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AC Cobra GT Roadster
新開発アルミ製スペースフレームシャシー
ACカーズは、2023年5月に最新プロジェクトとして「AC コブラ GT ロードスター」をワールドプレミアした。今回、AC コブラ GT ロードスターの開発状況を将来のオーナーと共有する1回目のクライアント・コンサルタント・ミーティングが実施され、独自開発された新開発アルミニウム製スペースフレームシャシーが披露された。
AC コブラ GT ロードスターは、左ハンドル/右ハンドルをラインナップし、トップグレードは最高出力663PS、最大トルク780Nmを発揮する5.0リッターV型8気筒スーパーチャージャーを搭載(自然吸気仕様も用意)。今回公開されたスペースフレームシャシーに、クラシカルなカーボンファイバー製ボディワークが組み合わせられる。
最先端マテリアルの導入と構造技術が採用されたAC コブラ GT ロードスターは、現在包括的なテストを実施中。テストトラックにおける実走試験に加えて、バーチャル環境を用いて厳しく評価されており、現代のスポーツカーに求められるパフォーマンスや安全性、快適性が確保された。そのハンドリングとパフォーマンス、洗練性は、「AC コブラの名を受け継ぐに相応しいレベルに達した」と、ACカーズは断言する。
2020年代に相応しいパフォーマンス
AC コブラ GT ロードスターの全長は4225mm、全幅1980mm、ホイールベースは2570mm。AC コブラ Mk.VIから全長が110mm、ホイールベースは284mm拡大。拡幅化に加えて、重量配分と重心位置に改良が加えられたことで、ハンドリングや俊敏性が飛躍的に向上した。 広範囲におよぶテストの結果、すでに当初の目標計画を上まわるパフォーマンスレベルに達している。
軽量かつ優れたねじれ剛性を持つアルミニウム製スペースフレームシャシーは、AC コブラ GT ロードスターのために専用設計。ただ、今後ACカーズが投入するニューモデルにも導入される計画もある。カーボンコンポジット製ボディシェルは50kgを下まわっており、AC コブラ GT ロードスターは1450kgを下回る車両重量を実現している。
AC コブラ GT ロードスターは、世界市場に向けて毎年250台を生産。現在、オーダーの受付が行われている。ACカーズのデイビッド・コンザCEOは、AC コブラ GT ロードスターの開発状況について、次のように説明を加えた。
「AC コブラ GT ロードスターの開発を通じて、私たちは全盛期の初代ACコブラに匹敵するドライビング体験をお客様に提供できると信じています。1960年代の技術レベルに頼っているメーカーもありますが、2020年代以降も生き残るためには、新たな地平を切り開かなければならないと、私たちは考えています。高性能で極めて高額なスポーツカーは、卓越した安全性だけでなく、新しいレベルのドライバーエンゲージメントと洗練性を提供しなければなりません。私たちは、美しいだけでなく、運転が楽しく、速いクルマを作る必要があったのです」