富士スピードウェイ体験走行付き「ARTA」ラグジュアリーツアーを取材

「ARTA」が用意した富士スピードウェイ体験走行付きラグジュアリーツアーがお得すぎた

ARTA MECHANICSのコンプリートカー「ヴィゲイル」。ベースはGR86だが、エクステリアもインテリアも徹底的にこだわり、ARTA MECHANICSの想いを注ぎ込んだという。
ARTA MECHANICSのコンプリートカー「ヴィゲイル」。ベースはGR86だが、エクステリアもインテリアも徹底的にこだわり、ARTA MECHANICSの想いを注ぎ込んだという。
富士スピードウェイを舞台にARTA(Autobacs Racing Team Aguri)が企画した試乗ツアーが、今回紹介する「ARTA MECHANICS TEST DRIVE TOUR」だ。ラグジュアリーとスポーツをミックスした、特別な体験を提供するというツアーを体験取材した。

ARTA MECHANICS TEST DRIVE TOUR

ARTA初のツアー企画「旅する試乗会」

富士スピードウェイは通常ライセンスがないと走行できないが、昼の休憩時間にライセンス不要の体験走行枠が用意されている。
富士スピードウェイは通常ライセンスがないと走行できないが、昼の休憩時間にライセンス不要の体験走行枠が用意されている。

「ARTA(Autobacs Racing Team Aguri)」とは、元F1ドライバーの鈴木亜久里氏と、カー用品を展開するオートバックスセブンが立ち上げたレーシングスポーツブランドである。近年は「ARTA MECHANICS」ブランドとして、アパレルや様々なグッズを用意して、スポーツカーで豊かなライフスタイルを提供することを目指している。

今回取材したのはARTA初の企画で「ARTA MECHANICS TEST DRIVE TOUR」という試乗会付きのパッケージツアーだ。関東のスポーツカー好きにとって、聖地とも言える富士スピードウェイでの走行と、その敷地に隣接する富士スピードウェイホテルでのリラックスを存分に堪能できる内容となっている。ARTA MECHANICSが提案する上質なスポーツカーライフの楽しみが味わえる「旅する試乗会」の内容を紹介しよう。

集合場所の富士スピードウェイを訪れると、ARTA MECHANICSのスタッフとともに「ヴィゲイル」が待っていた。今回、富士スピードウェイの国際レーシングコースを体験走行するのはなんとこのヴィゲイルなのである。

ライセンス不要のレーシングコース体験走行

ヴィゲイルはARTA MECHANICSの想いを注ぎ込んだというコンプリートカーである。ベースはGR86だが、エクステリアもインテリアも徹底的にこだわっており、日本刀をイメージしたという超光沢シルバーは、最大12層もの塗装が施されるなど、特にリヤのスタイリングは別物と言える仕上げになっている。なおカスタム費用は程度に応じて286万〜834万6000円。ちなみに前述の超光沢シルバーはオプションで塗装費は約350万円だという。上記は全てARTA MECHANICSのスタッフの受け売りだ。

さっそく体験走行用のヴィゲイルに乗り込みコースインを待つ。ちなみに車両はMT車なのでツアー申し込みにMT免許は必須だ。通常、富士スピードウェイはライセンスがないと走行できないが、昼の休憩時間にライセンス不要の体験走行枠が用意されており、このツアーではその体験走行枠を走行する。体験走行とはいえ富士スピードウェイ名物の約1.5km超ロングストレートも十分堪能できる。同乗走行が可能なためコーナーではかなり安全マージンを持った先導走行となるが、かえってサーキット独特の路面や景色をじっくり観察できる。ピットを出て3周するが、富士スピードウェイの先導車のラインはスポーツ走行で走るレコードラインだから、今後ライセンスを取得して本格的なモータースポーツ趣味に足を踏み出そうという人も、きっと参考になるだろう。

到着早々にツアーのハイライトととも言える体験走行をこなしたあとはホテルでの特別なランチが待っている。レストランは日本初上陸のハイアットブランド「アンバウンド コレクション by Hyatt」として開業した富士スピードウェイホテル内の「トロフェオ」である。快晴のこの日、雄大な富士山を眺めながらのランチは格別だった。ちなみに編集部が体験したツアーは到着後すぐの走行だったが、ツアー後のホテルチェックアウト後に走行するパターンもあるそうだ。

あっという間に訪れる次のプログラム

デザートまで平らげた後はチェックインして、客室でリラックスする。だが、サーキットを見下ろす眺望を楽しんでいると、あっという間に次のプログラムが訪れる。ホテル内に併設される「富士モータースポーツミュージアム」をガイド付きで見学するのだ。富士スピードウェイはトヨタとの関連が強いサーキットだが、このミュージアムにはメーカーを問わず、様々なレーシングカーやラリーカーが展示されていた。知られざる逸話も交えたツアーガイドの懇切丁寧な解説は、蘊蓄型のクルマ好きもきっと満足できるだろう。

ツアーにはレーシングシミュレーターも含まれている。ホテル内のトレーニングジムの一番奥に用意されたシミュレーターは、プロドライバーも練習で使う本格的な仕様だ。もちろんビギナー向けにABSやスタビリティコントロールも調整可能なので、体験走行が翌日ならコースを覚えたり練習になるかもしれない。

シミュレーターでエネルギーを消費したら、今度は同じくホテル内のレストラン「ロバタ」でコースディナー(シャンパン1杯付き)に舌鼓を打つ。食後は「バー4563」に場所を移して、オリジナルカクテル「VIGALE」を楽しむこともできる。ARTA MECHANICSのJAPAN MADEからのインスパイアされた赤が印象的だ。この隠れ家風のバーは、入り口にV8レーシングエンジンが鎮座し、壁一面にこだわりのミニカーがレイアウトされるなど、凝った装飾が魅力だ。

モータースポーツをリアルからカルチャーまで体感

ホテルは日本人にとって重要な露天風呂も完備した温泉設備も整っており、チェックアウトまでラグジュアリーな雰囲気に包まれて過ごせる。1泊2日3食付きで参加費は8万8000円(1組2名)という破格だ。

「スポーツカーに乗って旅をする」がこのツアーのキャッチコピーだが、モータースポーツをリアルからカルチャーまで体感できた。ラグジュアリースポーツカーを購入した先の世界観を体感できる最高の1泊2日の試乗会ツアーだ。あいにく直近の12月4〜5日のツアーはすでに満席となっているようだが、今後も季節に1度は開催予定というので、興味があれば、ぜひ次の春頃のチャンスを待ってほしい。

【問い合わせ】
ARTA MECHANICS TEST DRIVE TOUR

「ARTA MECHANICS & INSPIRATIONS」は、都心で楽しめるカーライフを提案する、新しいユーザー体験型施設となることを目指している。

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