HKSが全日本ラリーに本格参戦! 2027年からJN3クラスへ「GR YARIS」で挑戦!!

HKSはこれまで、モータースポーツを技術・商品開発の重要なフィールドとして活用してきた。サーキットレース、ドリフト、近年ではダートトライアルでお活躍。今回のラリー参戦でも、競技で得られる車両データやドライバーからのフィードバックを商品開発へ還元するとともに、次世代を担う技術者の育成にもつなげていく。
そもそも「全日本ラリー選手権」ってどんなレース?
全日本ラリー選手権は、JAF(日本自動車連盟)が認定する国内最高峰のラリー選手権。英語ではJapanese Rally Championship(JRC)と表記され、ドライバー部門とコ・ドライバー部門で年間タイトルを争う。
ラリーの大きな特徴は、サーキットのような専用コースを周回するのではなく、一般公道などを使用して設定された「スペシャルステージ(SS)」と呼ばれる区間を走り、その合計タイムを競うこと。
SSでは舗装路だけでなく、未舗装路を走るコースもあり、天候や路面コンディションによって車両の状況が刻々と変化する。2026年の全日本ラリー選手権も、愛知、佐賀、奈良、愛媛、北海道、福島、岐阜、群馬などを舞台に全9戦が開催。
マシンの完成度はもちろんのこと、ドライバーだけでなく、コース情報を伝えるコ・ドライバーとの連携も重要。さらに、競技中の限られた時間で車両の状態を判断し、サービスでセッティング変更や整備を行うなど、チーム全体の対応力が求められる競技なのだ。
参戦車両は「GR YARIS」

今回HKSが参戦するのはJN3クラス。参戦車両にはトヨタGR YARISをベースとした「HKS GR YARIS」を使用する。2026年の全日本ラリー選手権では「クラス3」として設定されており、第1戦のクラス3には22台がエントリー。GR YARISをベースとする競技車両も参戦している。
HKS GR YARISの開発では、すでに実戦を想定したテスト走行を実施。車両性能や各部の耐久性、セッティングなどの確認を進めている。ラリーでは、単純にエンジンパワーを高めるだけではなく、路面や天候、車両状態に合わせて総合的な性能を引き出す必要がある。HKSにとっては、サーキットなどとは異なる環境で製品を鍛える場にもなりそうだ。
HKS Rally Teamのドライバーを務めるのは田口勝彦選手。田口選手は全日本ダートトライアル選手権で、2023年シーズンからDクラス・D2クラスで3連覇を達成。ダート競技で培った経験を持つドライバーだ。コ・ドライバーには北川紗衣選手を起用。北川選手は全日本ラリー選手権で4度のクラスチャンピオンを獲得した実績を持つ。


まずは2026年最終戦「MONTRE 2026」で実戦デビュー
2027年からのフル参戦に先立ち、2026年11月20~22日に群馬県で開催される全日本ラリー選手権第9戦「加勢裕二杯 MONTRE 2026」にスポット参戦。この参戦は単なるデビュー戦という位置づけではない。車両性能や耐久性、セッティングに加え、サービスを含めたチームオペレーションまで実戦の中で検証し、2027年の本格参戦へつなげるための重要なテスト、「実戦検証の第一歩」と位置づけている。
今回のHKSのラリー参戦で注目したいのが、単純なモータースポーツ活動にとどまらない点だ。「もちろんモータースポーツということで、勝利という部分にはこだわりたいが「若手の人材育成」という部分にも重きをおいていると、水口大輔代表がコメントしている。
そういう背景もあり、HKS Rally Teamは商品開発部門の若手スタッフを中心に編成。競技中に得られる車両データや知見、ドライバーからのフィードバックを蓄積し、HKSの商品開発へ還元していく。ラリーでは、路面状況や車両状態が短時間で変化するため、現場での判断力や問題解決力が求められる。HKSは、こうした実戦環境そのものを若手技術者の育成にも活用する考えだ。
オンロードで培ってきた技術に加え、全日本ダートトライアルで得たオフロードの経験。その両方を生かせるステージとしてラリーを選んだHKS。2026年のスポット参戦を経て、2027年からいよいよシーズンを通した戦いが始まる。
HKS GR YARISが全日本ラリーのステージでどんな走りを見せるのか。そして、そこで得られた技術が今後のHKS製品にどうフィードバックされるのか。新たなHKSのモータースポーツ活動に注目したい。


