【青森県十和田市】バイクで行きたいツーリングスポット|八甲田ブナの道を行く。

遠くまで足を伸ばした感慨を胸に、十和田八幡平国立公園の中を十和田湖方面へ抜ける。青森市内から国道103号線を行くと、ブナの美林に包まれるそう。今回もトコトコとバイクで全国を旅してきた徳永茂カメラマンが推奨する気分爽快なルートをお届けします。

PHOTO●徳永 茂(TOKUNAGA Shigeru)
編集●近田 茂(CHIKATA Shigeru)
八甲田山に出迎えられる国道103号線。

今回は本州最北の地「青森」の自然に包まれる道をお届けします。八甲田山のすぐ脇を抜けるそこは国道103号線。青森市内から十和田湖へ向かうメインルートとして知られています。市内から南下し萱野(かやの)高原からは「十和田八幡平国立公園」の中を走る爽快なロケーション。途中「八甲田ロープウェー山麓」駅から「山頂公園」駅へ寄り道すれば大パノラマの絶景が堪能できる。さらにハイキングコースの「八甲田ゴールドライン」を歩むのも良いだろう。
ルートは「ヒバ千人風呂」(混浴)で有名な酸ケ湯(すかゆ)温泉を抜け、左方に八甲田山を眺めながら進む。地獄沼を過ぎると4kmほどで睡蓮(すいれん)沼、さらに5kmほど進むと「八甲田ブナ二次林」に到着する。“二次林”と言うのは、山岳地帯一体を覆う森が一度伐採された後に、再び生育して二次的に成立した森林のこと。今回のルート上には、だいたい樹齢90年ほどのブナ林が育っており、タイトル写真にような光景がアチコチにひろがっています。夏シーズンでも、どこかひんやりした空気感と、木漏れ日の輝きに包まれる雰囲気は、とても気持ち良く、まさに大自然の恵みを感じ取ることができるでしょう。
流石に国立公園の中だけに、特に紅葉シーズンは観光客も多くの車で賑わいますが、景色は季節に関係なく最高の素晴らしさ。これから夏にかけて、あたり一面が緑に覆われる景観は、ため息が出るほど綺麗です。公衆トイレもアチコチにあるので安心。103号線を南下し、国道102号線、あるいは同454号線を左折して東に進めば八戸市へと出られる。103号線をそのまま進めば、右(西)側に十和田湖が出現。さらに進み、県道2号線(樹海ライン)を経由すれば、東北自動車道路の十和田インターチェンジに出られる。

ブナ林の中を抜けていく国道103号線。

青森県十和田市法量(青い森鉄道線「東青森」駅から車で約40分/約33km)

比較的平坦なワイディングロードはツーリングにもってこい。ご覧の通り涼しげな道が続いている。

青森県を代表する主力観光スポット。十和田湖を目指すルート上にトイレはたくさんある。

視界が開け爽快感にあふれる萱野高原。
開放的な萱野高原の景色もまた爽快。

森林浴と渓流のせせらぎに清涼感を満喫。

奥入瀬の渓流もまた清々しい。

十和田八幡平国立公園(環境省)のホームページ
URL:https://www.env.go.jp/park/towada/

残雪が認められる八甲田を山を望む。
八甲田ブナ二次林から5km足らずの所にある奥入瀬の蔦沼(つたぬま)。紅葉時期に訪れるのもお薦め。

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著者プロフィール

近田 茂 近影

近田 茂

1953年東京生まれ。1976年日本大学法学部卒業、株式会社三栄書房(現・三栄)に入社しモト・ライダー誌の…