日本市場への再参入から4年あまり。ヒョンデの販売が大きく伸び始めている。

ヒョンデ 改良新型 vs 現行型

2025年の日本におけるヒョンデの新規登録台数は1169台となり、2024年の618台から89.2%増加。絶対的な販売規模はまだ小さいものの、再参入後初めて年間1000台を突破した。

ヒョンデ 改良新型 プロトタイプ スパイショット

そんなヒョンデで、大幅改良が迫っているのがコンパクトSUV『コナ』だ。開発中のプロトタイプが、これまでよりカモフラージュを減らした状態で目撃され、その姿が明らかになってきた。

現行コナは2023年に登場。横一文字に光る“シームレス・ホライゾン・ランプ”をはじめ、上下に分離したライトや大胆なボディ造形など、かなり個性的なデザインを特徴としている。

ところが来たる大幅改良型では、その方向性を大きく変えるようだ。

プロトタイプのフロントには、曲線を多用した“シャークノーズ”のような造形を採用。横一文字のライトバーは残されているものの、現行型より太く存在感のあるデザインとなっている。その下にはヘッドライトと、アクティブシャッター式とみられるグリルを配置。ワイドなロワインテークや張り出したフロントリップも確認できる。

サイドではフラッシュマウント式のドアハンドルを採用、後方へ向かってせり上がるベルトラインや、空力性能を意識したホイールも確認できる。

リヤもまた大きく変更される。現行型は個性的なランプ配置が特徴だが、大幅改良型では角張ったリヤウインドウや大型スポイラー、より幅広いリフトゲートを採用。全体として奇抜さを抑え、オーソドックスなクロスオーバーへ近づける方向だ。

インテリアの全貌はまだ明らかになっていないが、新たな“Pleos Connect”インフォテインメントシステムの採用が有力視されている。大型ディスプレイを中心とした、よりシンプルなコックピットへと進化する可能性がある。

そして、日本のユーザーにとってデザイン以上に気になるのがパワートレインだろう。

今回の情報では、大幅改良型にはキア『セルトス』と共通する1.6L直列4気筒ターボが搭載される可能性があるという。さらにセルトスにはハイブリッドの投入計画があるため、コナにも同様の電動パワートレインが設定される可能性が浮上している。

ここで注目したいのが、日本仕様のコナだ。

現在、日本で販売されているコナはBEVのみ。海外には内燃機関を搭載した仕様もあるが、日本にはガソリン車やハイブリッド車は導入されてない。ちなみに日本仕様のコナは現在387万2000円からとなっている。

もし大幅改良を機にHEVが設定され、日本にも投入されれば、コナにとって大きな転機となることだろう。ハイブリッド車の人気が高い日本だけに、BEVでは届かなかったユーザーを取り込み、販売をさらに伸ばせる可能性があるかもしれない。

実は、ヒョンデの日本販売は2024年から上向き始め、2025年には前年比89.2%増と大きく伸びている。ただし、現在その勢いを牽引しているのはコナではない。

2025年4月に発売された小型EV『インスター』が新たな売れ筋となっており、2025年4月から2026年3月までの1年間で784台が販売されている。

ヒョンデはまだ小規模ながら、日本で販売拡大のきっかけをつかみ始めたところだ。

そこで今後の鍵を握りそうなのが、奇抜さを抑えたスタイルへ変貌する新しいコナというわけだ。さらにHEVまで日本へ導入されれば、これまでBEVを軸としてきたヒョンデの日本戦略にも大きな変化が起きる可能性があるだろう。

インスターに続き、コナも日本で販売拡大の原動力となれるのか? 大幅改良型のデザインだけでなく、パワートレインと日本に導入される仕様にも注目だ。