『長持ち』の実態を探る
それぞれの特性も比較

ADVAN A052
専用コンパウンドを採用したモータースポーツ直系のハイグリップスポーツラジアル。本テストでは、17×8.0J inset 35 の ADVAN Racing RG-4 に215/40R17を組み合せる。
ADVAN NEOVA AD09
『ストリート最強のスポーツラジアル』を謳う。イン側はウエット、アウト側はドライ性能を重視したデザイン。本テストでは215/40R17を17×8.0J inset 35のADVANRacing GT BEYONDに履く。

いずれも長い時間、ハイグリップや扱いやすさが持続して、減りにくいというカスタマー思いの人気モデル。もっとも、キャラクターは似ているが、両者は生い立ちからして異なる。

A052はモータースポーツ直系で、サーキットのタイムにこだわる人向け。対するNEOVA AD09は『最強のストリートラジアル』を謳う万能スポーツだ。

しかし、気負うことなく、つねにハイパフォーマンスが得られるのは一緒。そこで、その特徴がどこまでのものなのか? 両者のタイム差は? 細かい特性の違いは? など、改めて筑波サーキット コース2000で検証。

テスターはいずれのタイヤにも精通している織戸学が務める。編集長つかポンのNDERCロードスターで新品を2周ずつアタック。そのあと、時間を空けて約10周の連続アタックへ。果たして結果はいかに!?

タイム差わずか0.1秒!
攻め込んだ際の剛性感などフィールに違いが表れる

新品アタックのタイム差は、わずかに0.1秒だった。このクルマが長くNEOVA AD09でセット出しを行ってきたという経緯もあるが、A052の1分7秒210に対し、NEOVA AD09が1分7秒314と、想定以上に健闘。

路面温度が低い中でのアタックとなったが、いずれのタイヤも発熱に優れ、1周目から頼れるグリップを発揮した。

もっとも、フィーリングは異なるという。

「A052のほうが、より剛性が高く、グリップが安定していて、安心感は一段上。NEOVA AD09はしなやかな特性で、A052よりブロックがよく動くから、その分、繊細な操作が求められる。

タイヤは潰していったあとに最もグリップ力を発揮するポイントがあるのだが、そこに持ち込むのに、A052のほうがラフな運転を許容してくれる印象がある」とのこと。

つまり、アマチュアであれば、もう少しタイム差が生じたかもというわけだ。

その違いはゴムの強さや構造の違いによるもので、ストリートでの扱いやすさはしなやかなNEOVA AD09に軍配が上がり、A052は多少なりとも硬さを感じる。とはいえ、「A052もストリートを快適に走れる部類のタイヤ」と織戸テスター。

さて、連続周回アタックの結果に移る。

ラップチャートのとおり、いずれもタイムの落ち込みはとても少なくて、安定したラップを刻んでいるのがわかる。

ADVAN A052は、2周+11周の連続アタック後もトレッドが波打つこともなくキレイな状態を保っていた。ブロックの損傷や偏摩耗もない。グリップの低下も最小限だった。
NEOVA AD09の走行後も、イン側に溶けたゴムが流れてきているもののトレッドは総じてキレイ。なお、連続周回後半のタイムの落ち込みは、さすがに純正キャリパー&ローターのブレーキが持たなかったことによるものだ。

「いずれも1周目は新品のときとほとんど変わらない感覚で走ることができる。2周目以降は少しだけタイムが落ちるけど、熱ダレを感じることもなく、縦方向も横方向もずっとグリップが変わらなかった。

走行後のトレッド面を見ても、ゴムが波打つことなくキレイ。それは高性能を長く維持できている証拠で、カスタマーがマイカーに履いて走るハイグリップラジアルにとって、いちばん大切なことだと思う」と結論づけた。

ADVAN Racing × ND ROADSTER マッチングガイド

ND5RC は16×6.5J inset 45、NDERC は17×7.0J inset 45 が純正サイズだが、ここではすんなり履けるサイズから車高やキャンバー角など、ひと手間掛けたら履けるサイズまで、ホイールごとに紹介する。 Photos/小林克好 Text/塚本剛哲


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