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新規制で何が変わった?令和2年12月より排ガス規制強化、原付だけは令和7年から!

  • 2020/04/29
  • MotorFan編集部 北 秀昭
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国土交通省は、国内のバイクに関する新たな排ガス規制を発表した。発表によれば、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示を一部改正し、排出ガスを浄化する装置の劣化を監視する機能=車載式故障診断装置(OBDⅡ)の搭載を義務化。世界で最も厳しい欧州の「EURO5」と同等の「令和2年排ガス規制」として、新型車(全排気量)は令和2年12月から、継続生産車(原付一種のみ令和7年11月から)は令和4年11月から適用対象となる。
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)

車載式故障診断装置(OBDⅡ)ってなんだ?

 新型車(全排気量)は令和2年12月から、継続生産車(原付一種のみ令和7年11月から)は令和4年11月から適用対象となる「令和2年排ガス規制」。具体的に何が変わるかというと……。排出ガスを浄化する装置の劣化を監視する機能である『車載式故障診断装置(OBDⅡ)』の搭載を、義務化したことだ。

【令和2年排ガス規制の適用時期】
●新型車(全排気量):令和2年12月から
●継続生産車(原付一種を除く):令和4年11月から
●原付一種の継続生産車:令和7年11月から

 『車載式故障診断装置(OBDⅡ)』とは、「On-board diagnostics 2(オン・ボード・ダイアグノーシス 2)」の略称で、電子制御装置にプログラミングされている自己診断機能。例えば排出ガスを浄化する装置に劣化や不具合が起こった場合、『車載式故障診断装置(OBDⅡ)』は故障時の使用状況を記憶。警告ランプの点灯等で、運転者に異常の発生を告知する。

 『OBDⅡ』の前身である『OBDⅠ』は、各メーカーによって外部診断装置が異なっていたが、『OBDⅡ』は同じ形状&同じピン配置の接続コネクター、また、同じ故障コードを採用して互換性を確保。不具合発生時には、メーカーを問わずに警告灯を点灯させる機能を持たせた。

 今回、バイク(総排気量が50cc以下、かつ最高速度が50km/h以下の原動機付自転車を除く)にOBDⅡを導入するため、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示等の改正を実施。また、OBDⅡの監視要件のうち、触媒劣化については、新型車は令和6年12月(第二種原動機付自転車は令和7年12月)から、継続生産車は令和8年11月(第二種原動機付自転車は令和9年11月)から適用となる。

原付一種(50cc未満)の継続生産車は、令和7年11月まで猶予。「令和2年排ガス規制」は大きな変革のきっかけとなる!?

厳しい排ガス規制に適応せず、2017年に生産終了となった50ccのモンキー。しかし翌年の2018年、125ccになって復活した。
 『車載式故障診断装置(OBDⅡ)』搭載の義務化で特に気になるのは、大排気量車よりも排ガス規制への技術的対応が極めて困難で、しかもコスト高となる50ccの存続だ。

 50ccを含めたすべての排気量の新型車は、令和2年12月より「令和2年排ガス規制」を適用。また、継続生産車は、令和4年11月から適用される。しかし……。

 今回、国土交通省はメーカーと協議した結果、OBDⅡの技術開発状況を考慮し、原付一種の継続生産車に限り、「令和2年排ガス規制」の適用を、令和7年11月まで猶予した。つまり、

●メーカー:厳しい厳しい排ガス規制を、令和4年11月までに現行の50ccモデルでクリアするのは困難。
●国土交通省:では区切りのいいところで、3年の猶予を持ちましょう。令和7年11月までに、規制をクリアするエンジンに改良してください。(半ば強制的な命令)

 と相成ったわけだ(やりとりはあくまでも筆者の勝手な推測です)。

 一般的に厳しい排ガス規制は、排気量を問わずコスト高となり、それが販売価格に反映される。「30km/h規制」「2段階右折義務」「2人乗り禁止」の“時代遅れ”とも指摘される道交法に、“原付とは思えない高額さ”が加わってしまえば、原付ユーザーはさらに減少を招く可能性がある。

 以前、筆者が某二輪メーカーの担当者に、“今後の50ccの存続”について問うたところ、「厳しい排ガス規制をクリアするためには、当然ながら開発コストがかさむ。これに加え、触媒等には高額なレアメタルが必要。しかし50ccの販売台数は右肩下がりとあって、メーカーにとって50ccの生産はすでに限界値にある」とコメント頂いた。

 これらを踏まえ、一部では「原付一種の125cc化(原付免許を125ccまで乗車可能にする案)」が叫ばれているが……。いずれにしても、すべての新型車は令和2年12月から。原付一種(50cc未満)の継続生産車は、令和7年11月から「令和2年排ガス規制」の適用対象となる。

 果たして50ccの新型車は発売されるのか? 継続生産車は生き残れるのか?「令和2年排ガス規制」は、原付一種にとって、大きな変革のきっかけとなるかもしれない。「令和2年排ガス規制」に関連する今後の動向に注目だ。

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50年ものあいだ愛されてきたホンダ・モンキーはなぜ生産終了となったのか。それは50ccが置かれた状況を考えれば当然のこと。...

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国土交通省発表のプレスリリース

道路運送車両法関係手数料規則及び道路運送車両の保安基準の細目を定める告示等の一部改正について

1.背景

我が国では、大気環境改善のため、自動車の排出ガス規制を導入しているところであり、大気汚染状況、技術開発状況、海外の動向等を踏まえつつ、順次規制を強化しています。

中央環境審議会「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について(第 13 次答申)」において、二輪車に対して UN-ECE/WP29 における具体的な検出項目等の議論を踏まえ、排出ガス発散防止装置に係る OBDⅡを導入することが提言されています。

今般、UN-ECE/WP29 における議論の進捗を踏まえ、二輪車(総排気量が 50cc 以下、かつ、最高速度が 50km/h 以下の原動機付自転車を除く。)に対し OBDⅡを導入するため、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示等について所要の改正を行います。

2.改正の概要

(1)道路運送車両法関係手数料規則(平成 28 年国土交通省令第 17 号)の一部改正二輪車の OBDⅡについての保安基準適合性審査に係る試験を受けるに際して、独立行政法人自動車技術総合機構に納付すべき手数料の額を、実費を勘案して 27 万円と定めます。

(2)道路運送車両の保安基準の細目を定める告示の一部改正

以下の改正を行うほか、所要の改正を行います。

① OBDⅡは、電気系統の断線等を検知したときに運転者に警報するという従来の要件に加え、故障情報(故障状態を示すコード、故障時の車両使用状況データ(故障を検知したときのエンジン回転数、水温、油温等のデータ)等)を保存すること、故障情報は読み出せるものであることについて規定します。

② OBDⅡの監視要件は、排出ガス発散防止装置が故障又は劣化したときに WMTCモードにより測定した排出ガス値が異常レベル(OBD 閾値)を超える可能性があるものについて監視・検知できることを規定します。これには、失火や触媒劣化の監視・検知を含みます。

③ OBDⅡの試験要件は、故障を再現した部品を車両に装着し、①及び②の要件の適合性を確認することについて規定します。

(3)道路運送車両の保安基準第二章及び第三章の規定の適用関係の整理のため必要な事項を定める告示(平成 15 年国土交通省告示第 1318 号)の一部改正

以下の改正を行うほか、所要の改正を行います。

① (2)について、新型車は令和2年 12 月から、継続生産車は令和4年 11 月から適用対象とし、第一種原動機付自転車については、OBDⅡの技術開発状況を考慮し、適用を猶予します。

② (2)の OBDⅡの監視要件のうち、触媒劣化については、新型車は令和6年 12 月(第二種原動機付自転車は令和7年 12 月)から、継続生産車は令和8年 11 月(第二種原動機付自転車は令和9年 11 月)から適用とします。

4.スケジュール

公 布:令和元年 10 月3日
施 行:公布の日

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