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フルチェンジのホンダ PCXシリーズ|前モデルとの違いを新型PCXを数値から読み解く。

  • 2020/12/09
  • MotorFan編集部 北 秀昭
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写真はフルモデルチェンジされた124ccのホンダ PCX。149ccのPCX150は156ccに排気量アップされ、「PCX160」として生まれ変わった。リヤブレーキのディスク化、ホイールは前後14インチからF14インチ&R13インチの異径サイズとなるなど、細部に渡り変更されている。

2021年NEWモデルとしてフルモデルチェンジされたホンダの人気スクーター「PCX」「PCX160」「PCX e:HEV」。「eSP+(イーエスピープラス)」を搭載した新設計の水冷4ストローク単気筒SOHCエンジンは、シンプルな2バルブから、吸排気効率に優れた4バルブに変更。スリップしやすい路面でも安心の電子制御システム「Hondaセレクタブルトルクコントロール」が新装備されるなど、動力性能、安全性、利便性のすべてにおいて進化している。
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)

水冷4スト単気筒SOHCエンジンは、2バルブから吸排気効率に優れた4バルブに進化!150は149cc→156ccに排気量アップ

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フルモデルチェンジを受けたホンダ PCXシリーズ。写真は124ccの原付二種モデル、PCX。
写真は前モデルのPCX。外装パーツの細部のデザイン、ホイールのデザイン(新型は5本のY字スポークデザイン)、サイレンサーデザインなどが変更されているのが分かる。
新型PCXのフロントマスク。前モデルを踏襲しつつ、新型は洗練さに磨きがかかった。
前モデルのPCX。

新旧の諸元を比較!車体寸法・重量・ブレーキ・タイヤサイズ等。新型はリヤブレーキをディスク化

前モデルのPCX HYBRID。前後ホイールは14インチ。
新型のPCX(125)。フロント14インチ、リヤ13インチの異径サイズに変更された。

①PCX(125) ②PCX150(新型は160) ③PCX e:HEV

【前モデル】
全長×全幅×全高:1,925mm×745mm×1,105mm
軸距 :1,315mm
最低地上高:137mm
シート高:764mm
車両重量:①130kg ②135kg ③131kg
最小回転半径:1.9m
タイヤ:前100/80-14M/C 48P、後120/70-14M/C 55P
ブレーキ形式:前 油圧式ディスク、後 ドラム式
燃料タンク容量:8.0L

【新型】
全長×全幅×全高:1,935mm×740mm×1,105mm
軸距 :1,315mm
最低地上高:135mm
シート高:764mm
車両重量:①132kg ②136kg ③132kg
最小回転半径:1.9m
タイヤ:前110/70-14M/C 50P、後130/70-13M/C 63P
ブレーキ形式:前後 油圧式ディスク
燃料タンク容量:8.1L

 前モデルと新型の軸距(ホイールベース)は同寸で、ボディサイズもほぼ同じ。最小回転半径も同じ1.9mで、機動性は同レベルだと予測。前モデルのリヤブレーキはドラム式だが、新型はディスク式を採用。新型のタイヤは、前後とも1サイズアップ。燃料タンク容量は、新型が0.1L増えている。

前モデルと新型のエンジン比較!新型はパワー&燃費ともアップ

PCX(125)、新型は最高出力&最大トルクをアップ

前モデルのPCX(125)
新型のPCX(125)

●前モデル: 
エンジン:水冷4ストロークSOHC単気筒2バルブ
排気量:124cc
ボア×ストローク:Φ52.4×57.9mm
圧縮比:11.0
最高出力:9.0kW(12ps)/8,500rpm
最大トルク:12Nm/5,000rpm
燃費(定地燃費値):54.6km/L

◎新型:
エンジン:水冷4ストロークSOHC単気筒4バルブ
排気量:124cc
ボア×ストローク:Φ53.5×55.5mm
圧縮比:11.5
最高出力:9.2kW(12.5ps)/8,750rpm
最大トルク:12Nm/6,500rpm
燃費(定地燃費値):55.0km/L

 エンジンはシンプルな2バルブから、吸排気効率に優れた4バルブに変更。動弁機構を4バルブ化することで、バルブ面積を拡大させ、混合気の吸気効率と燃焼ガスの排気効率を高めて高出力化を達成。スロットルボディ径を拡大し(Φ26→Φ28)、吸気効率を向上している。

 ボア×ストロークの寸法も変更され、新型はショートストローク率を向上。内径×行程のショートストローク化により、摺動抵抗の低減と圧縮比を向上。最高出力は250rpm高い回転数で0.5馬力アップ。最大トルクは同じだが、回転数は1,500rpm上昇。前モデルに比べ、やや高回転型の特性に振られている。

PCX150(新型は160)、新型の160は「ボア径Φ60.0mm×ストローク長55.5mm」のショートストローク化

前モデルのPCX150
新型のPCX160

●前モデル 
エンジン:水冷4ストロークSOHC単気筒2バルブ
排気量:149cc
ボア×ストローク:Φ57.3mm×57.9mm
圧縮比:10.6
最高出力:11kW(15ps)/8,500rpm
最大トルク:14Nm/6,500rpm
燃費(定地燃費値):52.9km/L

◎新型
エンジン:水冷4ストロークSOHC単気筒4バルブ
排気量:156cc
ボア×ストローク:Φ60.0mm×55.5mm
圧縮比:12.0
最高出力:12.0kW(15.8ps)/8,500rpm
最大トルク:15Nm/6,500rpm
燃費(定地燃費値):53.5km/L

 エンジンは124ccのPCXをベースに、ボア径をΦ53.5mmからΦ60.0mmに拡大(ストロークはPCXと同寸の55.5mm。圧縮比も10.6から12.0にアップされた。前モデルは、ややロングストロークに振られていたが、新型はボア径よりもストローク長の長い、ショートストローク型に変更。排気量は149ccから156ccにスープアップされ、最高出力は0.8馬力、最大トルクは1Nmアップ(どちらも同回転数)。新型は排気量がアップした分、一回りパワフルな走りが味わえそう。

ハイブリッドモデルのPCX e:HEV、燃費(定地燃費値)を0.4km/L向上

前モデルのPCX HYBRID
新型のPCX e:HEV

●前モデル: 
エンジン:水冷4ストロークSOHC単気筒2バルブ
排気量:124cc
ボア×ストローク:Φ52.4×57.9mm
圧縮比:11.0
最高出力:9.0kW(12ps)/8,500rpm
電動機(モーター) 1.4kW(1.9ps)/3,000rpm
最大トルク:12Nm/5,000rpm
電動機(モーター) 4.3Nm/3,000rpm
燃費(定地燃費値):55.0km/L

◎新型:
エンジン:水冷4ストロークSOHC単気筒4バルブ
排気量:124cc
ボア×ストローク:Φ53.5×55.5mm
圧縮比:11.5
最高出力:9.2kW(12.5ps)/8,750rpm
最大トルク:12Nm/6,500rpm
最高出力:9.0kW(12ps)/8,500rpm
電動機(モーター) 1.4kW(1.9ps)/3,000rpm
最大トルク:12Nm/6,500rpm
電動機(モーター) 4.3Nm/3,000rpm
燃費(定地燃費値):55.4km/L

 新型のPCX e:HEVは、124ccのPCXをベースに、モーターを組み合わせてハイブリッド化したモデル。エンジンの最高出力&最大トルクは、新型のPCXと同じく、前モデルよりも向上。モーターでの最高出力&最大トルクは、前モデルと同じ。燃費(定地燃費値)は前モデルよりも0.4km/L向上している。

新型のPCXシリーズは、最新の電子制御システムや便利なアイテムも装備

・エンジントルクを制御して後輪のスリップを抑制する「Honda セレクタブル トルク コントロール(HSTC)」を採用。

・低フリクション技術、先進技術を適用したエンジン「eSP+(イーエスピープラス)」を採用

・フロントインナーボックス内には、新たにUSBソケットを標準装備。

・シート下ラゲッジボックスの容量は、PCX/PCX160は30L、PCX e:HEVは24Lに拡大。

・イグニッションキーには、便利な「Honda SMART Keyシステム」を採用。

・新設計のアンダーボーン。

・フロントはΦ220mmのディスクブレーキを継続採用。リヤブレーキは新たにΦ220mmのディスクブレーキを設定。

・ブレーキはフロントのみ作動する1チャンネルABSを標準装備。

・「ラバーマウント構造」のハンドルホルダーを採用し、車体からライダーの手に伝わる不快な振動を軽減。

・アイドリングストップ+ACGスターターシステムの採用。

・ホイールは前後14インチから、前14インチ&後13インチの異径サイズに変更。

・リヤサスペンションレシオを変更することで、アクスルストロークを従来モデルに対して10mm増加させ、95mmに設定。

・フルLED灯火器を採用。

ホンダ・PCXがフルモデルチェンジ!エンジン一新で4バルブに進化。トラコンも!|PCX・PCX160・PCX e:HEV

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