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ビールケース(大瓶・25kg超)も余裕で運ぶ力持ち! 歴代ホンダ・ジャイロUP(アップ)を振り返る

  • 2021/05/10
  • MotorFan編集部 北 秀昭
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写真は1985年に発売された初期型(オプション装着車)。車名の「アップ」は積載量をアップさせたことに由来。

ホンダは1982年にジャイロシリーズの1号機・ジャイロXを発売。3年後の1985年、荷物の配達用に設計されたビジネス用スリーター・ジャイロUP(アップ)が登場した。ジャイロUP(アップ)は小荷物の配達に便利な、57cm×45cmの大型リヤデッキを 採用した積載能力の高いモデル。兄弟車のジャイロXに比べ、リヤデッキを低床設計とし、荷物の積み降ろしがしやすく、しかも重心を低くしているのが特徴だ。
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)

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57cm×45cmの大型リヤデッキを採用。低床で作業のしやすさ&安定性も良好

>>ジャイロUP(アップ)の歴代モデルをチェック!

ジャイロUP(アップ)の初代モデルはコレ

1985年10月発売(初期型)……当時の発売価格:24万9000円

最高出力5.1→5.3馬力にアップ!

1991年6月発売……当時の発売価格:26万4000円

ロゴデザインをやや変更

1993年5月発売……当時の発売価格:27万4000円

新排ガス規制に適合。パワーは5.3→5.0馬力にダウン。ジャイロUP(アップ)の最終モデル

2000年2月発売……当時の発売価格:29万4000円

ホンダ ジャイロUP(アップ)の大まかな種類

57cm×45cmの大型リヤデッキを採用。低床で作業のしやすさ&安定性も良好

写真は1985年に発売された初期型。リヤデッキは高さ46cmの低床に設計。

 ジャイロシリーズの第1号であるジャイロXは、レジャーモデルとして設計。しかし配達用やデリバリー用として人気を獲得。「もっと実用性や運搬力を高めたモデルが欲しい」」というユーザーの要望に応えたのが、荷物運搬用として開発されたジャイロUP(アップ)だ。車名の「アップ」は積載量をアップさせたことに由来する。

 ジャイロUP(アップ)は57cm×45cmの大型リヤデッキを採用(積載量は原付の道路交通法により30kgまで)。地面からデッキ床面までの高さは、46cmの低床に設定。デッキを低く抑えることで、荷物積載時の安定性の高さと積み降ろしのしやすさを大幅に向上。駐車時にスタンド掛けが不要なワンタッチ・パーキング機構(メインスイッチ横のレバー操作)の採用により、積載時や坂道での駐車操作を容易にしているのもポイントだ。

 エンジンは空冷2ストローク単気筒49ccエンジンを搭載。ジャイロXは5.0馬力だが、ジャイロUP(アップ)は5.1馬力。リヤ部には左右の後輪の回転差を調整する、四輪車と同様のディファレンシャル ギア機構も導入されている。

 トレッド(左ホイール真中と右ホイール真中の距離。輪距とも呼ばれる)は、原付枠に収まる495mm。なおホイールスペーサーの装着、ハブの交換、ホイールやタイヤの変更等でトレッドを500mm以上に広げれば、ミニカー(マイクロカー ※注1)登録が可能となる。

※注1:ミニカーとは「総排気量20cc越~50cc以下のエンジン」「定格出力0.25kw越~0.6kw以下電気モーター」を備え、トレッドが500mm超の三輪以上の車。ナンバープレートは水色。ホンダのジャイロシリーズをミニカー登録すれば、基本的に自動車扱いとなり、原付一種にある「30km/h制限(ミニカーは60km/h制限)」、「二段階右折義務」「ヘルメットの着用義務(安全のためミニカーでも被ることをおすすめ)」が解除される。

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>>ジャイロUP(アップ)の歴代モデルをチェック!

ジャイロUP(アップ)の初代モデルはコレ

1985年10月発売(初期型)……当時の発売価格:24万9000円

リヤデッキには荷物と荷台の傷付きを防止するゴムマットも装備済み。
フロントスクリーン、フロントバスケット、フットバスケット、リヤバスケットなどのオプション装着車。

型式:A-TA01 全長×全幅×全高:1760mm×685mm×1010mm 軸距:1240mm トレッド:495mm 乾燥重量:94kg 燃費(30km/h定地走行テスト値):58km/L 最小回転半径:1.8m エンジン:空冷2サイクル単気筒49cc 内径×行程:- 圧縮比:- 最高出力:5.1ps/6,500rpm 最大トルク:0.60kgm/5,500rpm キャブレター型式:- 始動方式:セルフ式(キック式併設) 点火装置形式:CDI式 燃料タンク容量:5.0L キャスター/トレール:- タイヤサイズ:前3.50-10(2PR) 後5.4-6(4PR) ブレーキ形式 :前 機械式リーディングトレーリング 後 機械式リーディングトレーリング 懸架方式:前 ボトムリンク式 後 ユニット・スイング式 フレーム形式:アンダボーン

最高出力5.1→5.3馬力にアップ!

1991年6月発売……当時の発売価格:26万4000円

 最高出力を5.1馬力から5.3馬力にアップさせ、さらに力強い走りを実現。カラーリングは外装部のすっきりとしたホワイトと、フロアステップやエンジン・カバー、シートなどに汚れが目立ちにくいブルーを採用し、クリーンなイメージを一段と強調。シートのデザインを変更するとともに、肉厚を増すなど、座り心地と乗り心地も向上。左右のバックミラーは丸型から角型にデザイン変更された。

ホワイト

型式:A-TA01 全長×全幅×全高:1760mm×685mm×1010mm 軸距:1240mm トレッド:495mm 乾燥重量:101kg 燃費(30km/h定地走行テスト値):44.0km/L 最小回転半径:1.8m エンジン:空冷2サイクル単気筒49cc 内径×行程:Φ40.0mm×39.3mm 圧縮比:7.0 最高出力:5.3ps/6,500rpm 最大トルク:0.60kgm/6,000rpm キャブレター型式:PB80 始動方式:セルフ式(キック式併設) 点火装置形式:CDI式 マグネット点火 燃料タンク容量:5.0L キャスター/トレール:26°00′/80mm タイヤサイズ:前3.50-10(41J) 後130/90-6(63J) ブレーキ形式 :前 機械式リーディングトレーリング 後 機械式リーディングトレーリング 懸架方式:前 ボトムリンク式 後 ユニット・スイング式 フレーム形式:アンダボーン

ロゴデザインをやや変更

1993年5月発売……当時の発売価格:27万4000円

 ロゴデザインを若干変更。外観、エンジン、足周りに変更なし。

ホワイト

新排ガス規制に適合。パワーは5.3→5.0馬力にダウン。ジャイロUP(アップ)の最終モデル

2000年2月発売……当時の発売価格:29万4000円

 新排ガス規制に適合のため、キャブレターの最適化を図り、マフラー内に酸化触媒を採用。また、酸化触媒の活性化を図るため、排気管内に二次空気を導入するエアインジェクションシステムを導入。リヤタイヤとドライブベルトの材質などを変更することで、耐久性を大幅に向上させている。車体色はシャスタホワイトのみ設定。

 ジャイロUP(アップ)は平成18年国内二輪車排出ガス規制に適合せず、2007年に生産終了(ジャイロXとジャイロキャノピーは水冷4ストOHC 4バルブエンジン、フューエルインジェクション、触媒の採用で適合)。ジャイロUP(アップ)は水冷4スト化されることなく、空冷2ストエンジンを搭載した写真が最終モデルとなった。

シャスタホワイト

型式:BB-TA01 全長×全幅×全高:1760mm×685mm×1010mm 軸距:1240mm トレッド:495mm 車両重量:110kg 燃費(30km/h定地走行テスト値):46.0km/L 最小回転半径:1.8m エンジン:空冷2サイクル単気筒49cc 内径×行程:Φ40.0mm×39.3mm 圧縮比:7.0 最高出力:5.0ps/6,500rpm 最大トルク:0.57kgm/6,000rpm キャブレター型式:APBB 始動方式:セルフ式(キック式併設) 点火装置形式:CDI式バッテリー点火 燃料タンク容量:5.0L キャスター/トレール:26°00′/80mm タイヤサイズ:前3.50-10(41J) 後130/90-6(53J) ブレーキ形式 :前 機械式リーディングトレーリング 後 機械式リーディングトレーリング 懸架方式:前 ボトムリンク式 後 ユニット・スイング式 フレーム形式:アンダボーン

ホンダ ジャイロUP(アップ)の大まかな種類

ジャイロアップは水冷4スト化されることなく、2007年に生産終了。

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