ヤマハNMAXを駆動系&外装を全バラしてみた。|各パーツをCHECKして進化の度合いを確認!!

新旧NMAXを用意して、駆動系やスロットルボディなどの速さに直結するパーツを比較してみた。
さらに、チューンの余力が残されているかも気になるトコロだ。


PHOTO:平野 陽

吸気系は大径&ショート化駆動系チューンも楽しめる

スクーターの速さを司る部分といえば駆動系。新型が登場するたびに気になるのが、それらの構成パーツが同じなのか、変わったのかという点。そこで新旧NMAXのパーツを比較したのが左の写真。結果を先にいうと、パーツの違いはあるものの性能的なポテンシャルは先代譲りで、駆動系チューンによるパフォーマンスアップも可能だ。
 

フレームレイアウトも変更! エンジン懸架方式が上吊りから下吊りに変更。左右のフレームを繋ぐパイプがなくなり、スロットルボディ周辺のクリアランスが広がった。カウルを外す際はタオルを挟んで傷を防止したい。

NMAXといえばこの人 マイスター瀧田

数々のNMAXチューンを手掛け、180ccオーバーの先代モデルも所有。

対して大きく違ったのが吸気系。スロットルボディは内径こそ同じだが、2/3程度にまでショート化され、吸気ポートはチューニング車のように拡大されている。抜けの良いマフラーを装着したら化けそうだ。カムイ八王子の瀧田さんも「これはすごい、早くボアアップしたいです!」と大興奮。結論。新型NMAXはイジれば大化けの可能性大!

ENGINE

吸気ポートが拡大

スロットルとエアクリーナーを繋ぐダクトは新型のほうが短い。目視だがエアクリーナー容量は新型のほうが大きい。

大径吸気バルブの採用により、ポートも拡大。より多くの混合気を取り込めそう。吸気マニホールドの切削具合(右)を見ればその差は歴然だ。先代モデルとは取り付けピッチも違う。

スロボは短くコンパクトに!

スロットルボア径こそφ28㎜で同じだが、形状も大きく異なる。ワイヤーの取り回しが違うため先代モデル用のパーツは流用不可。

かみ合わせ箇所にグリスを塗布

外装を外す際に難儀するのが、かみ合わせ部分の硬さ。グリスを塗布すると作業がラクになる。

CVT

Vベルト

太くて長い先代(幅25.5㎜/長さ890㎜)に対して新型は細くて短い(幅24㎜長さ875㎜)。

クラッチシュー

約1000gと重量はほぼ同じ。新型(右)のほうがクラッチシューの面積が少ない。「面圧が高くアタリも出しやすい」(瀧田さん)。

ドライブプーリー

直径は先代(左)のほうが大きいが、Vベルトの移動量(円周に沿った黒い線)は同じ。プーリー面の角度はどちらも14度。

トルクカム

仕上げが若干異なるものの、可動域やトルクカム溝の角度も同じだった。先代モデル用の社外製パーツが使えるのも嬉しい。

センタースプリング

レスポンシブルさが特徴の先代は硬め(左)で、乗りやすさが光る新型は柔らかめ。新型に先代用を流用したらキビキビさが増す?

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モトチャンプ2021年8月号

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