
type-RSは低イニシャルトルクで作動レスポンスに優れる

タイプRSはRSスプリングがプレッシャーリングを押し広げることで、フリクションプレートにつねに弱い圧力を掛けている。そのスプリング本数の調整により、イニシャルトルクを低く抑えるができる。それにより、スムーズな作動を実現。作動レスポンスを速くできるのも特徴に挙げられる。

type-MZは高イニシャルトルクからのじんわりとした効きが魅力

タイプMZにはRSスプリングが備わらない。両外側のデフケースとプレッシャーリングの間にスペーサープレートがあって、その厚みを変えることでイニシャルトルクを調整できる。高いイニシャルトルクからプレッシャーリングをじわっと押し広げることで唐突感が出にくい。

個々に合わせた仕様で出荷できショートパーツでも出せる
タイプRSもタイプMZも使っているパーツはほぼ同じ。プレッシャーリングは1way/2wayの切り替えタイプと1.5way/2wayの切り替えタイプが用意され、好みで選べる。
タイプRSはプレッシャーリングに仕込まれたRSスプリングがプレッシャーリングを押し広げることで、フリクションプレートにつねに弱い圧力を掛けている。RSスプリングの本数を調整することで、イニシャルトルクを低く抑えるができ、スムーズな作動と作動レスポンスの速さを得ることができる。
駆動ロスを抑え、ストレートスピードを稼ぐなど、ローパワーのクルマに有効だ。また、つねにプレートを押しつけているわけではないので、オーバーホールのサイクルをMZより長くすることも可能だ。
一方、タイプMZにはRSスプリングが備わらず、両外側のスペーサープレートの厚みを変えることでイニシャルトルクを調整。外圧式で、高いイニシャルトルクが得やすく、高いイニシャルトルクからプレッシャーリングをじわっと押し広げることで唐突感が出にくい。
ドライバーやチューナーにファンも多く、ハイパワーのジムカーナ車両などは、MZが扱いやすかったりする。ちなみに、NDロードスターの場合、標準仕様は1.8mmだが、高いイニシャルトルクを望む場合は2.0mmに差し替えて組む。
また、フリクションディスク(外ヅメ)とフリクションプレート(内ヅメ)の厚みを変え、その組み合わせによってもイニシャルトルクを調整できる。カム角はプレッシャーリングが開くタイミング、ロックに至るスピードに影響する。
数値が高いほどリニアに、低いほど緩やかになるが、全般に緩やかなほうが増えている。クルマやタイヤ、サスの性能が高まって、欲しいところで欲しいだけ効いてほしいという傾向にあるのだ。
ちなみに、RSの場合、前出のRSスプリングの本数を減らし過ぎていて、イニシャルトルクを落とし過ぎると、スパンと効いて扱いづらいので、ある程度のイニシャルトルクを確保したうえで、カム角の調整にゆだねたほうがセットを出しやすい。

ディスクとプレートの配列は効きの強弱を左右する。GR86など、最近のクルマは、全当たりでは曲がらない傾向にあり、クスコでは8割で出荷しているが、6割とかに仕上げるのもありだ。
クスコでは、ある程度、リクエストに沿った仕様で出荷できる。また、オーバーホールや仕様変更に際してはセッティングツールも豊富で、ショートパーツごとの出荷も可能。業界でもそれは周知のことなので、ショップと相談のうえ、車種、クルマの仕様、走る場所、ドライビングスキルに応じた理想の効きを味わっていただきたい。
カム角調整の一例




効き始めをマイルドにするSPEC-Fのフラットフリクションディスク

内ヅメには溝が切ってあるもの(フリクションプレート)と 、ないものがあり、ないものがフラットフリクションプレートだ。均一で滑らかな摩擦力を発生させることができ、それによって、アクセルON/OFF時のL.S.D.の作動をマイルドにすることができる。
このプレートを主要部品として用い、効き始めをマイルドにすることでコントロールしやすくしているのがSPEC-FのL.S.D.だ。ちなみに外ヅメはフリクションディスク。

たとえばNDERCとND5RCのRSとNR-A用は、片側10枚のうち8面当たりの状態で出荷。内ヅメ(フリクションプレート)と外ヅメ(フリクションディスク)を交互に重ねることで当たり面を出している。
NDロードスターは片側10枚、10面の当たり面が最大となるが、初期はその一部を外外・内内と並び替えて、8面の当たりに弱めた状態で出荷している。さらに当たり面を減らせば、より一層、効きを弱めることができる
■キャロッセ TEL 027-352-3578 https://www.cusco.co.jp
