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Lexus RX
5代目も偉大なSUV
レクサスの最量販モデル、RX。1998年に登場した初代（日本ではハリアー）は、それまでの無骨なSUVとは異なる洗練と快適さを持っていたことで爆発的なヒットとなった。つまり昨今街に溢れる乗用SUVの先駆けとなったのがRXであり、このクルマがなければひょっとしたら現在のSUVブームはなかったかもしれないのだ。
そんな偉大なSUVが5代目へと進化を遂げた。いかにもレクサスらしいシャープなデザインはかなりの存在感だ。ちなみにボディサイズは全長が先代と同じ、全幅が25mm広くなり、全高が5〜10mm低くなった。よりロー＆ワイドとなったことに加えてホイールベースは60mmも長くなり、視覚的な安定感もグンと高まっている。
3種類のパワーユニットと2種類のハイブリッド
パワーユニットは3種類。2.4リッター直4ターボの350、同じエンジンにモーターを加えた500h、そして2.5リッターの直4NA＋PHVである450hだ。2種類のハイブリッドを揃えるが、450hはTHSIIを採用し、500hは6速ATとの間にクラッチを備えたモーターを搭載する、クラウン・デュアルブーストと同じ方式となっている。
その結果、3台の走り味はだいぶ違う。システム出力371PSを発揮する500hはさすがの速さで、少々の登りでもアクセルを踏み増すだけでストレスなく加速していくパワフルさは痛快でもある。リヤステアリングにより巨体をものともしない回頭性の良さも備える。ただスポーティと言えばそうだが、あえて言えばプレミアムSUVとしての洗練には少し欠けると言えなくもない。
ハイブリッド2グレードの違いは？
それに対し450hはEV走行可能距離86kmを謳うだけあり、日常の走行をほぼモーターだけでこなす。当然その静粛性は素晴らしく、モーターならではの鋭い加速は街中レベルであればスポーツカー並みだ。加えて乗り心地も500hより洗練されている。
500hはFスポーツ仕様だが、サスペンションに変更はないようだし、試乗車のタイヤはいずれも21インチ。すると450hの方が60kg重いことが、よりしっとりとした乗り味を生み出しているのかもしれない。350はモーターを持たないが、その分軽い車重もあっていい意味でのカジュアルさが魅力だ。トップグレードを選べば間違いない、と言い切れないのが新型RX。その分、選択の楽しみは深そうだ。
REPORT／永田元輔（Gensuke NAGATA）
PHOTO／平野 陽（Akio HIRANO）
MAGAZINE／GENROQ 2023年2月号
SPECIFICATIONS
レクサスRX500h
ボディサイズ：全長4890 全幅1920 全高1700mm
ホイールベース：2850mm
車両重量：2100kg
エンジン：直列4気筒DOHCターボ
排気量：2393cc
最高出力：202kW（275PS）/6000rpm
最大トルク：460Nm（46.9kgm）/2000-3000rpm
トランスミッション：6速AT
駆動方式：AWD
サスペンション形式：前マクファーソンストラット 後マルチリンク
ブレーキ：前後ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ：前後235/50R21
燃料消費率：14.4km/L（WLTC）
車両本体価格：900万円
【問い合わせ】
レクサスインフォメーションデスク
TEL 0800-500-5577
https://lexus.jp/
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