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松井孝允 スポーツドライビングの基礎固め 第5回 駆動方式別のコーナリングで重要な「アクセルを開けるタイミング」

「サーキットを走ってみたい!」スポーツドライビングをこれから始めようと考えている入門者に向けたドラテク講座の「超」基礎編を、レーシングドライバー松井孝允がレクチャー。 その『おさらい』となる内容はタイムが伸び悩む中級者にも有効だ。自身の壁の突破にも役立てていただきたい。 Photos/高橋 学 Text/鈴木 博 本記事はレブスピード 2019年5月号からの抜粋です。

姿勢が乱れる挙動が出たらどうする?

最近のクルマには横滑り防止装置が備わっている。スイッチの操作で制御はOFFにできる車両がほとんどだが、松井講師は初めのうちはONにしておくことを推奨する。

クルマが滑ると制御が作動し、ロスが発生するので、制御が入らない走行を心掛ける。スライド量が多いとタイムロスになるうえ、タイヤの消耗も早まる。そのうえで、挙動が乱れた際に取るべき行動は以下のとおり。

コーナーに進入してから曲がれないと感じて無理に曲げようとしたりするのは危険。挙動の修正には、視線の置き方が大切だという。

クルマがドライバーの曲がりたい方向から外側に遠ざかっているか、それとも内側に進もうとしているか。それによって、取るべき操作が変わってくる。

初心者に多いのはアンダーステアのケース。ブレーキが踏めるなら、とにかくブレーキで速度を落とすことを意識する。むやみにステアリングを操作しても、姿勢はもとに戻りにくい。

アンダーステア
オーバーステア

そもそもアンダーステアの原因は何か。いちばんは『大きな操作』を同時にしているためだ。これは前回説明した内容が解決策になる。

もうひとつは、コーナーの中でブレーキを残し過ぎている例。フロントエンジンのクルマは、元来そのエンジン重量もフロントの荷重として加わっている。加速による後方への荷重移動も当然ないので、荷重は前寄りになる。

つまり、コーナーの中で必要以上にブレーキが残っていると、フロント荷重も必要以上に高まったままになる。それでは十分にステアリングが効かず、クルマも曲がらない。

ブレーキングの荷重移動によって沈んだフロントは、ブレーキのリリースで適度に、段階的に戻す。オーバーステアが出た場合は、自身が目指す方向に対してクルマが内側へ進んでいるはず。カウンターを当ててフォローする。

といっても、自身のクルマはどのくらいカウンターを当てたら戻るか、即座に把握するのは難しい。低速コーナーでステアリング操作に対するクルマの反応、動きを知っておきたい。

タイヤの空気圧、摩耗の確認も心掛けたい。コースを10分程度走ったら空気圧を見る。規定値より上がり過ぎていれば、それも挙動を乱す要因となる。

タイヤの摩耗はショルダーなど不自然な部分が極端に減っていれば、無理して曲がろうしていたり、サスセットが合っていなかったり……が考えられる。ドライビングやセッティングを改善するための分析に役立てる。

そして、松井講師は日常の運転も練習になるという。視線を遠くに移す。ブレーキ、ステアリング、アクセルの操作を連携させる。

すべて、誰もが何気なくやっていること。日常で的確にリズムよくこなせていれば、サーキット走行も上手くいく。交通ルールを守ったうえで、安全に日々意識してトレーニングに努めたい。


次回(8月28日 19:10~公開予定)は……

最終回 クルマとの一体感を高めるポジションづくり

お楽しみに!


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