連載
今日は何の日?■国内にもブルーバードの上級モデル、マキシマ投入

1984年(昭和59)年10月17日、日産自動車はブルーバードシリーズにトップグレード「ブルーバード・マキシマ」を設定して国内販売を始めた。北米仕様「マキシマ」は、ブルーバードの上級輸出モデルとして米国で人気を博しており、それを国内でブルーバード・マキシマとして展開したのだ。
ブルーバードの北米輸出名として誕生したマキシマ
マキシマの名前が初めて登場したのは、1979年11月にデビューした6代目(910型)「ブルーバード」をベースに、1981年から北米向けに輸出された「ダットサン810マキシマ」である。

北米向けダットサン810マキシマは、北米では先代の810という車名を継続しつつ、マキシマを上級グレード名としたモデル。翌年には、マキシマを独立した上級モデルとして明確にするために「ダットサン・マキシマ」に改称された。
810マキシマは、角型4灯ヘッドライトと大型バンパーを装備した4ドアセダンで、厚みのある上級シートを装備。エンジンは、最高出力122ps/最大トルク19.7kgmの2.6L 直6 SOHC、駆動方式はFRである。国内ブルーバードは直4エンジンだったが、北米用には直6エンジンが設定された。
ちなみに、ブルーバードは1960年代末から北米に輸出され、「ダットサン510」、「610」、「710」の車名で販売され、人気を博していた。
日本ではFFレイアウトになった7代目にモデルチェンジ

北米で「ダットサン・マキシマ」が好調な販売を続けている状況で、日本の「ブルーバード」は1983年10月に7代目(U11型)にモデルチェンジした。7代目の特徴は、それまでの縦置きエンジンのFRから、現在主流のフロント横置きエンジンのFFレイアウトに変更したこと。また、車名からダットサンが取れてブルーバードの単独名となったことである。

スタイリングは、人気だった先代(910型)の直線的なフォルムを引き継ぎ、ボディタイプは4ドアセダンと4ドアハードトップ、ステーションワゴンが用意された。FF化によってホイールベースが25mm延長され、トレッドも80~90mm、全幅は1690mm拡大され、余裕の室内空間が実現された。また、FF化に合わせてサスペンションも変更され操縦安定性が高められた。
パワートレーンは、1.6L 直4 SOHCと1.8L 直4SOHCのキャブ、インジェクション、ターボ仕様、さらに2.0L 直4ディーゼルを加えた5種エンジンと、4速/5速MTおよび3速/4速ATの組み合わせといった多彩なラインナップが用意された。
車両価格は、標準的な1.8L NAの4ドアセダンで120.1万~169.6万円。当時の大卒初任給は13万円程度(現在は約23万円)だったので、単純計算では現在の価値で約212万~300万円に相当する。
ブルーバード初のFF車となった7代目ブルーバードは、先代の爆発的なヒットの影に埋もれて印象は地味だったが、人気を引き継いで好調な販売を堅持した。
7代目ブルーバードに上級グレードのブルーバードマキシマ設定

7代目(U11型)「ブルーバード」の発売からちょうど1年後の1984年10月のこの日、ブルーバードのトップグレード「ブルーバード・マキシマ」が国内デビューした。日本での7代目モデルチェンジと同時期に北米の「マキシマ」も2代目へとモデルチェンジ。この2代目マキシマをベースに国内に投入したのが、ブルーバード・マキシマだ。

ブルーバード・マキシマはV6エンジンを搭載するため、ブルーバードのフロントオーバーハングを約90mm延長してロングノーズ化し、専用フロントデザインで上級車らしい伸びやかなフォルムになった。

ボディは、4ドアセダンとハードトップを設定。パワートレーンは、最高出力170ps/最大トルク22.0kgmを発揮する2.0L V6 SOHCターボエンジンと、5速MTおよび4速ATの組み合わせ。駆動方式は、U11型同様FFである。
サスペンションは、前:マクファーソンストラット/コイルスプリング、後:ストラット/コイルスプリングの4輪独立懸架。さらに、電子制御による自動切り替え式ショックアブソーバー“スーパーソニック・サスペンション”が上級車らしい乗り心地に貢献した。
車両価格は、198.0万~239.5万円に設定。現在の価値で約337万~408万円に相当する。

・・・・・・・・・
海外モデルを日本で販売するというケースは多いが、サイズ的に大き過ぎたり、税制面で不利になって人気を得るのが難しいことが多い。ブルーバード・マキシマは、人気モデルの「ローレル」と「ブルーバード」の中間的なモデルとして人気を得た。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。






