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MINI JOHN COOPER WORKS E
MINI JOHN COOPER WORKS ACEMAN E
ついにJCWも新たな時代へ

MINIジョン・クーパー・ワークス史上初のBEVモデルとなる「MINI ジョン・クーパー・ワークスE(以下MINI JCW E)」と「MINIジョン・クーパー・ワークス・エースマンE(以下MINI JCW エースマンE)」がデビューを果たした。
エンスージアストにとっては釈迦に説法だろうが、「ジョン・クーパー・ワークス」とはMINIの高性能モデルを取り扱うサブブランドのことを指す。1960年代にモータースポーツ界を席巻したジョン・クーパーの名を冠したスポーツモデルだ。余談だがジョン・クーパーは自らチューニングを施したミニでモンテカルロ・ラリーを3度も制した伝説的な人物である。
新型MINIのジョン・クーパー・ワークス・モデルは現在内燃機モデルの「MINI JCW」「MINI JCW コンバーチブル」「MINI JCW カントリーマン ALL4」が販売されており、これに今回発表されたBEVの2モデルが追加されることで、JCWのラインナップはついに完成を見た。
Eブースト機能に注目


今回発表されたMINI JCW EとMINI JCW エースマンEの最大の特徴はBEV専用のアーキテクチャーを採用していることだろう。54.2kWhとそこそこ大容量のバッテリーを床下に敷き詰めることで、最高出力190kW、最大トルク350Nmを実現。これは内燃機モデルのMINI JCW、MINI JCW コンバーチブルよりも20kWも高い出力だ。0-100km/h加速も5.9秒(MINI JCW E)、6.4秒(MINI JCW エースマンE)と十分に俊足である。ちなみに気になる一充電あたりの走行距離はMINI JCW Eが421km、MINI JCW エースマンEが403kmとなっている。
電気自動車ならではの演出と言えるのがユニークな「Eブースト機能」だろう。作動させると約20kWのパワーが10秒間追加供給され、胸のすくような加速を味わえるという。高速道路の合流時などのシーンで役に立つ機能だ。
BEV専用のアーキテクチャの採用は空力性能の向上にもひと役買っている。フラットな形状のアンダーボディと閉じたグリル、JCWモデルならではのスポーティなバンパーとリヤスポイラーの採用により、内燃機のJCWモデルよりもエアロダイナミクスが改善されているという。
ホールド性に優れたシートも魅力的




サスペンションは他のJCWモデルと同様、専用チューニングが施されたJCWスポーツサスペンションを採用しているので、オーナーは期待通りのクイックな走りを楽しむことができるだろう。外観もJCWモデルらしく、ハイグロスブラックフレームで縁取られた八角形のグリルや新デザインのJCWチェッカーフラッグのエンブレム、耐久性に優れたソリッドカラーのボンネットストライプを標準装備することで他のMINIモデルとの差異化を図っている。
インテリアのデザインは新型MINIに準じたものだが、最高峰モデルに相応しく電動フロントシート、Harman/Kardon製ラウド・スピーカー・システムを標準装備するなど、快適性が向上した。もちろん最新モデルらしく高性能ADASやパーキング・アシスト機能、リバース・アシスト機能、音声会話で車両の操作や情報へのアクセスが可能となるインテリジェント・パーソナル・アシスタントも装備される。
価格はMINI JCW Eが616万円、MINI JCW エースマンEが641万円。
PHOTO/GENROQ
SPECIFICATIONS
MINI JOHN COOPER WORKS E
ボディサイズ:全長3860×全幅1755×全高1460㎜
ホイールベース:2525㎜
最高出力:190kW
最大トルク:350Nm
バッテリー容量:54.2kWh
一充電走行距離:421km
車両本体価格:616万円
MINI JOHN COOPER WORKS ACEMAN E
ボディサイズ:全長4080×全幅1755×全高1515㎜
ホイールベース:2605㎜
最高出力:190kW
最大トルク:350Nm
バッテリー容量:54.2kWh
一充電走行距離:403km
車両本体価格:641万円