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発電効率が高く低コストな「SOFC」
フェラーリが導入した「固体酸化物形燃料電池」は、セラミックスから構成される燃料電池システム。高温排熱を活用できるため発電効率が高く、環境性能に優れた発電施設として期待されている。コンパクトかつ低コストでの設置も可能だ。
マラネッロの発電施設は、米国・カリフォルニアを拠点とする「ブルーム・エナジー(Bloom Energy)」社によって建設され、6月中に設置が完了した。この燃料電池プラントからは、フェラーリの生産活動に必要なエネルギーの5%を供給。これにより化石燃料消費量と炭酸ガスの排出量が大幅に削減される。
従来の発電システムを大きく上回る環境性能
従来使用していた、発電と熱供給を同時に行う「CHP(熱電併給)コージェネレーション・システム」と比較すると、発電に必要な天然ガスの使用量は約20%も削減。さらに、スモッグやPM2.5などによる大気中の有害物質を99%以上も削減できるという。
また、燃料として水素だけでなく、天然ガスやバイオメタン、そして複数の燃料を組み合わせて活用できることも大きなメリットとなる。フェラーリのベネデット・ヴィーニャCEOは、マラネッロにおける燃料電池プラントの導入について次のように説明した。
「フェラーリは、2030年までにカーボンニュートラルを達成するため、最先端技術の導入と科学的アプローチにを掲げ、これまで以上に努力を続けています。今回、ブルーム・エナジー社とパートナーシップを結び、欧州初となる同社開発の燃料電池発電施設を導入しました」