
ヤマハ発動機販売は、「YZF-R6 レースベース車」の生産終了を正式発表した。2026年7月1日から8月31日まで実施される期間限定受注が最後のオーダーとなり、2027年2月26日に発売される。
公道仕様のYZF-R6は、欧州の排出ガス規制への対応などを背景に2020年モデルを最後に販売を終了。その後もサーキット専用となるレースベース車は継続販売されてきたが、今回の受注をもって、その歴史にも幕が下ろされる。
ヤマハを代表する600ccスーパースポーツが、新車としてラインアップから姿を消すことになる。
1999年デビューから続いた名車 世界のレースで活躍したYZF-R6
YZF-R6が初めて登場したのは1999年。軽量な車体と599cc水冷並列4気筒エンジンを組み合わせた本格スーパースポーツとしてデビューし、高回転まで一気に吹け上がるエンジン特性と鋭いハンドリングで高い評価を獲得した。
ロードレースでは世界各国で数多くの実績を残し、600ccクラスを代表する存在として長年にわたり活躍。サーキット走行を楽しむライダーからも高い支持を集め、現在でも国内外で多くの車両が現役で走り続けている。
近年は環境規制の強化により600cc4気筒スーパースポーツが次々と姿を消すなか、YZF-R6はレースベース車という形で販売が続けられてきた。その最後が今回のモデルとなる。
熟成を重ねた完成形 仕様変更なしで最終モデルへ
今回発売される「YZF-R6 レースベース車」は、2020年モデルの欧州仕様をベースとしたサーキット専用モデルである。
トラクションコントロールシステムやクイックシフターを装備し、フロントサスペンションやフロントブレーキには「YZF-R1 レースベース車(2024年モデル)」と同型部品を継続採用。レースユースを想定したパッケージとなっている。
なお、従来モデルからの仕様変更はない。
だからこそ、このモデルはYZF-R6が長年磨き上げてきた完成形そのものでもある。余計な変更を加えることなく、熟成された仕様のままフィナーレを迎える。
予約は7〜8月限定 価格は137万5000円

予約受付は2回に分けて実施される。
第1次受付は2026年7月1日から7月31日までで、納車は2027年2月26日から順次開始予定。第2次受付は8月1日から8月31日までで、納車は2027年4月下旬から順次予定されている。
メーカー希望小売価格は137万5000円(税込)。販売は予約期間中の受注分のみとなる。
また、サーキット走行専用部品となるワイヤーハーネスセットとECU(F.I.マッチングソフトウェア含む)は、購入特典として車両とは別送される。
ナンバー取得不可 公道は走行できない競技専用モデル
YZF-R6 レースベース車は、あくまでロードレース競技やサーキット走行専用モデルである。
ヘッドランプやミラー、ホーン、タンデムシートなど保安部品は取り外した状態で出荷され、国土交通省の認定を受けていないためナンバープレートは取得できない。公道を走行すると道路交通法および道路運送車両法に抵触するため、一般道で使用することはできない。
保証(クレーム)の対象外製品である点も、通常の市販車とは異なるポイントだ。
600ccスーパースポーツを象徴する存在として四半世紀以上にわたり愛されてきたYZF-R6。今回の受注終了をもって、新車で手に入れるチャンスは幕を閉じる。レースシーンを支え続けてきた名車は、ひとつの時代の区切りを迎えることになった。

