッドシステムはFR専用2変速式リダクション機構付THS IIを搭載。リダクション機構の役目は、高回転型モーターの回転を減速してトルクを向上させて全域で高いトルクを得ることで、燃費向上だけでなく、パワーも両立させることである。
これにより、4.5L車クラスの動力性能と2L車クラスの低燃費が両立され、燃費は14.0km/L(JC08モード)を実現し、2015年度燃費基準が達成。またハイブリッドのインパネには、視認性に優れたTFT(薄膜トランジスタ)液晶を使った世界初のファイングラフィックメーターを標準装備して先進性を強調した。
車両価格は、2グレードで595万円と619万円に設定された。


11代目クラウンにはマイルドハイブリッドを設定
13代目でクラウン初の本格ハイブリッドが登場したことは上記の通りだが、実はそれ以前にクラウンにはマイルドハイブリッドだがハイブリッドモデルが存在していた。

1999年9月にモデルチェンジした11代目クラウンの、2001年8月に行われたマイナーチェンジで、ロイヤルサルーンに3.0L直噴エンジンとモーターを組み合わせた「THS-M」、いわゆるマイルドハイブリッドモデルが設定された。
ハイブリッドシステムは、最高出力200ps/最大トルク30.0kgmを発揮する3.0L V6 DOHC直噴エンジンに3kWの小型モーターと36Vの2次バッテリーを加えたもの。アイドルストップ時には、モーターでエアコンをはじめとする補機類を駆動。モーターで車両を発進し、同時にエンジン再スタート、もちろんモーター単独で走行することはできないが、減速時エネルギーを回収する減速回生システムも採用された。
マイルドハイブリッドモデルの燃費(10・15モード)は、標準モデルの11.4km/Lに対して13.0km/Lと15%ほど向上。また、マイルドハイブリッドモデルの価格上昇は、15.0万円だった。
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最新のクラウンには、進化版の4段変速機構を付加した“マルチステージハイブリッド(MSHT)”やTHSシリーズのシリパラ方式とは異なるツインスクロールターボエンジンを使った1モーター・パラレルハイブリッド“デュアルブーストハイブリッド(DBHS)”を使うなど、クラウンのハイブリッドシステムも進化を続けている。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。


