撥水シートは標準モデルにも採用済み、伝統の特別仕様車はどう差別化する?
三菱自動車のオールラウンドミニバン『デリカD:5』に、伝統の特別仕様車「CHAMONIX(シャモニー)」が再び設定される可能性が浮上した。

入手した情報によると、登場時期は2026年11月から12月ごろが有力。2026年1月に大幅改良を受けた最新モデルをベースに、ブラック加飾や専用インテリアを組み合わせた、アウトドア志向の強い仕様になるとみられる。

デリカD:5は2007年1月の発売以来、約19年にわたって販売が続くロングセラーミニバンだ。2026年1月の大幅改良では、フロントグリルや前後バンパーを刷新するとともに、三菱独自の車両運動統合制御システム「S-AWC」を新たに採用。走行性能だけでなく、安全装備やインテリアも進化させた。
その人気は依然として高い。三菱が2026年10月9日に発表した販売実績によると、2026年度上期の国内販売台数は前年同期比24%増の1万6798台。上期販売台数として2期連続の過去最高を記録した。
そんな好調なデリカD:5に追加が予想されるのが、冬のアウトドアシーンを意識したシャモニーだ。
シャモニーはフランス・アルプスの山岳リゾートに由来する名称で、1985年のデリカスターワゴン以来、歴代デリカに設定されてきた伝統ある特別仕様車である。
2023年11月に発売された従来型シャモニーは、最上級グレード「P」をベースに、ブラックマイカ仕上げのフロントグリルやドアミラー、専用18インチアルミホイールなどを採用。グリーンのアクセントや専用デカールによって、雪山をイメージした独特のスタイリングを実現していた。
インテリアには、撥水機能付きスエード調素材と合成皮革を組み合わせた専用シートを採用。木目調パネルや専用ステッチも備え、実用性と上質感を両立していた。
新型シャモニーでも、こうしたデザインの方向性が継承される可能性が高い。
エクステリアでは、2026年型で刷新されたフロントマスクをベースに、グリルやドアハンドル、ドアミラーなどをブラックで統一。足元にはブラック塗装の専用18インチアルミホイールを組み合わせ、標準モデルとは異なる精悍な印象を強調すると予想される。
ボディサイドやテールゲートには専用の「CHAMONIX」ロゴやデカールが採用される可能性もある。従来型のグリーンをアクセントカラーとして継承すれば、最新のフロントデザインと組み合わせることで、よりアウトドアテイストの強いモデルとなりそうだ。
一方、インテリアについては、従来型以上の差別化が求められる。
実は、2026年1月の大幅改良では、従来シャモニーで好評だった撥水機能付きスエード調素材と合成皮革のコンビネーションシートが、標準モデルの最上級Pグレードにも採用されている。ステッチにもカーキ色を用いるなど、通常モデルの段階でアウトドア志向を強めているのだ。
そのため、新型シャモニーでは単に撥水シートを採用するだけでなく、専用のシート表皮やステッチ、インテリアパネルなどによって特別感を打ち出すことが予想される。
従来型で採用されていた木目調パネルや専用加飾を発展させるほか、新たなアクセントカラーを取り入れる可能性もある。
パワートレーンについては、大幅な変更はない見通しだ。現行型と同じ2.2L直列4気筒クリーンディーゼルターボエンジンと8速ATを継承し、駆動方式も4WDを採用すると予想される。
2026年型で新たに採用されたS-AWCや、「ECO」「NORMAL」「GRAVEL」「SNOW」の4つのドライブモードも引き継がれる可能性が高い。雪道や未舗装路を走る機会の多いユーザーにとって、こうした走行性能はシャモニーの魅力を支える重要な要素となる。
気になる価格は、500万円台前半がひとつの目安となりそうだ。
2026年型デリカD:5の最上級Pグレードは494万4500円。専用アルミホイールや内外装加飾などを追加することを考えると、新型シャモニーは510万円前後になる可能性がある。
もっとも、これは現行モデルの価格と従来型の装備内容をもとにした予測であり、正式な価格ではない。
乗車定員については、従来型シャモニーに7人乗りと8人乗りが設定されていたことから、新型でも両仕様が用意される可能性がある。
2023年のシャモニーは11月に発売されており、今回も冬のレジャーシーズンを前に投入されるという予想は、従来の商品展開と一致する。
発売から約19年を迎えても販売記録を更新し続けるデリカD:5。2026年の大幅改良によって走行性能や装備を進化させた同車に、伝統のシャモニーが加われば、アウトドア志向のユーザーにとって新たな選択肢となる。
特に注目したいのは、標準モデルでも充実した装備を備える現在、特別仕様車としてどこまで独自性を打ち出せるかという点だ。500万円を超える価格が予想されるなか、専用装備の内容が商品価値を左右することになりそうだ。



