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機械切削されたアルミ削り出し。チタングレーの硬質アルマイトボディを採用
新型となる「19RCS CORSA RR-Race Replicaマスターシリンダー」は、MotoGP(ロードレース世界選手権)やSBK(スーパーバイク世界選手権)に用いられるマスターシリンダーと同様、アルミビレットより削り出しされた贅沢なつくり。
19RCS CORSA RR-Race Replicaマスターシリンダーのポイントは、軽量化を図りつつ、レース仕様の設計をできる限り再現していること。
表面にはチタングレーの硬質アルマイト処理を実施。これにより優れた耐摩耗性を発揮し、可動部品同士の摩擦を大幅に軽減。従来モデルよりも、濃くて深みのある色合いにアレンジすることで、Moto2用モデルやMoto3用モデルの外観に近付けている。
フローティングピストンやガスケットに加え、ブリーダーボルトやニップル部分は、MotoGP用と同様のコンポーネント。ブリーダーボルトとニップルはボディに対して30度以上傾いており、マスターシリンダーのブリーディングを容易にしている。
19RCS CORSA RR-Race Replicaマスターシリンダーは、本体に設置されたダイヤルの設定変更により、ブレーキングレスポンスとバイクのフィーリングを素早く、思い通りに切り替えることが可能だ。
摩耗率を15%低下。ブレーキ温度の上昇時にも安定した性能を発揮するブレーキパッド
ブレンボがリリース予定の「GREENANCEパッド」は、「GREEN(グリーン/環境にやさしい)」と「PERFORMANCE(性能)」をネーミングの由来とするディスクブレーキ用パッド。環境保護に加え、従来の配合材料と同等以上の制動力を発揮するのがポイントだ。
GREENANCEパッドは「ECE R 90認証」を受け、摩擦材とバックプレートを接着。また耐熱性を高めるグリッピング技術として、NUCAPリテンションシステムが採用された。
ブレーキ温度の上昇時にも安定した性能を発揮するなど、優れた耐熱性を獲得。高温・高速環境下におけるダイナミック動力計効率試験では、従来モデルよりも安定的な摩擦係数を示し、市販の比較対象製品と比べて平均で10%高い摩擦係数を記録。また、ブレンボ GREENANCEパッドの独自ベンチテストでは、摩耗率が市販の同等製品を15%下回った。
GREENANCEパッドは材料に銅とニッケルを使用せず、セラミックコンパウンドについてはアンチモンとアスベストを含まないのが特徴。生産工程時にメタンガスの使用を排除したことで、CO2換算で年間約176トンの温室効果ガスの排出を削減。地球に優しいブレーキパッドの製造に成功している。