まさにアメリカン・カスタムカルチャーの祭典!
全てのジャンルを網羅するほど多彩な顔ぶれのマシンが並ぶ

2026年5月24日(日)、国内最大規模のアメリカン・カスタムカルチャーの祭典となる『38th MOONEYES Street Car Nationals®』(以下、SCN)が東京都江東区の臨海副都心にある青海駐車場を会場に開催された。

今回で38回目を数えるこのイベントには、過去最高となる1300台のマシンがエントリーした。その顔ぶれも多彩で、HOTROD(ホットロッド)、LOW RIDER(ローライダー)、TRUCKIN’(トラッキン)、STREET VAN(ストリートバン)、Cal Look(キャルルック)、欧州車ベースのEURO CUSTOM(ユーロカスタム)、日本車をベースにしたDOMESTIC CUSTOM(ドメスティックカスタム)など、会場にないジャンルはないと思われるほどだ。
主役はやはりアメリカ車!
時代・車種・ジャンルを超えて集結した”MADE IN USA”のマシン
その中でもイベントの主役と言えるのがアメリカ車だ。年式やジャンルを問わず、会場にはさまざまなマシンが勢揃いした。シボレーやフォード、ダッジなどの日本でもメジャーな人気車種だけでなく、SCN2026リポートの第1回目で紹介したスチュードベイカー・アバンティやポンティアック・ソルスティスのような珍しいクルマの姿もあった。

街中では滅多に見かけないSTREETRODから、1950年代前半のフラッシュサーフェイス化してボディとフェンダーを一体化させたシューボックス、1950年代後半~1960年代中頃までのテールフィンを備えた派手で粋なフルサイズカー、1960年代後半~1970年代のマッスルカー、1970年代のオイルショックと排ガス&安全規制に蝕まれたアメリカ車暗黒期のクルマ、1980年代サイズのボディをシュリンクし、圧縮比を落としたことでパワーダウンを余儀なくされた時代のクルマ、1990年代以降のSUVやピックアップトラックを中心とした新しいクルマまで、会場を散策しているとアメリカ車の時代ごとの変遷がひと目でわかる。

さらにカスタムカーのイベントということで、同じ年式、同じ車種でもオーナーの好みを反映したカスタマイズが施されており、1台として同じ仕様のクルマは存在しない。個性豊かなアメリカ車を見て回るだけでもSCNは充分に楽しめる。

日本車や欧州車にはない個性とルックスと第排気量が魅力だが
実はタフで排気量の割には燃費も良くて乗りやすい?
現在のアメリカ車の国内シェアは新車販売のわずか0.4%に過ぎない。すなわち、国内で新車販売された1000台のうちアメリカ車はたったの4台だけということになる。日本でアメリカ車が不人気なのは、大排気量のエンジン、全長5mを超える大柄なボディサイズ、サービス体制の未整備が理由として挙げられる。

しかし、恐竜的進化が著しいSUVやピックアップトラックを除くと、1990年代にフルサイズのセダンが消滅したことで最近のアメリカ車のボディサイズは、同セグメントの日欧のクルマとほとんど変わらなくなっているし、同排気量のエンジン同士で比べるとアメリカ車の燃費はけっして悪くはなく、4.0~5.0Lクラスの大排気量車同士の比較で言えば、ハイブリッド車を除けば同クラスの日本車や欧州車よりも燃費性能が上回る。

ディーラー網の貧弱さはどうしようもないが、これはイタリア車やフランス車などのマイナー輸入車に関しても同様の話だ。それにアメリカ車を得意とするショップや整備工場は探すと意外に多く、全国至るところに専門店がある。そして、部品は個人輸入や通販などで比較的安く入手できる。

信頼性に関してはエンジンやトランスミッション、ブレーキなどの走る・曲がる・止まるにに直結する故障はごく稀で、日本で人気のドイツ車と比べても故障は少ない方だ(電子制御化が著しい最近のクルマはとくに)。かつてアメ車を所有していた筆者の経験から言っても、買ってしまえばなんとかなるものだ。
日本人はいまだその楽しみを知らざるのみ
逆風を跳ね除けてアメリカ車ユーザーのみが知る愉悦

結局のところ日本市場でアメリカ車が不人気を託つのは、ユーザーの中に色濃く残るアメリカ車に対する偏見なのだろう。アメリカ車が一部の好事家だけのものという状況は、おそらく今後も変わることはないと思われる。

こればかりはアメリカ製品を売り込もうと米大統領が恫喝しようとも、外圧に弱い日本政府がアメリカ車を取り扱うように自動車メーカーにはっぱをかけようとも変わることはなかった。これからもアメリカ車は一部の好事家のためのものであり続けるのだろう。そのような日本にあって、SCNの会場には街中で見かける機会が少ないアメリカ車が数百台も集まったのだ。

アメリカ車不毛の地と言われる日本だが、SCNの会場を見ればそう捨てたものでもないようだ。もちろん、税金、ガソリン代、駐車場などのインフラ問題、世間の目など、アメリカ車にとっては逆風が吹くわが国にあって、アメリカ車のオーナーはがんばって愛車を維持し続けている。


それというのも日本車や欧州車にはない個性と圧倒的な存在感、大胆なスタイリング、おおらかでゆとりを感じさせる乗り味、そしてV8エンジンに代表されるパワーとトルク、サウンドがあるからなのだ。

その愉悦を知るのはアメリカ車のオーナーのみ。万難を排して愛車を乗り続ける彼らの愛好家魂には賛辞を贈りたい。
『38th SCN』注目の”アメ車”エントリーカーをチェック!








フォトギャラリー:『38th SCN』にエントリーしたアメ車
『38th SCN』にエントリーしたアメ車はここまでの紹介したものだけではない。本文にはないエントリー車の画像はページトップの「この記事の画像をもっと見る(52枚)」から見ることができる。どんなクルマがエントリーしていたのか、タップリの画像で楽しんで欲しい。

エントリー台数1300台&来場者1万人!国内最大級のカスタムイベントに行ってみた!!『MOONEYES Street Car Nationals』とは? | Motor Fan|自動車情報のモーターファン



