走りを楽しむBMWの新たな選択肢を確立

人気のグランクーペのエントリーモデルとして、2019年秋に日本に導入された。2シリーズにはいろいろあるが、現行1シリーズ等と同じ横置き前輪駆動のプラットフォームをベースとし、主要メカニズムやホイールベースも共通となる。

エクステリア

どのセグメントにも属さない独自の個性が武器。フロントエプロンをはじめとするMエアロダイナミクス・パッケージやMリヤ・スポイラーを備え、空力性能が高められている。キドニーグリルなどの装飾にセリウム・グレーを採用し、特別感も演出。
18インチのMライトアロイホイールと専用チューニングが採用されたMスポーツ・サスペンションを装備。ブレーキも青いキャリパーが備わるMスポーツ・ブレーキが標準装備され、高い制動力を発揮。

8シリーズや4シリーズのグランクーペが伸びやかなフォルムであるのに対し、2シリーズ系はコンパクトな車体で居住空間を確保するためボンネットを短めにした塊感のあるフォルムとされており、上級機種と違ってテールゲートではなく独立したトランクをもつ点も特徴となる。306㎰の2.0ℓ直4ターボエンジンやスポーティで上質な内外装の与えられたMパフォーマンスモデルは、発売当初より設定されている。

インテリア

M専用色のステッチが施されたMスポーツレザーステアリングを装備。特別感をもたらす装飾はその程度で、10.25インチのデジタルメーターとセンタータッチパネルなど、先進的なインターフェースを実現。HIFIスピーカーシステムが標準装備され、高音質を楽しめる。
トランスミッションは8速ATを使用。ステップトロニックの操作は電子制御シフトセレクターとステアリングのパドルスイッチで行なえる。
アクセルペダルはBMWの伝統に則り、オルガン式を採用。凝った形状の滑り止めも施されている。

低回転から力強く吹け上がるエンジンは、Sモードを選択するとさらにアクセルレスポンスが向上し、サウンドも変化するとともに、ハンドリングもダイレクト感が増し、小さな舵角のまま前へ前へと押し出してくれるような感覚となるなど、より刺激的な走りを楽しめるようになる。これには進化したxDriveや新開発の機械式トルセンLSDに加えて、アンダーステアを抑制する新しい電制デバイスも効いている。FFベースであることを指摘されないようにと手を尽くしたであろうことがヒシヒシと伝わってくる。小さいながらもスタイリッシュな車体に十分な実用性とMパフォーマンスモデルの魅力が凝縮されている。

Country       Germany
Debut        2019年10月(一部仕様変更:21年6月)
車両本体価格     708万円

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.151「2023-2024 スポーツカーのすべて」の再構成です。

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