4ストはオイルが生命線シフトタッチも軽くなる
What’s UP! 俺が走ると雨が降る、スーパー雨男・ガレージ146のイシムです。
今回はオフロードを走ったりサーキット走ったりと、ここ最近ずっとXSR125をぶん回してるし、さらにこの暑さ。そろそろ油脂類もお疲れモードだろうってことで、各部をリフレッシュしてみることにしました。
まずはエンジンオイルから。ボクは4ストエンジン車に乗るうえで、オイルって一番大事だと思っている派。人間で言えば血液みたいなモンですからね。しかもXSR125はオイル量が1リットル弱と少なめ。小排気量エンジンって高回転を多用するぶん、思っている以上にオイルへの依存度が高いんです。
今回は純正オイル&純正フィルターを用意して交換開始。サクッと抜いてみたら予想通りの汚さでOMG……。黒さもかなり進んでいたし、触った感じも少しシャバい。このオイルが黒くなるのって「ダメなオイル」だと勘違いしがちだけど実は逆。オイルの役割の一つに「洗浄」ってのがあって、つまり汚れを落としてくれたから黒くなっているって事。俺に例えれば仕事後のシャワーで泡が茶色くなるカンジ。やっぱり高回転連発ってオイルには厳しい環境なんだなと改めて実感しました。
ちなみにXSR125はアンダーカウル付きなので、作業するなら外したほうがラク。付けたままでも交換はできるけれど、マフラーにオイルが垂れやすいので気になる人はしっかり養生しておきたい。こういうひと手間で後の掃除がかなり変わりますから。
フィルター交換時は向きにも注意。中央の凹みが浅いほうをエンジン側へ向けて装着するタイプなので、勢いで組むと地味にハマります(笑)。ドレンボルトの締め付けやオイル量確認も含めて、こういう基本作業こそ丁寧にやりたいですね。
続いてはブレーキフルード交換。こちらも抜いてみると、なかなかの汚れっぷり。新品と並べると色も粘度感もかなり違っていて、古いほうは若干シャバっとした印象。ブレーキフルードって普段あまり意識しないけど、レバータッチやコントロール性に直結する部分だから超重要です。
交換後はレバーのフィーリングがカチッとして、入力に対する反応もかなり分かりやすくなりました。前回交換したブレーキパッドとの相性も良く、フロントブレーキがかなりコントローラブルになった印象です。
仕上げはヤマハ純正・YAMALUBEのPEAカーボンクリーナーをガソリンタンクへ投入してエンジン内部をクリーンアップ。最近のインジェクション車って便利だけど、そのぶん燃焼室やインジェクターまわりには徐々にカーボンも溜まるので、こういうメンテも定期的にやっておきたいところ。計量カップ付きで使いやすいし、XSR125みたいな125ccクラスなら1回の使用量も少なくて済むから意外と経済的だったりします。

オイル交換前/後の違いを確認するため、オイル交換前にも試乗。同じルートを同じように走ります。
吹け上がりも良くなりキレイに伸びる!
そしてメンテ後にエンジン始動。走り出した瞬間、まず感じたのが吹け上がりの軽さ!
アクセルに対するレスポンスが気持ち良く、回転の伸び方もスムーズ。さらにシフトタッチも明らかに滑らかになっていて、「あ〜やっぱりオイルって大事だわ……」としみじみ。
ブレーキも操作に対して素直に反応してくれるので、乗っていてとにかく気持ちイイ。こういう瞬間、「オートバイって最高だな〜」って改めて思いますね。
みなさまも本格的な夏が来る前に、ぜひ愛車のメンテナンスをしてみては?
クソ暑いけど、ちゃんと整備するとマジで走りたくなりますよ!
では次回もお楽しみに。 Don’t miss it!

「オイル交換後は、シフトの入りも軽さが出てイイ感じに」(イシム)

エンジンは124cc水冷SOHC単気筒。放熱性に優れるアルミ製ダイアジルシリンダー、アルミ鍛造ピストンによりコンパクトに設計され、15ps/10000rpmの最高出力と1.2kgm/8000rpmの最大トルクを発揮する。
■MENU 01:【オイル交換】用意したオイルはこちら
バイクを直立にしてオイルを抜く【オイル交換時のポイント】

汚れたオイルをできるだけ排出するため、バイクを直立させてエンジン内のオイルを抜く。
オイル量はレベルゲージ上限まで【オイル交換時のポイント】

エンジンの構造上、オイルは微細ながら徐々に減っていく。そのため注入オイル量はバイクを直立にして、レベルゲージを差し込み(ゲージは締め込まない)上限までオイルを入れる。
交換作業・ダイジェスト







・オイルを抜く際は、受け皿もしくは廃油ボックスなどを用意。たいてい飛び散るため、受け皿の周囲もカバーしておこう。 ・指で指しているのがオイルドレンボルト。 ・19mmソケットで外す。 ・中にはスプリングとフィルターが入っているので忘れずに装着(Oリングは新品に交換)。 ・ドレンボルトを締めたら(32Nm)、オイルを注入。 ・オイル規定量は850mℓ。全量は抜けないからレベルゲージで目視して調整すること。 ・左が新品オイルで右が車両から抜いたオイル。走行距離は2000kmほどだけど、汚れを吸着していて真っ黒。粘度も落ちていた。
オイルフィルター交換時は……
オイル交換では、「オイルのみ交換」する場合と、「オイルフィルターも交換」する2パターンがある。オイルフィルターも同時に交換する際は、以下の手順が必要だ。
■MENU 02:【ブレーキフルードの交換】用意したオイルはこちら
ハンドルは右切りで!【交換時のポイント】

ブレーキライン(通路)内にエアが混入しないよう、マスターシリンダーを一番上に来るように停める。
養生は念入りに!【交換時のポイント】

ブレーキフルードは、付着したままにすると塗装などを冒してしまうため、燃料タンクやハンドル周りにウエスを巻き付けて、しっかりと保護する。
交換作業手順・ダイジェスト





・古いフルードを受ける容器(空き缶でもOK)とチューブを用意。 ・注射器もしくは綺麗なウエス等で古いフルードを抜く。 ・新しいフルードが出てくるまで「レバーを握ったまま→ブリーダーボルトを緩めて排出→ブリーダーボルトを締める→新しいブレーキフルードを注ぐ→レバーを握ったまま……」交換作業をくり返す。 ・左が新品フルードで右が車両から抜いたもの。古いほうがシャバシャバしており、汚れ?水分?不純物らしきものも混ざっていた。 ・点検窓で量を確認して完了。
■MENU 03:【エンジン内部洗浄】用意したケミカルはこちら

YAMALUBE
PEAカーボン
クリーナー 100ml
1760円
ポリエーテルアミン(PEA)、石油系溶剤。ガソリンに混ぜるだけで、エンジン内部の燃焼室、吸気バルブ、インジェクター等に固着したカーボンデポジットを洗浄、除去してくれる。
作業手順・ダイジェスト


計量カップが付属しているので測って入れるだけのお手軽さ。刺激臭も抑えられており、無色透明なのも驚いた。
走るほどに効いてくる!

カーボンを溶かしていくので、即効性というより遅効タイプ。使う量はガソリン容量5lに対して15ml。XSRの場合満タンでも30mlしか使わないから、けっこう経済的かも。定期的に行えばエンジン内部をクリーンに保つことができそうだ。
ベースマシン情報

取材協力
GARAGE 146 ガレージ・イシム
東京都杉並区に店舗を構える、街のバイク屋さん。代表の石村さん(イシム)は業界歴30年超のベテランで、キャブレター車も得意。来店時はインスタグラムからご連絡を。東京都杉並区井草3-17-17
@1ndependent4life
※この記事は月刊モトチャンプ2025年9月号を基に加筆修正を行っています
【モトチャンプ編集部】





