10~14歳が対象! MotoGPの登竜門「FIM MiniGP(ミニGP)」、年間エントリー費はマシン貸出&整備費・タイヤ1セット・保険料込で33万円

「MiniGP(ミニGP)」は10~14歳のキッズたちが対象の、テクニックが勝負の決め手となるワンメイクレース。マシンはイタリアのOHVALE(オーバーレイ)が製造販売する、空冷4ストローク単気筒SOHC 160ccエンジン搭載の「GP-0 160 4-SPEED」。前後タイヤは専用のピレリ製10インチ径スリック、エンジンオイルはモチュールを使用する。
「FIM MiniGP(ミニGP)」とはロードレースの最高峰・MotoGPを主催する「FIM(国際モーターサイクリズム連盟)」とMotoGPを統括する「DORNA(ドルナ)スポーツ」が2021年、“Road to MotoGP(MotoGPへの道)”をスローガンに新設したキッズ向けの国際レース。参加対象年齢は10歳から14歳。2021年はアルペ・アドリア、北米、フランス、アイルランド、イタリア、マレーシア、オランダ、ポルトガル、スペイン、イギリスで開催。 2022年は新たにオーストラリア、オーストリア、インドネシア、カタール、そして日本が加入。2024年現在、世界53ヵ国で開催され、登録ライダーは800人超。東京モーターサイクルショー2024ではFIM MiniGP公式採用のイタリア車「OHVALE GP-0 160 4-SPEED」などが展示された。
PHOTO&REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
FIM MiniGP(ミニGP) https://www.minigp.jp/
OHVALE JAPAN JAPAN(オーバーレイ・ジャパン) https://ohvale.co.jp/
※注:記事中の内容・レース規定・数値等はすべて2024年シリーズに準じる

目標はもちろんロードレースの最高峰・MotoGP! 10~14歳のキッズたちが対象の「FIM MiniGP(ミニGP)」とは?

イタリアのOHVALEが製造発売するFIM MiniGP公式の専用車両「GP-0 160 4-SPEED」。エンジンは空冷4ストローク単気筒SOHC 160cc。前後ホイール&タイヤは10インチに設定。
FIM MiniGPは一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)の承認競技となり、日本では“ジャパンシリーズ”として2022年シリーズより開催。ジャパンシリーズを主催するのは「株式会社P-UP World」、運営は「株式会社Moto-UP」。
ミッションはN→1速→2速→3速→4速の4速リターン(ボトムニュートラル)式を採用。
FIM MiniGPジャパンシリーズでの一コマ。世界最高峰・MotoGPを目指すキッズたちの、大人顔負けの“本気”な走りに注目!
第1戦  筑波サーキット コース1000 | ダイジェスト | 2024 FIM MiniGP Japan Series

「FIM MiniGP(ミニGP)」はロードレースの最高峰・MotoGPをはじめ、世界の有名ロードレースでの活躍を目指すキッズたち(10歳~14歳)を対象にしたワンメイクレース。

2021年、アルペ・アドリア、北米、フランス、アイルランド、イタリア、マレーシア、オランダ、ポルトガル、スペイン、イギリスの10ヶ国で開催。2022年はオーストラリア、オーストリア、インドネシア、カタール、そして日本が参加。2024年現在、参加国は世界53ヵ国に拡大し、登録ライダーは800人を超えた。

車両はイタリアのOHVALEが製造販売する、空冷4ストローク単気筒SOHC 160ccエンジンを搭載し、前後10インチタイヤ、4速ミッション(N→1速→2速→3速→4速のボトムニュートラル式)を採用した「GP-0 160 4-SPEED」を使用(※注1)。

世界各地で開催中のFIM MiniGPは、マシン・競技規則・技術規則などを統一することで、世界中のキッズライダーたちに平等なプラットフォームを提供。タイヤは「Pirelli(ピレリ)」の10インチ径スリックタイプ、エンジンオイルは「Motul(モチュール)」を使用する。

※注1:レースは4速ミッションを採用した「GP-0 160 4-SPEED」に統一。トレーニングマシンとしてオートマチックトランスミッション(ミッション操作なし)を採用したポケバイからのステップアップに最適な「GP-0 110cc AUTOMATIC」、前後12インチホイール&タイヤを採用した本格的なレーシングマシン「GP-2 190cc EVO」もスタンバイ。各車両の詳細は下記参照。

参加車両は主催者がすべて用意・管理・整備(車両購入の必要なし)。レース時の専属メカニックは3台に1名スタンバイ

「MiniGP(ミニGP)」は10~14歳のキッズたちを対象とした、自身のテクニックが勝敗の大きな分かれ目となるワンメイクレース。選ばれたライダーたちは、ローレース界の将来を嘱望された、いわばエリート候補。FIM MiniGPの世界チャンピオンは、“MotoGPライダーにかなり近い存在”として期待される。

FIM MiniGPは一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)の承認競技に選ばれ、日本では2022年シリーズより開催開始。国内では“ジャパンシリーズ”として「株式会社P-UP World」が主催し、「株式会社Moto-UP」が運営。協賛企業はOHVALE、ピレリ、モチュール、FIM、ドルナスポーツ、MFJ、アライヘルメット、RSタイチ(順不同)。

エントリーはミニバイクレースのような“全員参加型”ではなく、厳選した事前選考を実施。年間エントリー数はわずか15名、スポット参戦数は1大会につき3名。この少人数からも分かる通り、選ばれたライダーたちは、ローレース界の将来を嘱望されたエリート候補的存在。特にFIM MiniGPのワールドチャンピオンは、“MotoGPライダーにかなり近い存在”として期待される。

エントリー可能な年齢は10歳~14歳で、ポケバイレースやミニバイクレース経験者であれば性別は不問。参加車両は主催者がすべて用意・管理され(車両を購入する必要なし)、専属のメカニックが3台につき1名が付く体制。ヘルメットはアライ、レーシングスーツはRSタイチが指定されており、サポート価格で購入可能。

参加者の負担を大幅に軽減し、レーサーの間口を拡大。シリーズチャンピオンには賞金100万円も!

FIM MiniGPは参加者の経済的負担を大幅に軽減。バイクレース=お金がかかるという既存の常識を取り払い、レーサーの裾野を広げているのが大きなポイント。レース車両の用意や整備はすべて主催者が実施してくれるので、ポケバイからのステップアップ、またミニバイクに出場中のキッズライダーにも魅力的。

5大会10レースの年間エントリー費は、マシン貸出&整備費・タイヤ1セット・保険料込みで33万円(ただし転倒時の修理費や補修パーツ費用は別途発生)。これが高いか安いかは、レース経験者なら即理解できるはず。

FIM MiniGPのジャパンシリーズは、「FIM(国際モーターサイクリズム連盟)」と、MotoGPプロモーターの「DORNA(ドルナ)スポーツ」が設定したフォーマットに則り、国内で全5戦10レース開催。マネジメントはHRCのテストライダーも務める長島哲太氏が担当し、サーキット走行のマナーや心得、走行テクニック、世界を相手に戦ってきた経験などを子供たちにアドバイス。

FIM MiniGPのジャパンシリーズは、全5戦・10レースに渡って行なわれる年間シリーズ戦。ラウンド毎の取得ポイントの合計により、年間ランキングを決定(MotoGPのチャンピオンシップと同じような形式)。シリーズチャンピオンには100万円、ランキング2位には50万円、ランキング3位には30万円の賞金が贈られる。

ジャパンシリーズ終了後、国内トップ3のライダーたちは、日本代表としてスペイン・バレンシアで開催される世界大会「FIM MiniGPワールドファイナル」の出場権を獲得。今度は世界53ヵ国のシリーズチャンピオンや上位入賞者たちと競い合う。

世界中の猛者たちを蹴散らし、世界大会で優勝すると、MotoGPを統括する「DORNA(ドルナ)スポーツ」の育成枠に入ることができ、「アジア・タレント・カップ」、「ヨーロッパ・タレント・カップ」、「レッドブル・ルーキーズ・カップ」などへの参戦も可能。また、仮にMoto3、Moto2、MotoGPへと昇格できなかった場合でも、国内の全日本ロードレース選手権等に参戦できるチャンスも与えられる予定。

スペイン・バレンシアで開催された「FIM MiniGPワールドファイナル」では、2022年に日本代表の池上聖竜選手が世界ランキング3位、2023年に日本代表の富樫虎太郎選手が世界ランキング2位に輝いた。

第5戦  MotoUP桶川スポーツランド | 2023 FIM MiniGP Japan Series

2024年 FIM MiniGP ジャパンシリーズ 暫定スケジュール

第1戦:4月7日(日)筑波サーキット コース1000
第2戦:5月19日(日) MotoUP桶川スポーツランド
第3戦:6月23日(日)筑波サーキット コース1000
第4戦:7月28日(日)近畿スポーツランド
第5戦:9月1日(日)MotoUP桶川スポーツランド

「FIM MiniGP ジャパンシリーズ」のエントリー方法 ※2024年シーズンはスポット参戦のみ受付

2024年シリーズの年間エントリー受付はすでに終了(第一次選考 : 2023年12月31日まで)。次回2025年シリーズの年間エントリー(第一次選考募集)の受付は、「FIM MiniGP ジャパンシリーズ」の下記公式サイトを随時チェックしてみるべし(2025年シーズンの受付開始時期は未定)。2024年シリーズは、スポット参戦のみエントリーを受付中。

対象年齢:10歳(4月1日時点で満10歳)から14歳(12月末日時点で満14歳)
参加条件:レース経験者
費用(年間エントリー):33万円(税込) ※注2
費用(スポット参戦):8万8000円(税込) ※注3

FIM MiniGP(ミニGP)公式サイト https://www.minigp.jp/

※注2:車両レンタル代、タイヤ1セット、保険料、車両整備費用。ただし転倒時の修理費や補修パーツ費用は別途発生
※注3:※注2に加え、レーシングスーツレンタルを含む

バイクは主催者がすべて用意・管理・整備し、専属のメカニックが3台につき1名が付く体制を確保。ヘルメットはアライ、レーシングスーツはRSタイチが指定されており、サポート価格で購入可能。

OHVALE GP-0 160 4-SPEED……83万9300円(税込)

世界選手権「FIM MiniGP」の公式専用車両。エンジンは空冷4ストローク単気筒SOHC 160cc。ミッションはボトムニュートラル式の4速リターンを採用。前後ホイール径は10インチを採用。

東京モーターサイクルショー2022「OHVALE JAPAN/P-UP World)」ブースに展示されたGP-0 160 4-SPEED。
こちらは東京モーターサイクルショー2022「ピレリ」ブースに展示されたGP-0 160 4-SPEED。写真はスペイン・バレンシアで開催された「FIM MiniGPワールドファイナル」出場車。
オプションの「レースコンセプト シフトキット」装着車。レースシフト(逆シフト)とSTDシフト(正シフト)をスタンバイ。 ストックシフトペダルに比べ、操作性の向上・ミッション負担を減少。

主要スペック

エンジンZS 160cc 4 speed, 4 Stroke
キャブレターDell’Orto PHBH 28 BD (dedicated setting)
ファイナルratio 35/16, Regina Chain Gold Series
マフラーsteel pipe, titanium Arrow silencer, ready for db killer
リアショックpiggy/back, Ohvale setting fully adjustable
フロントフォークΦ33mm upside down, CNC foot fork
スイングアームaluminium
ステップadjustable
ブレーキ-front J.Juan, radial caliper, 190mm disc
-rear J.Juan, floating caliper
ホイールOhvale design, front 2.50×10” / rear 3.00×10”
タイヤPirelli slick, developed for Ohvale GP-0 – 10”
F100/80-10 R120/80-10
外装fiberglass

OHVALE GP-0 110cc AUTOMATIC……69万6300円(税込)

ポケバイからのステップアップに最適な、ミッション操作不要のオートマチックトランスミッションを採用したモデル。エンジンは空冷4ストローク単気筒SOHC 110cc。

東京モーターサイクルショー2022「OHVALE JAPAN/P-UP World)」ブースに展示されたGP-0 110cc AUTOMATIC。

主要スペック

エンジンZS 110cc Automatic, 4 Stroke
キャブレターKF-PZ 19
ファイナルratio 32/17
マフラーsteel pipe, titanium Arrow silencer, ready for db killer
リアショックpiggy/back, Ohvale setting fully adjustable
フロントフォークΦ33mm upside down
スイングアームaluminium
ステップadjustable
ブレーキ-front Formula, monoblock radial caliper
-rear Formula, radial caliper
ホイールOhvale design, front 2.50×10” / rear 3.00×10”
タイヤPirelli slick, developed for Ohvale GP-0 – 10”
F100/80-10 R120/80-10
外装fiberglass

OHVALE GP-2 190cc EVO……108万200円(税込)

GP-0シリーズよりも大柄なため、大人も乗りやすくて楽しい、GP-0 160 4-SPEEDを進化させた本格的なレーシングマシン。前後ホイールは、前後10インチのGP-0シリーズよりも1サイズ大径の12インチに設定。エンジンはパワフルな空冷4ストローク単気筒SOHC 190cc。専用のロングフレームに加え、制動力に優れた4ポットΦ25ラジアル型キャリパー採用のフロントディスクブレーキを採用。Φ33mmのCNCフロントフォークは、Φ38フルアジャスタブルへのアップグレードも可能。

東京モーターサイクルショー2022「OHVALE JAPAN/P-UP World)」ブースに展示されたGP-2 190cc EVO。

主要スペック

エンジンDaytona 190cc 4 marce, 4T
キャブレターDell’Orto PHBH 28 BD (dedicated setting)
ファイナルratio 36/17, Regina Chain Gold Series
マフラーsteel pipe, titanium Arrow silencer, ready for db killer
リアショックpiggy/back, Ohvale setting fully adjustable
フロントフォークΦ33mm upside down, CNC foot fork
Upgrade Φ38mm fully adjustable
スイングアームaluminium
ステップadjustable
ブレーキ-front J.JUAN, monoblock radial caliper 4xø25
-rear J.JUAN, radial caliper 1xΦ25
ホイールfront 2.50×12”/rear 3.00×12”
タイヤPirelli slick 12”
外装fiberglass

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