BMWがリュージュのドイツ代表に分析ソフト「BMWデータコーチ」でサポート

BMWが「リュージュ世界選手権」ドイツ代表をサポート「モータースポーツ由来の分析技術を導入」

ドイツ・アルテンベルクで開催された「リュージュ世界選手権」において、分析ソフトウェア「BMWデータコーチ」が活躍。ドイツ代表の滑走を分析、サポートを行っている。
ドイツ・アルテンベルクで開催された「リュージュ世界選手権」において、分析ソフトウェア「BMWデータコーチ」が活躍。ドイツ代表の滑走を分析、サポートを行っている。
BMWは、1月26日から28日にかけてドイツ・アルテンベルクで開催された「リュージュ世界選手権」でドイツ代表をサポート。ソリのセットアップやレーシングラインの分析に、モータースポーツ由来の計測・分析手法を導入した。

2010年からソリ競技のドイツ代表をサポート

ドイツ・アルテンベルクで開催された「リュージュ世界選手権」において、分析ソフトウェア「BMWデータコーチ」が活躍。ドイツ代表の滑走を分析、サポートを行っている。
BMWは、リュージュ世界選手権をスポンサーとしてサポート。さらに、2010年からドイツ代表を様々なかたちで支援している。

BMWは、アルテンベルクで開催された第52回「FILリュージュ世界選手権」をメインスポンサーとしてサポート。BMWは2010年以来、ドイツ・ボブスレー・リュージュ・スケルトン連盟(BSD)の技術パートナーも務めており、今回の世界選手権でも自動車開発で培った様々な技術を、リュージュのドイツ代表のために活用している。

世界選手権に導入されたソフトウェア「BMWデータコーチ」は、トレーニング用ソリに専用センサーを搭載。これらのセンサーは、縦方向と横方向の速度、加速度、ヨーレートに関する様々なデータを測定し、高解像度の記録データをチームへと提供する。このセンサーはデータ評価のために開発された専用の分析ソフトウェアと連動し、それぞれの滑走を正確に再現することができる。

これらのテクノロジーは、モータースポーツの世界ではすでに定着した技術であり、BMWとBSDは2016年以来、リュージュへの応用に磨きをかけてきた。リュージュはサーキットレースと同様、同じコースを何度も滑走するため、着実に蓄積されるデータを分析することで、理想的な素材の導入や、最適なレーシングラインに関する正確なアドバイスが可能になるという。

リュージュの元ジュニア王者がソフトを開発

ドイツ・アルテンベルクで開催された「リュージュ世界選手権」において、分析ソフトウェア「BMWデータコーチ」が活躍。ドイツ代表の滑走を分析、サポートを行っている。
ドイツ代表に帯同するのは、自身もリュージュのジュニアチャンピオンだった、BMWのユリアン・フォン・シュライニッツ博士(中央)。彼はリュージュ専用の分析ソフト「BMWデータコーチ」を開発した。

リュージュの分析用ソフトウェア「BMWデータコーチ」は、かつてリュージュのジュニア世界チャンピオンに輝いた経歴を持つユリアン・フォン・シュライニッツ博士によって開発。このソフトにはアスリートとしての経験に加えて、BMWグループのデータサイエンティストとしての専門知識が活かされている。

BMWデータコーチは、滑走開始からフィニッシュまで、コース上の位置/速度/加速度/ステアリングの動き、そしてドリフトの状況を、PCやタブレットに表示させることが可能。また、このデータを他の滑走と比較することもできるという。

「リアルタイムで滑走の分析が可能になったことで、ほんの些細なステアリングエラーも認識できるようになりました。さらに理想的なレーシングライン、最も有望な素材、完璧なリュージュのセットアップを特定することができます。セットアップを正しく行い、理想的なラインを維持することは、リュージュの世界で何よりも重要なのです」

ドイツ代表選手の滑走をデータで比較・分析

ドイツ・アルテンベルクで開催された「リュージュ世界選手権」において、分析ソフトウェア「BMWデータコーチ」が活躍。ドイツ代表の滑走を分析、サポートを行っている。
フォン・シュライニッツ博士とBMWデータコーチを使って、ドイツ代表のマックス・ランゲンハン(左)、フェリックス・ロッホ(右)。

客観的な分析を行ったことで、必ずしも理想的なラインや最適な素材が、すべてのアスリート共通ではないことが明らかになった。それでも二人のアスリートのデータを比較することで、重要な気づきが得られることが多いという。

オリンピックと世界選手権で幾度となく優勝しているドイツ代表のフェリックス・ロッホは、以前から BMWデータコーチを使用。現在ワールドカップの総合ランキングでトップを走るマックス・ランゲンハンは、今シーズンからこのテクノロジーを使い始めた。

「マックスと私が『BMWデータコーチ』を活用することは、私たち二人にとって大きなメリットがあります。私たちはコンピュータ上でレースを細部までチェックすることができるので、ベストなレーシングラインを見つけたり、お互いの素材を比較したりすることができるのです」と、ロッホは指摘する。

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