同じZ50Jでもポン付けできるとは限らない!? モンキー同士の互換性

ざっくり言えば、モンキー/ゴリラ/モンキーBAJAは“兄弟関係”のようなもの。共通する部分は多いけれど、タンクやハンドル、足周りなど細かな違いがあるため、「同じZ50Jだから何でもそのまま付く」とも限らない。そこを見極めながら流用するのも、キャブモンキー遊びの奥深さなんだ。
歴史が長いぶん気になりません? モデル毎の互換性。いざ「モンキーが欲しい」となった場合は中古車を手に入れると思うんだけど、流用できるパーツがあるかないかで、遊び方も変わってくると思う。そこで今回は、人気のモンキー/ゴリラ/モンキーBAJA(バハ)を例に互換性について話してみたい。少々マニアックな世界なので、「へえそうなんだね」程度で読んでもらってかまわない。
三車は、【Z50J】という共通の型式から推測できる通り、車体もエンジンもほとんどが共通。だからといってポン付けできるかといったらそうでもない。
モンキーとゴリラのタンク&シートのお着替えは可能だが、フロントの足周りは、ゴリラのフォークやハンドルに違いがあってワイヤー類が長いし、モンキーのハンドル折り畳み用の通称「くるくる」は、ゴリラの9Lタンクに干渉してしまう。そして「モンキーにBAJAタンクを付けたい」という人もいると思うが、取り付け位置が異なるため、装着にはフレーム側のマウント位置の変更(加工)が必要だ。
ちなみに、エンジンは共通なので、12Vモンキーに6Vモンキー用マフラーを装着することは可能。12VモンキーにモンキーR用カムシャフトを流用したり。モンキーRのピストン、シリンダーヘッド一式の移植なんていうのも問題なくできてしまう。

マフラー出口の細い方が12V化以降の品で、やたら太い方が6V時代の品。付け替えて何か変わるか?と聞かれたら「別に」。ちなみに、静かにしたいからと排気量アップしたモンキーに付けてはダメ。熱がこもってエンジンブローしてしまうから(実話)。

12V化されて以降のC型エンジンのシリンダーヘッドは、70用、90用ともほぼ同じもの。
シンプルだから自分で遊べる! キャブモンキーの魅力
ここでいうキャブモンキーの魅力は、単に“古いからシンプル”というだけではない。部品点数や配線が比較的少なく、構造を目で追いやすいから、自分で触って仕組みを覚えていく楽しさがある。12V車の配線やエンジン着脱のシンプルも魅力だ。
キャブレター車のモンキーって、軽くて必要最小限の部品構成であるがゆえに、自分でどうにでもできる(できそうと思わせてくれる)事が素晴らしいと思う。機械的に部品が当たるとか干渉するというような状態でなければ走ってしまう。電気配線も12Vモンキーならエンジンから6P(ピン)カプラーと赤/黒コードが出ているだけ。FI車(電子式燃料噴射式)とは違ってエンジンの健康管理が容易なのはキャブレター車のメリットだ。
エンジン着脱に関しても、配線や補機類の多いFI 車に対してとてもシンプルだからキャブレター車のほうが圧倒的にラク。ラクってことはミスも少なくなるし作業時間も短縮できるのもメリットだろう。
ちなみにエンジンは一度分解して規定トルクで組み立て直すだけでもパワーが上がるという噂は「初めて組んだエンジンが走っちゃったよ!」という興奮込みにはなるが体験済みだ。中古車で購入したマシンなら誰が組んだか不明だから一度試してみるのを勧める。ボルト等が緩んでいる可能性もあるしね。重要なのは単に増し締めではなく分解後に(必ずホンダ純正の新品ボルトを使ってほしい)規定トルクで締め直すこと。
いまだにキャブモンキーを所有しているボクが言えることは、こんな楽しい素材はほかに知らないし、社外製パーツが豊富なぶんどんどん欲が出てくる不思議な魅力を持っている。みんなにも昭和のメカニズムを楽しんでみてほしいな。

エンジンをオーバーホールする際は、スプリング類はすべて新品を用意しておこう。ヘタればエンジンブローの可能性の高まるバルブスプリングの交換など、エンジンを分解組み立てする手間に比べたらたいしたことはないはずだ。かつて筆者(ゴン太)はサボって……。
※この記事は月刊モトチャンプ2024年3月号を基に加筆修正を行っています
【モトチャンプ編集部】