フレームはアルミ、、ボディはスチール、ブレーキレバーは木製。イタリアンスクーターの名門・ランブレッタが新型EV「エレットラ」を発表【EICMA2023】

リモコンのボタンを押して電動作動式リアカバーをオープンさせ、モーター・バッテリー・リアの足周りを露出させたところ。
2023年11月7日から11月12日(プレスデー11月7~8日/一般公開11月9~12日)、イタリアで開催のモーターサイクルショー『ミラノショー(EICMA)』。このショーでイタリアの名門バイクメーカー「ランブレッタ」は、新型の電動スクーター「エレットラ」を発表。最高速度は110km/h、航続距離は最大127km。リモコンでリア部が開閉するなど、ユニークなシステムも導入されている。主要スペックや発売日などは未公表。
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)

ランブレッタELETTRA(ランブレッタ・エレットラ)……参考出品

丸みを帯びた伝統のフォルムを踏襲しつつ、近未来をイメージさせる直線的なデザインを導入。ヘッドライトやフロントフェンダー上のサブライトに加え、随所にLEDを装飾して高級感やドレスアップ度を向上。
車体寸法はホイールベースが1,380mm、最低地上高が140mm、シート高が780mm。車両車重は135kg。前後ホイールは12インチ。1人乗り用だと思われるシート(タンデムステップなし)は革製ではなく、布地のスライス型を採用。
電圧64V-73Vのリチウムイオンバッテリーは電動ミニバイクに多用される交換式ではなく、一般的な四輪車と同様の非交換式。充電は充電器のプラグを差し込んで充電する「プラグイン方式」を採用。
LEDの電飾はデザイン性にこだわったレイアウトが特徴。ウインカーはランブレッタ伝統のバーエンドタイプを採用。左右のブレーキレバーはメーカーリリースによれば、木製のリトラクタブル式。
フレームはアルミダイキャスト製、ボディはスチール製。

ランブレッタはイタリアのフェルディナンド=イノチェンティが創業した、金属加工工場をルーツとするスクーターブランド。1947年に第一号となるスクーターを発表以来、世界各地で人気を獲得。イタリアのベスパとともにモッズカルチャーを確立するなど、現在でもスクーターの名門ブランドとしてリスペクトされている。

今回発表されたエレットラは、ランブレッタスタイルの王道とも呼ぶべき、丸みを帯びたお馴染みのデザインをオマージュ。伝統かつ独特のフォルムを踏襲しつつ、近未来をイメージさせる直線的なデザインが盛り込まれている。

車体寸法はホイールベースが1,380mm、最低地上高が140mm、シート高が780mm。車両車重は135kg。

リモコンのボタンを押すと電動でリアカバーがオープンし、モーター・バッテリー・リアの足周りを露出。

動力は永久磁石同期モーター(PMSM)を採用。定格出力は4kW、最大出力は11kW、最大トルクは190ft-lbs(258Nm)を発揮。最高速度は110km/h。

電圧64V-73Vのリチウムイオンバッテリーの充電方法は、電動ミニバイクに多用される交換式ではなく、一般的な四輪車と同様の非交換式であるプラグイン方式を採用。

ライディングモードは①エコ ②ライド ③スポーツの3つから選択可能。各モードの航続距離は①127km(定速走行40km/h) ②70.5km(定速走行72km/h) ③62.3km(定速走行81km/h)。WMTCモード値の航続距離は104.5km。

充電時間は、欧州の家庭電源で繁用の220Vノーマルチャージで5時間40分(0-100%)。公共の急速充電で36分(20-80%)。

フレームはアルミダイキャスト製を採用し、ボディはスチール製。フロントフォークは伝統的なトレーリング・リンク・サスペンションを採用。リアはツイン型スイングアームにモノショック型サスペンションを組み合わせ。前後ブレーキはディスク式。前後ホイールは12インチに設定。

リモコンのボタンを押すと電動でリアカバーがオープンし、モーターとバッテリーを露出させるシステムを導入。また木製のリトラクタブル式ハンドブレーキレバーなど、随所にユニークなアイデアが盛り込まれている。主要スペックや発売日などは未公表。

通常時のリア部分。
リモコンのボタンを押すと電動でリアカバーがオープンし、モーターとバッテリーを露出。

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