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SUPERSPORT Sディテール解説
パニガーレにも通ずるアグレシッブなフロントマスク。登場時に「もっとも美しいバイク」として称えられるだけあって、そのセクシーさに魅了されずにはいられません。
高度なコントロールパネルへと変換したLCDディスプレイ。バーグラフ式のデジタルタコメーターが左から右へ流れ、速度は中央に表示します。選択したモードだけでなく、DTC(ドゥカティ・トラクション・コントロール=8段階)やABSがその段階か常時わかるのがありがたいです。
トップブリッジより上にマウントされたセパレートハンドルが、アップライトな乗車姿勢を生み出します。絞り角も広めで、ツーリングユースにも配慮を感じる設定です。オプション設定されるグリップヒーターを装備。温度調整が3段階にできます。
説明なしに直感的に操作できるスイッチ類。ライディングモードの設定もメーターを見ながら左手のエンターボタンと上下スイッチで難なくできました。
フロントブレーキはブレンボ製M4.32 4ピストンラジアルマウント・モノブロックキャリパーと320mm径セミフローティングディスクの組み合わせ。倒立フォークはオーリンズ製48mm径チタンコートフルアジャスタブル式と、一線級の装備を誇っています。
エンジンを剛性メンバーとするスチールパイプ製トレリスフレーム。水冷L型2気筒は前後のシリンダーヘッドがフレームに接続されています。
フィット感に優れ、上質感もあるシートは、赤いステッチがアクセントに。上級仕様となるSでは、リアシートカバーを標準装備します。
パニアケース装着や2人乗りを想定し、シートレールは頑丈に設計されています。
レール脇にはUSB電源ソケットを備え、電子デバイスへの給電に対応可能としました。
S仕様ではクラッチ操作なしにシフトアップとダウンが可能なドゥカティ・クイック・シフト(DQS)を標準装備。アップ時はスロットルを戻す必要がなく、シームレスなシフトチェンジが可能となります。
アクラポビッチ製マフラーもオプション設定。迫力のあるサウンドを響かせていました。
スイングアームは見るからに軽快なアルミ製片持ちタイプ。アルミ軽合金製Y字3本スポークホイールをセットします。
ターンシグナルはクリアレンズを採用し、灯火器類はすべてLED式。テールエンドもコンパクトでスタイリッシュです。オプションのパニアケースガードを装着しています。
主要諸元
エンジン L型2気筒 テスタストレッタ 11° 水冷4バルブ デスモドロミック 排気量 937cc ボアXストローク 94 x 67.5mm 圧縮比 12.6 最大出力 110 ps(81 kW)@ 9,000 rpm 最大トルク 9.5 kgm(93 Nm) @ 6,500 rpm 乾燥重量 183 kg 車両重量 210kg シート高 810 mm ホイールベース 1478 mm 燃料供給装置 電子制御燃料噴射、53mm径スロットルボディ、フルライド・バイ・ワイヤ エグゾースト 軽量2-1-2 システム ギアボックス 6速 1次減速比 1.84:1 減速比 1速 2.467 2速 1.765 3速 1.400 4速 1.182 5速 1.043 6速 0.958 最終減速 チェーン:フロントスプロケット 15T、リアスプロケット 43T クラッチ 湿式多版 ワイヤ式 セルフサーボ/スリッパークラッチ機構付 フレーム スチールパイプトレリスフレーム キャスター角 24° トレール量 91mm タンク容量 16リットル(リザーブ容量含) フロントサスペンション オーリンズ製48mm径TiNコート フルアジャスタブル倒立フォーク フロントホイール 軽合金Y字3本スポーク3.50 x 17 フロントタイヤ 120/70 ZR17 ピレリ製ディアブロ・ロッソ3 リアサスペンション プログレッシブリンク、オーリンズ製フルアジャスタブルモノショック、アルミニウム製片持ち式スイングアーム リアホイール 軽合金Y字3本スポーク5.50 x 17 リアタイヤ 180/55 ZR17 ピレリ製ディアブロ・ロッソ3 ホイールトラベル F130mm/R144mm
ライター紹介:青木タカオ
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。
最新バイク情報をビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説し、休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持されている。
現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアにて執筆中、バイク関連著書もある。