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今日は何の日?

■セドリック/グロリアにエクストロイドCVT搭載モデル

1999年9月30日に発表されたエクストロイドCVT搭載の10代目「セドリック」

1999年(平成11)年10月1日、日産自動車は 10代目「セドリック」/11代目「グロリア」に新開発のCVT“エクストロイド(EXTROID)CVT”搭載モデルを追加することを発表した(発売は、11月8日)。エクストロイドCVTは、素早いレスポンスと高級車にふさわしい滑らかで力強い加速を実現する他、大トルクエンジンに対応できることが特長である。

10代目セドリック/11代目グロリア

1960年4月に誕生した初代「セドリック」。トヨペットクラウンに対抗した日産の高級セダン

初代「セドリック」は、日本初の純国産高級車のトヨタ「トヨペットクラウン」の対抗馬として1960年4月にデビュー。一方の初代「グロリア」はセドリックより古く、プリンス自動車から1959年2月にデビューした。ところが、1966年8月に日産自動車がプリンス自動車を吸収合併したことから、1971年2月に3代目セドリックと4代目グロリアのモデルチェンジを機に両モデルは兄弟車になり、新たなスタートを切った。

1999年6月にデビューした「セドリック/グロリア」
1999年6月にデビューした10代目「セドリック」
999年6月にデビューした10代目「グロリア」

その後、日産は1999年3月にルノーとの提携を結ぶなど激動の時期を迎えた1999年6月に10代目「セドリック」/11代目「グロリア」(Y34型)が登場。10代目セドリックは、フロントからリアへ流れるような4ドアハードトップのフォルムに、個性的なヘッドライトと大型グリル、左右に抑揚をつけたフードなど斬新なデザインが特徴だった。

1999年6月にデビューした10代目「セドリック」に搭載されたエンジン
1999年6月にデビューした10代目「セドリック」に搭載されたエンジン
1999年6月にデビューした10代目「セドリック」に搭載されたエンジン
1999年6月にデビューした10代目「セドリック」に搭載されたエンジン
1999年6月にデビューした10代目「セドリック」に搭載されたエンジン

パワートレーンは、最高出力280ps/最大トルク39.5kgmを発揮する3.0L V6 DOHC直噴インタークーラーターボエンジン(VQ30DET)、240ps/31.5kgmの3.0L V6 DOHCエンジン(VQ30DD)、210ps/27.0kgmの2.5L V6 DOHCエンジン(VQ25DD)、4WDには260ps/33.0kgmの2.5L 直6 DOHC インタークーラーターボエンジン(RB25DET)の4種エンジンと、電子制御4速AT(E-ATx)の組み合わせ。

1999年6月にデビューした10代目「セドリック」のコクピット
1999年6月にデビューした「セドリック/グロリア」のサスペンション

日産のフラグシップにふさわしく、静粛かつ快適性に優れ、しかもパワフルに仕上がっていた。販売価格は、2WD仕様で311.0万~343万円(2.5L車)/378万~494万円(3.0L車)。ちなみに当時の大卒初任給は19.6万円程度(現在は約23万円)なので、単純計算では現在の価値で約365万~403万円/444万~580万円に相当する。

1999年6月にデビューした「セドリック/グロリア」の前席の居住性
1999年6月にデビューした「セドリック/グロリア」の後席の居住性

高出力モデルのために開発されたエクストロイドCVT

1990年代中盤、日本では軽自動車や小型車は、トランスミッションをAT(自動変速機)からスチールベルト式CVTへ置き換えるようになり、2000年代に入ってからCVTは中型乗用車にも普及し始めた。

エクストロイドCVTシステム

スチールベルト式CVTが急速に増える中で、日産は10代目「セドリック」/11代目「グロリア」にハーフトロイダル方式のCVTを採用。日産は、これを“エクストロイドCVT”と称した。

エクストロイドCVT
エクストロイドCVT
エクストロイドCVTの作動原理

エクストロイドCVTは、入力と出力の2つのディスク(向かい合った富士山のような形)と、2つのディスクを繋ぐパワーローラーで構成。エンジン出力を受けた入力ディスクの回転をパワーローラーに伝え、パワーローラーから出力ディスクに動力を伝える。パワーローラーの傾きが連続的に変わることで、出入力ディスクのそれぞれの回転速度を変化させ、無段変速を実現させるのだ。

エクストロイドCVT搭載の10代目「セドリック」のコクピット
エクストロイドCVT搭載の10代目「セドリック」の室内
エクストロイドCVT搭載の10代目「セドリック」のシフト部

当時比較的小型の低出力モデルにしか対応できなかったスチールベルト式CVTが、エクストロイドCVTの出現によって高出力モデルのハイパワーにも対応できるようになり、レスポンスの良いパワフルな加速が実現されたのだ。また、燃費についてもAT仕様に対して約10%の向上が得られたとされた。

エクストロイドCVTは、3.0L V6 DOHCターボエンジン(VQ30DET)が搭載されたたセドリック/グロリアに搭載され、車両価格は477万円&555万円(セドリック)/471万円&555万円に設定された。ベース車よりも50万円ほど高額だった。

その後エクストロイドCVTは車種展開できずに採用を終了

エクストロイドCVTの作動原理
スチールベルト式CVTの作動原理

エクストロイドCVTは、レスポンスの良い軽快な走りと低燃費を両立できる画期的なCVTとして高い評価を受けたが、その後展開されることなく市場から消え去った。

その理由のひとつは、ディスクとローラーには、高い加工精度が求められるため、非常に高コストであること。もうひとつは、伝達効率は高かったのだが、変速比幅が4.33と狭く、これは4速AT並みだった。燃費向上のために変速段数が増え続けている時代に、変速幅に制限があることは致命的だった。

エクストロイドCVTは、セドリック/グロリアとV35型スカイラインの3つのモデルで約5年間のみ採用されて終了した。コストと変速比幅の2つの課題が解消できる見込みが立たなかったのだ。

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エクストロイドCVTは短命に終わったが、スチールベルト式CVTは改良を続け、スムーズな加速と燃費向上のメリットによって、現在日本では大型SUVでも採用されるようになった。一方で、ATも進化して多段化が進み、大排気量の高性能モデルではATが採用され、日本市場では現在CVTとATの棲み分けができている。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

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