連載
今日は何の日?■プレマシーにスポーティモデル追加

2001(平成13)年7月4日、マツダは「ファミリア」をベースとした3列シートのコンパクトミニバン「プレマシー」にスポーティグレード「プレマシー・スポルト」を追加し発売を始めた。スポルトは、ベースの1.8L DOHCに対して2.0L DOHCエンジンを搭載し、内外装をスポーティに仕立てたモデルである。
扱いやすさと広い室内空間を両立したプレマシー

1999年4月に誕生した「プレマシー」は、「ファミリア」をベースにセダンのような取り回しの良さと広い室内空間の両立を狙った、乗用車ライクな3列シートのコンパクトミニバンである。

スタイリングは、一見乗用車のような5ドアハッチバック。コンパクトなボディに3列シートを備えるために、低いフロアを利用した独自のパッケージングを採用。3列シートは、未使用時には折り畳んで荷室を拡大でき、シートアレンジの工夫によって車中泊も可能となる。


パワートレーンは、最高出力135ps/最大トルク16.5kgmを発揮する1.8L 直4 DOHCエンジンと、電子制御4速ATの組み合わせ、駆動方式はFFと4WDを設定。4WDは、スリップを検出して4WD化するオンデマンド式でなく、通常前後駆動力50:50を走行状況に応じて適切に振り分ける本格的なフルタイム4WDだった。

車両価格は、FF仕様の標準グレードで168.6万円(5人乗車)/174.4万円(7人乗車)に設定。当時の大卒初任給は19.7万円(現在は約23万円)だったので、単純計算では現在の価値で197万円/204万円に相当する。
プレマシーは、ミニバンブームの中ではやや地味な存在だったが、順調な販売で滑り出した。
スポーティなプレマシー・スポルトを追加

2001年7月のこの日、それまでの1.8L 直4 DOHCに加え、2.0L 直4 DOHCエンジンを搭載し、さらに内外装もスポーティな装備を加えた新たなグレード「プレマシー・スポルト」が追加された。
エクステリアについては、フロントとサイド、リアに専用エアダムスカート、その他にもバンパー、ヘッドライト、リアコンビランプも変更して躍動感を高め、アルミホイールも専用16インチ/5本スポークを採用。インテリアは、黒とシルバーを基調として、本革巻きステアリングホイール、ホワイトメーターなどでスポーティさをアピールした。
エンジンは、圧縮比を上げるなどチューンアップした2.0L 直4 DOHCを搭載し、最高出力165ps/最大トルク18.1kgmまで向上。トランスミッションは電子制御4速ATで、駆動方式はFFのみ。ハイパワーと優れた応答性により、市街地での軽快な走りや余裕の高速クルージングを実現された。

また、ボディ各部の徹底した剛性アップや専用のサスペンションチューニングによって、操安性や乗り心地、静粛性が一層高いレベルで実現。さらに、DSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)の採用によって、安全性についても強化された。

車両価格は、206.8万円(5人乗車)/214.8万円(7人乗車)、1.8Lモデルより25万円ほど高額だった。
水素ロータリーやFCEVの試験車として活躍したプレマシー
プレマシーは、その後2005年2月に2代目、2010年7月に3代目へと進化して堅調な販売を続けたが、徐々に販売も下降線を辿ったこと、さらにマツダがミニバンから徹底することを決めたため、2018年2月に生産を終了した。
一方、プレマシーは水素ロータリー車やFCEV(燃料電池車)の開発試験車として活躍した。プレマシーがコンパクトミニバンで床下スペースが広く、FFレイアウトのため後方スペースが使いやすいパッケージングだったので、水素タンクや水素スタックなどが搭載しやすかったのだ。
・燃料電池車「プレマシーFC-EV」の公道試験開始

2001年2月「プレマシーFC-EV」が、国内初となる燃料電池車の公道走行試験を開始した。メタノール改質方式の燃料電池システムを採用し、燃料電池スタックや改質装置など全てのユニットが小型化して床下に搭載された。
・プレマシーハイドロジェンREハイブリッド」のリース販売開始

2009年3月、ハイドロジェンRE(水素ロータリーエンジン)とハイブリッドを組み合わせた「プレマシーハイドロジェンREハイブリッド」のリース販売を開始した。プレマシーハイドロジェンREハイブリッドは、水素REで発電機を回して発電させてバッテリーを充電し、その電力でモーター走行するシリーズハイブリッド方式である。
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プレマシー・スポルトは、プレマシーの商品力強化のひとつとして投入されたのだが、プレマシー全般については2010年以降の人気が伸びなかった。マツダは、2010年以降に「デミオ」や「CX-5」といったモデルに積極的にSKYACTIV技術を採用したのに対し、プレマシーやMPV、ビアンテのミニバンには一部を除いてほとんどSKYACTIVが採用されなかった。このことから、マツダとしてはミニバンよりSUVをメイン商品とする動きがあったようだ。
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