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Mercedes-AMG SL
新型SLのキャビンには“後席”を用意
次期型SLのインテリアが、年末のデビューを前に先行公開された。メルセデス・ベンツの高性能車部門である“AMGのSL”として登場予定の新型は、2+2のレイアウトを採用。内装のテーマは「ハイパーアナログ」と謳い、原点ともいえる300 SL ロードスターのインテリアにオマージュを捧げるデザインとした。
メルセデスは公式資料に「SLが2+2のシートレイアウトを採用するのは、1989年のR129型以来」と記載するが、R129の“後席”は欧州のみに設定があったオプションであり、あくまで補助的な存在であった。一方で新型SLのそれは、「日常の使い勝手を向上するとともに、身長1.5mまでの乗員」のための空間になるという。
“横長タブレット”をあえて不採用としたダッシュボード
コクピットは最新のメルセデスモデルに共通する「横長タブレットのようなメーター+センターディスプレイ一体型パネル」をあえて採用せず、クラシカルなシンメトリーデザインに。メーターパネルには12.3インチの高精細スクリーンを使用し、照り返しを防ぐフードにも先進的な意匠を採り入れている。
ダッシュボード中央には11.9インチのタッチスクリーンを設置。オープン走行時に太陽光で表示が見えづらくなることのないよう、角度調整機能をもたせている。
AMGの手に委ねた8代目
インフォテインメント機能については最新Sクラスなどと同様に、第2世代の「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)」を搭載。自然対話型音声認識機能をはじめとした最新のテクノロジーが、日常の使い勝手を向上する。“パフォーマンス”や“トラックペース”といった、AMG専用のメニューも設定している。
今から69年前の1952年3月12日、ダイムラー・ベンツは新型レーシングスポーツカー「300 SL」を初公開した。世界中にセンセーションを巻き起こし、メルセデスのアイコンとなった「SL」は、フラッグシップスポーツカーとして連綿と世代を重ねてきた。とりわけアファルターバッハの手に委ねた8代目「SL」は、本格的スポーツカーとしてのパフォーマンスに大きな期待が寄せられる。2+2のレイアウトといい、ソフトトップ(と予想されている)ルーフといい、ライバルはポルシェ911 カブリオレになるのではないかと想像するのだが、どうだろうか。その答えはあと数ヵ月で明らかになるはずだ。