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駿河をぬけて遠江へ
珍しく早起きができ、どうにか朝のうちに走り出せた。
出発直後の清水インター付近から125cc以下のマシンはバイパスを走れなくなっている。やむなくバイパスを避け、信号だらけの国道1号で静岡市街を西へ向かった。
丸子からは再びバイパスに乗る。内谷(うつたに)インターまではバイパスで行けると知ってたハズなのに、自信がなくてビクビクしてたら、うっかり間違えてひとつ手前の横添インターで降りてしまった。が、そこからの静岡県道280号は旧東海道だ。岡部宿の痕跡が見物できたので、結果的には悪くなかった。
晴れたり降ったりまた晴れたり
バイパスの内谷インターを通り過ぎ、県道381号(旧国道1号)に乗って島田市街を目指す。途中でフューエルメーターの目盛りがまた一つ減った。
島田市街で島田金谷バイパスへ入る。野田インターから西なら125ccでも走れるからだ。バイパスを走ればペースが上がり、そのぶん効率的にガソリンが減らせる。さあガンガン走ろうと勢い込んだ矢先、どろんと灰色に曇った空から大粒の雨がバラバラ落ちてきて、たちまち視界も煙る土砂降りになった。
道の駅掛川からまたバイパスに乗って浜松方面をめざす。日差しが戻り、濡れた服も乾いてきてラッキーだ。あとで鼻が曲がるほど全身が臭くなり、自己嫌悪に陥るおそれはあるが、まあそれくらいガマンしよう。
国道1号バイパスは天竜川を渡り、浜松市街を抜けて浜名湖に向かう。できたらバイパスをガンガン使ってせいぜい距離を稼ぎたいところだが、あいにく浜名湖東岸の篠原インターから先は125ccでは走れない。しかたなく旧東海道、国道301号に降り、浜名湖に浮かぶ弁天島へたどりついた。
きらきらの浜名湖観光
弁天島から浜名湖を西へ渡ると新居(あらい)関所跡に行き当たる。海沿いをゆく県道417号でさらに西へ。海辺を離れ、北へと高度をあげてゆくあたりが潮見坂だ。
暮れなずむ空も、この時刻には暮色が濃くなってくる。フューエルメーターのラストワンが点滅をはじめ、PCXのガス欠旅にもどうにか終わりが見えてきた。
ガス欠チャレンジ未到の地、それは愛知
夕闇迫る国道1号を豊橋へ。どうやら泊まれるレベルの料金のホテルをみつけ、荷を解いた時にはもうすっかり夜になっていた。
走行を終えたPCXのトリップは341.6km。フューエルメーターはラストワンが点滅中だ。平均燃費49.3km/ℓと表示されてるから、日本橋からここまでに約6.9ℓのガソリンを使った計算になる。フューエルタンクは満タン8.1ℓだから、多少の誤差があったとしても、残りはせいぜい1ℓ。明日中にはたぶんガス欠させられるだろう。