TOYOTA RAV4 PHEV

驚くべき静粛性の高さ

大ヒットモデルのトヨタRAV4が6代目となった。年間100万台というグローバル販売台数を誇るクロスオーバーSUVの最新PHV版に試乗した。
大ヒットモデルのトヨタRAV4が6代目となった。年間100万台というグローバル販売台数を誇るクロスオーバーSUVの最新PHV版に試乗した。

第6世代の最新システムを搭載する新型RAV4プラグインハイブリッド。その上級仕様となる「Z」と、そのZベースで仕上げた「GRスポーツ」に試乗した。

なんといってもそのトピックは、最大で151kmまで延長されたEV航続距離だろう(先代は95km)。要となるのは先代の17.4kWhから22.7kWhまで拡大されたバッテリー容量で、合わせてハイブリッドシステムも、別誂えだったDCDC-コンバーターを「eアクスル」として一体化。18kgの軽量化と15%の低重心化を果たして効率化された。動力の主軸となるエンジンは2.5リッター直列4気筒で、そのシステム最高出力は242kW(329PS)だ。ちなみに0-100km/h加速は5.7秒と、十分な加速だがGENROQ読者には驚くような速さではない。

では何に驚かされるのかといえばそれは静粛性の高さで、先代でも感じた「もはやEV」感は、さらに上書きされた。「Z」グレードで始めた試乗はトヨタ東京本社から大黒ふ頭までの40km弱。適度に渋滞も挟んだ道のりをほとんどモーターで走り切ってしまうのだ。いやエンジンも掛かっていたのかもしれないが、それすら判別しづらいほど静かだ。

第5世代のシステムを使うHEVモデルは明らかにエンジンがざわつくけれど、PHVモデルはブロック剛性を上げ、遮音ガラスなどにコストを掛けているのだという。ちなみに通算平均電費は5km/kWh、平均燃費は18.7km/Lを記録した。エンジンを回して充電するチャージモードやSOCホールドモードがなくなったのは残念だが、今回からV2Xを見越して急速充電ポートも付いた。

賢い選択のタイヤサイズ

GRスポーツには専用の8ウェイパワースポーティシートが奢られるほかGRロゴ付き専用ステアリングやディスプレイを装備。画面には専用オープニングが表示され、GRの特別感を徹底。
GRスポーツには専用の8ウェイパワースポーティシートが奢られるほかGRロゴ付き専用ステアリングやディスプレイを装備。画面には専用オープニングが表示され、GRの特別感を徹底。

GRスポーツでは、こうして著しく電動化された走りを幾分スポーティになった専用の足まわりが支えた。

感心したのはほどよく引き締められた足まわりに対して、電動パワステの操舵フィールを細かく整えたこと。また軽量な鍛造ホイールを使いながら、タイヤ外径をZと同じ20インチに留めたのも賢い選択だ。総じて操舵フィールが良く、バネ下からの入力も巧みに抑え込んだ、バランスのよいハンドリングになった。また、スタビを固めずリヤメンバーに補強を入れた結果か、強烈なトルクに対してもリヤ周りが安定していた。

リヤ周りを強化しこそすれ、そのシャシーは先代のキャリーオーバー。それでも全く古さを感じさせない剛性感には、トヨタの底力を感じた。まだその床下にはバッテリーを足せる空間もある。もしさらなるパワーアップを果たす時には恐らく、GRモデルやGRMNとして電子制御ダンパーや最新の制御技術が投入されるのだろう。ともあれ素のRAV4 PHEVがもたらす電動化は、インフラが拡充しきらない日本にとって、EVの夜明け前の最適解になりそうだ。

REPORT/山田弘樹(Kouki YAMADA)
PHOTO/篠原晃一(Koichi SHINOHARA)
MAGAZINE/GENROQ 2026年8月号

SPECIFICATIONS

トヨタRAV4 GRスポーツ PHEV

ボディサイズ:全長4645 全幅1855 全高1685mm
ホイールベース:2690mm
車両重量:1990kg
エンジン:直列4気筒DOHC
総排気量:2487cc
エンジン最高出力:137kW(186PS)/6000rpm
エンジン最大トルク:229Nm/4400-4800rpm
モーター最高出力:前151kW(206PS) 後41kW(55PS)
モーター最大トルク:前272Nm(27.7kgm) 後123Nm(12.5kgm)
システム最高出力:225kW(306PS)
バッテリー容量:22.7kWh
トランスミッション:電気式無段変速機
駆動方式:AWD
サスペンション形式:前マクファーソンストラット 後ダブルウィッシュボーン
ブレーキ:前後ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ(リム幅):235/50R20(7.5J)
EV走行距離:145km(WLTCモード)
WLTCモード燃費:21.5km/L
車両本体価格:630万円

【問い合わせ】
トヨタ自動車お客様相談センター
TEL 0800-700-7700
https://toyota.jp/

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新型トヨタ RAV4 PHEVのEV走行距離は、旧型比50%アップとなる151kmへと向上した。プラグインハイブリッド車の性能指標のひとつとなるEV走行距離は、これまでアウトランダーがトップだったが、RAV4はその数値を大きく塗り替えたことになる。そこでアウトランダー Pグレードとスペック比較をしながら新型RAV4 PHEV Zグレードの進化点を確認していこう。