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今日は何の日?■欧州市場をターゲットにしたSUVキャシュカイ発表

2006年(平成19)年9月6日、日産自動車は欧州で新型の小型クロスオーバーSUV「キャシュカイ(QASHQAI)」を発表した。2007年2月に欧州で、同年5月には日本で「デュアリス」として発売。欧州のキャシュカイは大ヒットしたが、日本のデュアリスの人気は限定的だった。
ハッチバックの魅力を兼ね備えたSUVキャシュカイ
欧州向けのクロスオーバーSUV「キャシュカイ」は、2006年9月のこの日に欧州で発表された。ハッチバックの扱いやすさとSUVの多用途性を融合させた小型クロスオーバーSUVである。デザインは、主に欧州のデザインセンターで行なわれ、開発は日産テクニカルセンターヨーロッパ(英国)を中心に日本と共同で行なわれ、英国サンダーランド工場で生産された。


スタイリングは、ショルダー部のリヤに向かう独特のキャラクターラインによるダイナミックで滑らかなフォルム、さらに大型ホイールアーチや高い地上高などによりSUVの力強さを表現。インテリアは、ドライバーオリエンテッドを重視する一方で、奥深くレイアウトされたインパネ類がスポーティさを強調した。

エンジンは、最高出力140ps/最大トルク20.4kgmを発揮する2.0L、115ps/16.3kgmの1.6L 直4 DOHCの2種ガソリンエンジンと、150ps/32.6kgmの2.0L、106ps/14.5kgmの1.5L 直4 DOHCディーゼルインタークーラーディーゼルターボの2種ディーゼルエンジンの計4種。トランスミッションは、5速/6速MT、新開発の6速AT、マニュアルモード付きCVTが用意された。
また駆動方式は基本FFだが、ガソリンとディーゼル2.0L車には、4WD(オールモード4×4)が設定され、発表の翌2007年2月から欧州で販売が始まった。
3ヶ月後に日本でデュアリスの名で投入

「キャシュカイ」は、欧州に続いて2007年5月に日本では「デュアリス」の車名でデビューした。デュアリスは、日本向けに若干仕様が変更された。


最も大きなハードの違いは、パワートレーンである。デュアリスのエンジンは、2.0Lガソリンのみでディーゼルの設定はない。当時の日本では、ディーゼルの排ガス規制が厳しかったこともあり、ディーゼル乗用車はまだ注目されず普及していなかった。一方欧州では、燃費の良いディーゼル車は市場で半分近いシェアを持ち、ディーゼル車は人気モデルだったのだ。また、多彩なトランスミッションが用意されていたキャシュカイに対して、デュアリスはマニュアルモード付CVTのみの設定だった。

サスペンションは、ダンパーやバネ、ブッシュ剛性の違いによって、欧州は高速走行を重視した硬め、日本は乗り心地重視でやや柔らか目の設定だった。また、デュアリスの方がNVH対策が強化されて静粛性に優れていた。インテリアについても、デュアリスの方がやや上質に仕立てられていた。

デュアリスは、日本では都会派SUVとして位置付けられ、ベースは同じでも欧州キャシュカイと性格は異なっていた。ちなみに、デュアリスの価格は195.3万~222.075万円(2WD)/216.3万~243.075万円に設定された。
キャシュカイは大ヒット、デュアリスは低迷

兄弟車のような「キャシュカイ」と「デュアリス」だが、キャシュカイは欧州市場で大ヒットしたが、日本のデュアリスの販売はパッとしなかった。その差は、欧州と日本での市場での位置付けやユーザーの期待の違いに起因する。
欧州では、コンパクトで扱いやすいハッチバックがファミリカーのひとつとして人気だが、キャシュカイはこれに高い着座位置による視界の良さや乗降しやすさなどのSUVの要素を取り入れ、まさにクロスオーバーSUVの先駆け的なクルマとして位置付けられて人気を獲得したのだ。


一方のデュアリスは、すでに人気を獲得していた「エクストレイル」の弟分的な位置付けとなり、エクストレイルよりソフトな都会派SUVだった。しかし、日本では都会派SUVとして、トヨタ「RAV4」やホンダ「CR-V」などがすでに市場を席巻しており、デュアリスはやや小さかったこともあり見劣りした。さらに、価格の安い自社のエクストレイルと競合したこともマイナス要因になったのだ。
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キャシュカイは、欧州では新鮮で新しいハッチバックモデルと受け止められたが、日本のデュアリスはすでに市場で人気だった都会派SUVとしてデビューしたのでアピール力が弱かった。兄弟車のようなクルマなのに、欧州と日本の市場の事情や嗜好で人気に大きな差が出てしまったのだ。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。


