1.2ℓNAに換装されて燃費数値は25%の大幅向上

国内の新車販売状況を見たとき、軽自動車と5ナンバー車を中心にしたコンパクトカーを合計すると、乗用車全体の約60%に達する。一方、SUVの多くは、全幅がワイドな3ナンバー車だ。その意味でスズキ・クロスビーは貴重な存在。全長が3760㎜、全幅は1670㎜の5ナンバー車で、全長はスイフトよりも100㎜短い。最小回転半径も4.7mと小さく、水平基調のボディは前後左右ともに視界が良いから、SUVとしてはとても運転しやすい。
エクステリア




今はトヨタ・ライズやホンダ・ヴェゼルなど、コンパクトSUVの販売が好調だ。クロスビーも17年に発売されて人気を高めると期待されたが、実際は伸び悩んだ。25年度上半期(4〜9月)の1ヵ月平均の登録台数は1000台弱だから、ライズの11%に留まる。低迷の理由は、フロントマスクなどの外観がSUVらしい存在感に乏しいからだ。もともとクロスビーは「人気の軽自動車、スズキ・ハスラーの小型車版が欲しい」というニーズに応えて開発された。そのため、外観やインパネには丸みがあってかわいらしく、小さくてもSUVらしさを求めるユーザーにとっては物足りなかった。
乗降性


そこで25年10月に大規模な改良を行なった。ボンネットは、以前は前方へ少し傾斜していたが、水平基調にあらためた。そのためにフロントマスクは、上下方向の厚みが増している。丸型LEDポジションランプやフロントグリルの形状も刷新され、外観が力強い印象に変わった。インパネも変更された。光沢のあるブラックのパネルが装着され、助手席の前側も立体的な形状で上質だ。インパネの上面が平らに仕上げられ、外観も水平基調を強めたから、運転席からボンネットが従来以上によく見える。ボディの先端や車幅もわかりやすい。車内の広さは改良前と同じだが、全長の割にホイールベースが長く、全高も1700㎜を超えるため、後席の頭上と足元空間も広い。
インストルメントパネル

身長170㎝の大人4名が乗車したとき、後席に座る乗員の頭上空間は握りコブシひとつ半で、膝先にはふたつ半の余裕がある。小さなボディながら全長4500㎜を超えるSUVと同等の室内空間を確保している。エンジンは、以前は直列3気筒1.0ℓターボだったが、改良で1.2ℓの自然吸気に変更された。マイルドハイブリッドは継続採用している。
居住性


最高出力は、以前の99PSから80PSに、最大トルクも15.3㎏mから11㎏mに下がって加速性能は低下したが、エンジンの性格はターボよりもクセがなくて扱いやすい。WLTCモード燃費は2WDであれば22.8㎞/ℓに達する。走行安定性と乗り心地も向上した。減衰接着剤の使用などでボディ剛性が高まり、サスペンションの設定も変更された。
うれしい装備

トストッパー付き前席シートバックテーブルは「HYBRID MZ」に標準。





マイナーチェンジ発表 25年10月2日
月間販売台数 1582台(25年6月~11月平均)
WLTCモード燃費 22.8km/ℓ ※FF車km/ℓ

ラゲッジルーム


改良前に比べるとステアリング操作に対する車両の反応が穏やかで、機敏なスポーティ感覚は薄れたが、後輪の接地性が高く安心できる。乗り心地は硬さが薄れて快適だ。衝突被害軽減ブレーキも、デュアルカメラブレーキサポートから設計の新しいデュアルセンサーブレーキサポートⅡに進化した。内外装から乗り心地、安全装備まで、さまざまな機能やデザインを洗練させて、選ぶ価値を高めている。


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