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AUDI A4
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AUDI A5 SPORTBACK
わずかに全高が低いA5 スポーツバック
SUVが主流となった現代において、4ドアセダンはもはやマイナーな存在である。よってクルマの標準的な形状だった4ドアは、もはやかつてのクーペの立ち位置に近づき、その結果として派生的な存在だった4ドアクーペと呼ばれるボディタイプが一般化しつつある。セダンそのものが希少化あるいはスポーツモデル化している昨今では、それぞれの線引きはやや曖昧と言って良いだろう。
実際、A4とA5 スポーツバックのボディサイズを見ても、その違いは決して大きくない。強いて言えば、A5 スポーツバックのほうがわずかに全高が低く、より流麗なシルエットを演出するのに貢献している。車両重量やタイヤサイズについても、その差はほとんどないと言ってよいだろう。
アウディ A4 40 TDI クワトロ S-Line
ボディサイズ=全長4770mm×全幅1845mm×全高1410mm
ホイールベース=2825mm
車両重量=1660kg
タイヤサイズ=245/40R18
アウディ A5 スポーツバック 40 TDI クワトロ S-Line
ボディサイズ=全長4765mm×全幅1845mm×全高1390mm
ホイールベース=2825mm
車両重量=1680kg
タイヤサイズ=245/40R18
両車のパワートレインに差はない
ボディサイズ以上に違いが見られないのが、パワートレインである。
今回比較するのは40 TDI クワトロ S-Line。どちらも2.0リッター直列4気筒ディーゼルターボを搭載し、そこに「Sトロニック」と呼ばれる7速DCTとアウディの独自のAWDシステムである「クワトロ」が組み合わされる。
最高出力や最大トルクはもちろん、トランスミッションの変速比も同じセッティングとなっていることを考えると、A4とA5 スポーツバックに搭載されるパワートレインはまったく同じものと言えるだろう。
アウディ A4 40 TDI クワトロ S-Line
エンジン形式=直列4気筒クリーンディーゼルエンジン
排気量=1968cc
最高出力=204PS/3800-4200rpm
最大トルク=400Nm/1750-3000rpm
トランスミッション=7速DCT
駆動方式=AWD
アウディ A5 スポーツバック 40 TDI クワトロ S-Line
エンジン形式=直列4気筒クリーンディーゼルエンジン
排気量=1968cc
最高出力=204PS/3800-4200rpm
最大トルク=400Nm/1750-3000rpm
トランスミッション=7速DCT
駆動方式=AWD
それでも両車の価格が異なる理由とは
ボディサイズやパワートレインにはほとんど違いがない両車であるが、同等のグレードで比較するとそこには86万円もの差が見られる。
ただ、装備内容を詳しく見ていくと、A5 スポーツバックのほうは「マトリクスLEDヘッドライト」をはじめとする機能が標準装備となっていたり、ドアアームレストやセンターコンソールにアーティフィシャルレザーが奢られたりするなど、A4に比べて上級仕様となっていることがわかる。こうした仕様の違いから、両車のターゲットの違いをうかがい知ることができそうだ。