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NOVITEC Maserati MC20
マセラティに力を入れるノビテック
近年、ノビテックはマセラティの開発にも注力。今回、新型ミッドシップスポーツ「MC20」の専用チューニングプログラムがスタートした。3.0リッターV型6気筒「ネットゥーノ」ツインターボエンジンは、最高出力523kW(711ps)、最大トルク818Nmにまでパワーアップ。空力性能に特化したネイキッドカーボンファイバー製コンポーネントが、ボディ角部に贅沢に装着されている。
ノビテックのデザイナーは完成されたMC20のエクステリアを崩すことなく、ネイキッドカーボンファイバー製エアロパーツをさり気なく配置。レーシーなヴォッセ製21インチ鍛造アルミホイールを組み合わせたことで、2シーターミッドシップはより華やかなエクステリアを纏うことになった。
最高出力711psを発揮する3.0リッターV6ツインターボ
マセラティが独自開発した3.0リッターV型6気筒ネットゥーノ・ツインターボエンジンに、「ノビテック・Nトロニック・コントロール・モジュール」を装着。新たにインジェクション、ブースト圧コントロール、イグニッションに専用マッピングが導入された。
ノビテックは、様々なスーパースポーツに合わせて、精密にチューニングされた高性能エキゾーストシステムも供給している。MC20においてもパフォーマンスだけでなく、音楽を奏でるような高揚感のある極上のサウンドを実現した。さらに、断熱材付きの100セル・スポーツ触媒を追加することで、エンジンルーム内の冷却効率が大幅に向上している。
エンジンのアップデートやスポーツエキゾーストの装着など、すべてのメニューを組み合わせた最もパワフルな仕様では、最高出力523kW(711ps)、最大トルク818Nmを発揮。0-100km/h加速2.8秒、0-200km/h加速8.4秒、最高速度は325km/hという、驚異的なパフォーマンスを実現した。
ドラッグを低減し、ダウンフォースを向上
ノビテックは、華美な装飾が施されたスリリングなフォルムよりも、エアロダイナミクスの効率を最優先。MC20のスタイリング開発においても、風洞施設を活用した大規模なテストプログラムを敢行した。今回、装着されたエアロダイナミクス強化コンポーネントは、光沢のあるシーラントが施されたネイキッドカーボンファイバーから製造。高速走行時に、ベースモデルに標準装着されているカーボンファイバー製エレメントを補完する。
フロントセクションのノビテック・リップスポイラーは、ミッドシップスポーツカーの表情にひとつのエッセンスを追加した。同時にフロントアクスル付近のドラッグレベルを低減し、高速走行時における操縦安定性をさらに向上させている。
リヤセクションにはダックテール型リヤスポイラーを追加。これにより、リヤアクスル付近のダウンフォースレベルが劇的に向上した。さらに、MC20の上品なエクステリアにレーシングルックを加えるべく、エアインテーク用ディフレクターにネイキッドカーボンファイバー製インサートも追加されている。
繊細な5本スポークが特徴の「NF10」
足元にはアメリカのホイールメーカー・ヴォッセ(Vossen)と共同開発した「NF10」軽量鍛造アロイホイールを装着。繊細な5ツインスポーク・デザインにより、MC20のエレガントなフォルムにモータースポーツの要素が加えられた。
写真のモデルは21インチサイズを装着。カラーバリエーションは72色で、オプションでブラッシュ仕上げとポリッシュ仕上げから選択が可能。さらにオプションとして20インチ仕様も用意されている。
サスペンションにはノビテック製スポーツスプリングを装着し、ベースモデル比で25mmのローダウン化。地下駐車場やちょっとした段差などでの扱いやすさを考慮し、ボタンひとつで車高を40mm上げることが可能な「油圧式フロントリフトシステム」を追加で装着することもできる。