分散ECUによる制御から今後はゾーン車両アーキテクチャーが主流に
SDVアーキテクチャー向け基盤システムを開発するソフトウェア企業のペルセウス社は、2026年9月9日〜11日の3日間に渡って幕張メッセで開催されるオートモーティブワールドに出展することを発表した。
同社はケンブリッジ大学でコンピューターサイエンスの博士号を取得した徐 相範(ソ・サンボム)博士が2016年に韓国で設立。ソ博士はペルセウス社設立前、サムスン電子ソフトウェアセンターに13年間在籍し、スマートテレビやスマートウォッチなどに搭載されたTizenプラットフォームのシステムソフトウェア、およびセキュリティアーキテクチャーの設計を担当。これらの経験を通じて今後の車載ソフトウェアの重要性を強く感じ、ペルセウス社を設立している。
単に自動車向けソフトウェア企業を立ち上げたのではなく、SDVの根本的課題、すなわち「ハードウェアの複雑性や制約に縛られず、ソフトウェアをより速く進化させるにはどうすればよいか」に取り組むことが同社の理念だ。ソフトウェアがクルマの性能を決めるSDVの概念が大きな注目を集めているのは周知の事実だが、現在の自動車は各機能に専用のハードウェアが使用される事がまだまだ多く、それ専用のソフトが制御を行なうため新機能を追加すればソフト構造は複雑化していく一方である。
そこで今後は1台のコンピューター上で複数のOSや機能を安全に分離して同時動作させる基盤ソフトウェア“ハイパーバイザー”で制御アルゴリズムを作動させる動きが進んでいる。ハードとソフトを分離することが重要だと、グローバルで多くの実績を持つペルセウス社は今回のオートモーティブワールドにてアピールする予定だ。

これまでは専用の電子制御(ECU)を追加することで車両の機能追加に対応してきたが、その結果、統合が複雑でコストがかかりすぎるようになり、セキュリティのリスクも拡大している。そこで“ハイパーバイザー”と呼ばれる基盤ソフトウェアを活用するアーキテクチャーが考え出された。ペルセウス社がリリースしている車載ハイパーバイザー「PEGASUS」は複数のシステムドメインを横断する価値を提供している。ハード+専用ソフトという考えを一新するこのソフトウェア基盤のメリットを、日本のOEMやサプライヤーに訴求する。

自社開発したハイパーバイザー「PEGASUS」が提供する価値/セントラルプロセッシングユニット(CPU)、マイコン(MCU)どちらにも対応し、市場における最高水準の性能と互換性を持つのが「PEGASUS」の特徴だ。またハイパーバイザーに関してCPU/MCU双方で世界で初めてISO 26262 ASIL-D認証を取得しており、最高レベルの安全要求水準を満たしていることも同社の実績を裏付けている。
車両全体の新たなアーキテクチャーの姿に関するセミナーも実施
ブース出展だけではなく、期間中の9月10日 10時30分-11時30分に「ECU統合を超えて:HW-SWデカップリングによるSDVアーキテクチャー」というテーマでソ博士が次世代の車両開発の方向性を示すセミナーを実施。日本のOEMやサプライヤーに加え、SoC統合パートナーとなり得る半導体企業との意見交換も行なう。
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