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MINI JCW Bulldog Racing Edition
2023年のニュル24時間でクラス2位を獲得
ニュルブルクリンクのノルドシュライフェにファクトリーを構えるレーシングチーム「ブルドッグ・レーシング」は、MINI ジョン クーパー ワークスを使って、2021年9月にニュルブルクリンク24時間レース参戦プロジェクトをスタートした。
2023年のニュルブルクリンク24時間レースでは、チャールズ・クーパー、クリストフ・クラゲニングス、ミハエル・モンシ、セバスチャン・サウバーブライのドライブで参戦し、114周を走行。総合76位、VT2フロント・クラス2位でフィニッシュを果たした。これはMINIブランド64年の歴史において、24時間レースで獲得した最上位となる。
レース仕様とほぼ変わらないスペック
今回、このリザルトを記念したスペシャルモデルとして「MINI ジョン クーパー ワークス ブルドッグ・レーシング エディション」を開発。2.0リッター直列4気筒ガソリンターボに、6速MTが組み合わせられ、最高出力234PS・最大トルク320Nmを発揮する。
ブルドッグ・レーシングのマネージングディレクターを務めるアレクサンダー・シュナルバッハは、自身のチーム名を冠したスペシャルエディションの登場に喜びを隠さない。
「過酷な24時間レースの末にクラス2位でフィニッシュし、MINIにとって初の表彰台を獲得できたことは、大きな成果となりました。フィニッシュラインを越えた瞬間、この素晴らしい栄光をファンの皆さんと分かち合いたいというアイデアが生まれました。ブルドッグ・レーシング エディションの開発における最大の挑戦は、公道走行が可能でありながら、私たちのレーシングカーに可能な限り近づけることでした」
ニュルで1台ずつを個別にセットアップ
ブルドッグ・レーシング エディションは、様々なモータースポーツ用コンポーネントを組み合わせることで、カスタマーの好みに応じた仕様を完成させることができる。この結果、公道における真のレーシングフィーリングを実現できると、ブルドッグ・レーシングは自信をのぞかせる。
足まわりにはKW製「V3」サスペンションを装着。このサーキット用サスペンションは細かい減衰の調整が可能で、グリップレベルの向上、ターンイン時の挙動改善、限界域での安全性向上などを実現することができる。サスペンションセッティングは、ブルドッグ・レーシングのプロドライバーがニュルブルクリンク・ノルトシュライフェで1台ずつ個別に行う。
OZ製17インチ「HyperGT」アロイホイール、レムス製スポーツエキゾーストの組み合わせにより、市販モデルでありながらも、レーシングカーのような佇まいを手にした。また、スターン・パフォーマンスパーツ製クラブスポーツセットは、リヤシートの位置に水平バーを配置。軽量化と高剛性が確保されている。
セッティングの日付を記した専用プレート
エクステリアにおける視覚的なハイライトのひとつが、ルーフに施された大きなブルドッグ・レーシングのロゴマークだろう。コクピットには、ブルドッグ・レーシングの限定車であることを示すシリアルナンバー入り専用プレートを配置。このプレートには、ノルドシュライフェでサスペンションがセッティングされた日付が記録される。
「可能な限り幅広いお客様の要望に応えるため、各車両は希望に応じてカスタマイズされます。つまり、それぞれの車両が唯一無二の存在となるという訳です。私たちのスペシャルエディションは、MINIをベースにどんな改造ができるかを示しています。また、2014年以降に発売された現行世代のMINIをお持ちのお客様も、このサービスを取り付けることができます」と、シュナルバッハは付け加えた。