Q. お盆の高速渋滞、バイクで走るとき何がいちばん危ないんですか?

投稿者:東京都/隼サットマンさん

お盆休みの高速道路といえば、やっぱり渋滞。2026年のお盆期間は8月7~16日の10日間で、NEXCO各社は全国で10km以上の交通集中渋滞を436回予測している。首都圏では下りが8月12~13日、上りが14~15日にピークを迎える見込みだ。

では、バイクで渋滞に遭遇したとき、どこをいちばん警戒すればいいのか。ご存知のライダーは耳にタコな内容かもしれないが、おさらいの意味でも確認しておきたい。すり抜け云々の前に気を付けたい場所があるのです。

「うわ、渋滞だ!」前だけ見てちゃダメですよ

前方にブレーキランプがズラッと並んでいたら、「あ、渋滞だ」と気付くはず。

ここで大切なのは、近づいてからブレーキを掛けるのではなく、早めにアクセルを戻して余裕を持って減速すること。隣の車線から何台も流れ込んでくることもよくあるしね。NEXCO東日本も、高速道路では渋滞最後尾での追突事故に注意し、十分な車間距離を取るよう呼び掛けている。ハザードランプを装備しているバイクなら、最後尾へ近づいたときに後続車へ早めに知らせるのも有効だ。

そしてバイクの場合、前方だけに集中しすぎないことも大事。ミラーをチラッと見て、「後ろのクルマ、ちゃんと減速してるよね?」まで確認しておきたい。

四輪車なら多少の接触でも車体が受け止めてくれることがあるけれど、バイクはちょっとした接触でもバランスを崩しやすい。NEXCO東日本も、バイクは少しの接触やバランスの変化が重大事故につながり得るとして、十分な車間距離を取るよう注意を促している。運転になれないドライバーも増えるし、車内には小さなお子さんやペットだって乗っていることも。とにかく「トリッキーな動き」に対応できる余裕は持ちたい。

渋滞がひどく万一停止するときも前車へピッタリ詰めず、少し余裕を残しておく。前後左右を見渡せるスペースがあるだけでも、気持ちの余裕はずいぶんと違うものだ。

車列にできた“隙間”はチャンスじゃなくて要注意!

渋滞していると、不思議と隣の車線だけスルスル進んで見えることがある。するとドライバーも、「向こうの車線の方が早そうだな」と考える。

ここがライダーには厄介なんだ。クルマとクルマの間にポッカリ空いたスペースは、バイクから見ると「余裕がある場所」に見えるかもしれない。でもクルマ側からすれば「ここなら車線変更できる!」というスペースでもある。つまり、自分が入りたい場所には、クルマも入りたい。

とくにクルマの斜め後ろは死角になりやすい。こちらから相手の車がよく見えていても、ドライバーから自分のバイクが見えているとは限らないんだ。

ウインカーが出たらもちろん注意。でも、渋滞中はウインカーが出る前の「ちょっとした動き」にも目を向けたい。車線の中で少し左右へ寄った。前車との間隔を急に空けた。隣の車線を気にするような動きをしている。そんな小さな変化から「そろそろ動くかも」と想像できれば、慌てずに済む。

なお、渋滞しているからといって路肩を走って抜けるのはNG。高速道路では路肩や路側帯の通行・駐停車には制限があるので、渋滞時も本線の流れに合わせて走りたい。

SAが見えたらクルマがソワソワ!? 動き出す前に気づきたい

長い渋滞が続けば、「トイレ行きたいな」「そろそろ休憩したい」「ここで降りちゃおうかな」と考えるドライバーも増えてくる。SA・PAや出口の手前では、それまで一定だった車列の動きが急に変わることがあるんだ。

左車線へ寄るクルマ、本線へ合流してくるクルマ、案内標識を見て急に進路を変えるクルマ……。JAFも、高速道路の合流ではミラーだけでなく死角を目視確認し、本線の流れを見ながら進入することの重要性を案内している。

ライダー側も「SAが近いから、左へ行くクルマが増えるかも」と少し先を読むだけでずいぶん違う。

そして、お盆ツーリングでもうひとつ忘れちゃいけないのが疲れ。

夏の高速を何時間も走り、さらにノロノロ渋滞。大型バイクなら低速でのクラッチ操作が続くし、車種によってはエンジンの熱もすごいだろう。バイクは身体で風を受け続けるぶん、本人が思っている以上に疲れがたまりやすい。せっかくのお盆ツーリングなんだから、渋滞を何分早く抜けるかより、無事に目的地へ着く方がずっと大事。「あと少しだから」と粘るより、疲れを感じる前にひと休みが集中力を維持するコツだ。

渋滞最後尾では後ろも見る。車列のスキマでは急な進路変更を予想する。SA・PAや出口の近くでは、クルマの動きが変わることを頭に入れておく。どれも難しいテクニックじゃない。お盆の大渋滞にハマったときほど、こういう基本を思い出してほしい。

POINT

・ハザードランプ装備車なら、後方への合図にも活用
・前車へ詰めすぎず、周囲を見渡せる余裕を残す
・車列のスキマでは、クルマの急な車線変更を想定する
・SA・PAや出口付近では、クルマの動きが変わることを意識
・暑さと渋滞で疲れる前に、早めの休憩を

※記事内の回答は、高速道路会社および交通安全関係機関の公開情報などを基に構成しています。道路状況や交通規制は変化するため、走行時は最新の交通情報をご確認ください。
【モトチャンプ編集部】