BMW 1 Series
前席の居住性をチェック

「BMW 1シリーズ」の撮影車両は、2026年5月に加わった新エントリーグレードである「120 original(オリジナル)」。搭載されるパワートレインは、1.5リッター直列3気筒ガソリン(48Vマイルドハイブリッド)と7速DCTの組み合わせ。車両本体価格は480万円で、500万円の「120」より20万円低く抑えられている。

3代目移行、FWD化された1シリーズは、前後席のヘッドクリアランス、後席レッグスペースは、Cセグメントの平均的よりも若干小さめといえる広さ感だ。
オリジナルは、前席パワーシートが非設定で、座面前後長を調整(延長)できるサイサポートも用意されていないが、身長170cmの筆者が座る分には、太もも裏のサポート性に不足はない。筆者にとっては、座面前後長が長すぎると逆に膝裏などに当たってしまい気になることもある。日本の平均身長前後であれば、背もたれの天地高やシート幅も含めて狭く感じることはあまりないのではないだろうか。
前席(運転席)まわりの操作性

運転席のシートハイトは、座面横にある前側のレバーを操作する。シートハイトは、上下にポンピングさせることで前後一体で上下する。前後スライドは座面下のレバー、リクライニングは座面横後方にあるレバーで操作する。座面横にレバーが2つ配置されているため、最初はどちらがシートハイトでどちらがリクライニングなのか迷うかもしれないが、シンプルなのですぐに慣れるだろう。


運転席ドアにあるドアミラーの調整機構、パワーウインドウのスイッチもごく一般的な操作性なので迷うことはない。インナードアハンドルは、爪の長い人やネイルチップなどを付けている人でも操作しやすそうだ。その下には深さと幅のあるドアポケットがある。500mlのペットボトルを置くには不安定だが、純正品や市販品のドリンクホルダーやゴミ箱なども収まる大きさがある。
後席の乗降性と居住性

とくに後席は、乗降時の足元が少し気になる。開口部がやや狭く、開口部の形状やステップ高も高めだ。乗降時に足先がBピラー下まわりやドアトリムに触れてしまいがちで、汚れや傷などにも気を使うかもしれない。
リヤシートの足元、頭上空間は、Cセグメントの中では平均よりも若干小さめに感じる。それでも大人4人が無理なく座れる居住性を確保している。子どもが2人いるファミリー層でも無理なく使える実用性で、初代と2代目までのRWD時代からすれば、後席の居住性は確実に改善。ただし、後席中央の床には高めのセンタートンネルの出っ張りがあり、大人4人乗車なら問題はないが、ほかの大半のCセグメントハッチバックと同様に、5人乗車時の中央席足元空間には制約がある。

さらに、床面から座面前端部までの高さ(ヒール段差)はやや低めだが、前席下に足先が入るため見た目ほどは窮屈ではない。背もたれの天地高も高く、後席でもシートサイズに妥協はないのは、欧州Cセグメントモデルらしい美点だ。後席中央足元(センターコンソール最後端)には、エアコン吹き出し口とタイプCのUSBポートを2つ備えている。
ポケッテリアはやや少なめだが実用性は確保


ポケッテリアはそれほど豊富ではないものの、財布やスマホ、飲み物などの置き場に困るほどではない。前席のセンターアームレスト下に大きめの収納を用意し、ポーチなどの小物も収まる。
ほかにも助手席前のグローブボックスは、内部が分かれていないシンプルな設計になっていて、小物の出し入れもしやすい。
「120」系の荷室容量は要チェックポイント

オリジナルと素の「120」と「120d」の荷室は、6対4分割可倒式になるのが注意点だろう。「Mスポーツ」と「M135 xDrive」は、4対2対4の分割可倒式で、中央部のみの前倒しが可能。「Mスポーツ」と「xDrive」は、長尺物の積載と4人乗車に対応している。

荷室容量は「120」系が300〜1135L、「M135 xDrive」は380〜1200Lとなっている。荷室容量380Lは、フォルクスワーゲン「ゴルフ」と同値で平均的だが、48Vマイルドハイブリッド化されている「120」系は、容量的にはかなり小さい。欧州Bセグメントハッチバックのフォルクスワーゲン「ポロ」は351L、デザイン優先の感が強いスタイリッシュなプジョー「208(ハイブリッド)」でも311Lを確保している。積載性も重視するのなら見逃せないチェックポイントといえるだろう。
PHOTO/平野陽(Akio HIRANO)、塚田勝弘(Katsuhiro TSUKADA)

