気分は「イージュー☆ライダー」? ホンダCRF125Fと装備一式を積んで走る軽トラドライブ・高速道路編【ハイゼットトラックジャンボ オーナーレポート vol.6】

これが俺のベース! コースについて、一番テンションが上がる瞬間かも。
神奈川県某所にあるオフロードコースへ、Honda CRF125Fとギア一式を積み込んで出発!! そして、ひとしきりオフロード走行を楽しんだ後は、再びバイクと荷物を積み込んで帰宅……往路は下道を走ったが、すっかり疲れきった復路は高速道路を使いますよ! 当然! 荷物満載の軽トラの高速道路での走りやいかに?

バイクを降ろして、いざコースへ!!

コースに到着して、バイクを降ろしたのが前回まで。というわけで、今回は愛機ホンダCRF125Fで走る。
アオリを降ろして、バイクやチェアなどをハイゼットトラックジャンボ(以下、ジャンボ)の周りに置いたこの状態が、なんだか「俺のベース」って感じがして好きなのだ。

この日は当コース「森輪」のオープン日。参加者が集まり、コースの成り立ちや注意事項など、ブリーフィングが行われる。
なんでもこのコースは「オフロードバイクと林業の共存」を目指して作られたもの。オーナーの中島さんはもともとバイクのカスタムペインターで、親族からこの山を受け継いだことから、オフロードコースの開設を思いついたんだそう。

ブリーフィングの時点で、ヤバさに気づく……。

そして、コースディレクターに就任したのが石戸谷蓮さん。世界で最も過酷なバイクレースのひとつ「エルズベルグロデオ」に挑戦したエンデューロライダーで、その模様はTV番組「クレイジージャーニー」でも紹介された。ご存知の方も多いだろう。
「そんなすごいライダーがコースディレクターを務め、林業を守るために道は最低限の細さ。木の根っこは避けること……!?」

うーん、なんだか話の端々からヤバさが伝わってくる。「コレ、大丈夫?」と僕を誘った(株)アニマルハウスの伊井くんにアイコンタクトを送るも、まったく無視(汗)。あとで聞いたら、やっぱりわざと視線を合わせなかったとのこと(怒)!
なんて言っても、ここまで来て帰るわけにはいかない! コースinだぁ!!

皆さんには道が見えますか? 僕には見えません(泣)。

はい、30秒ほどで後悔しました。
まさに道なき道……道幅は約80cmで、急斜面。というか、これは道なのか? Z路を何度も折り返してひたすら上を目指す。
ちなみに写真右のフロントアップをしているのが石戸谷さん。こんなの無理~!!

トップライダー・石戸谷蓮さんから直々にアドバイスを受ける。嬉しいけれど、右は崖。

全然進まない僕を見かねて、石戸谷さんからアドバイスを受ける。こんな有名ライダーにアドバイスしてもらえるなんて、ちょっと嬉しい(笑)。でも斜面は怖い(泣)。

転倒、滑落、体もバイクも無事だが心は折れる……

で、なんとかかんとか進んでいたのだけど、やってしまいました……転倒。
なんてことない道だったんだけど、足を着こうとしたらステップにブーツが引っかかり、足が出ない。そのまま「あ~!」という僕の叫びとともに、斜面側に転倒。バイクは木に引っかかって、すぐに止まったのだが、僕は10mほど急斜面を頭を下にして滑り落ちる。途中、木の根か切り株に頭を強打したが、ヘルメットのおかげで無傷だったのが幸いだった。

転けた。落ちた。怪我はない。

体は大丈夫だったが、ここで完全に心が折れてリタイア。とりあえずバイクを邪魔にならない場所に移動して、僕は徒歩で参加者の皆さんが楽しむのを眺めることにした。残念だけど、どこかでホッとしている自分がいるのであった(笑)。
結局、走行距離にして1km弱、時間は15分ほどだったと思う……。

とりあえずCRF125Fを邪魔にならない場所に置き、あとはオフィシャルの方に任せる。

この後、しばらくコースを散策してベースへ戻る。ちょうどオフィシャルの方がCRF125Fに乗って戻ってきてくれた。
少しして戻ってきた伊井くんは「もうちょっと走る」と言うので、僕は先に帰ることに。
さて着替えようと、ニーシンガード(膝とすねのプロテクター)を外すと……

バックリ割れたニーシンガード。

破損してる。
というわけで、全然走ってないのに疲れ切った僕は、この後、バイクを積んだジャンボの写真など、一切の撮影を忘れてしまったのであった(ごめんなさい)。

80km/h巡航は余裕だけど、追い越し車線はタイミングが重要

前置きが長くなったけど、ここからが本題です(笑)。そう、これはジャンボのインプレッション記事なのだ。
往路と同じく、荷物を満載にしたジャンボでコース「森輪」をあとにする。

まずワインディング。往路では上りメインだったが、復路は下りメイン。当然ながらパワーに余裕があって、空荷で街中を走るのと同じような感覚で走れる。しかしそうするとブレーキが心配だが、フロントディスク/リヤドラムは意外と強力。しっかりスピードをコントロールできる。エンブレがよく効くのも安心感を高めてくれるポイントだ。

ホンダCRF125Fと装備一式を積んでコースへ出発!! オフロードバイク&荷物満載の軽トラの乗り味は? 街中・ワインディング編【ハイゼットトラックジャンボ オーナーレポート vol.5】

今や軽トラカスタムの定番となった「ハードカーゴ ゲート」を購入し、ますますハイゼットトラックジャンボへの愛が深まった。そして、今回、いよいよCRF125Fを積んでコースへ出発! 気になるその乗り味は如何に!?

往路は東京都小平市の自宅から神奈川県相模原市のコースへ向かうため、オール下道だった。しかし、復路は東京都練馬区の事務所に用事があったので、高速道を使う。
中央道・相模湖ICから首都高・永福ICまでを走る。

道が平坦であれば、5速80km/hで余裕のクルージングが可能だ。ただし、道が少しでも上りになると、途端にトルク不足を実感。4速に落とさなければならない。しかし、すぐにトルクの山に乗せられるので、5速に戻すことが可能。……と思いきや「やっぱり5速じゃ無理!!」となって、再度4速に落とすことも何度かあった。

法定速度は余裕だが、追い越しは慎重に!(写真はドライブレコーダーの映像から抜粋)

上りの角度に対して、4速→5速が可能か、それとも4速キープがベターかはけっこう微妙で、何度か選択を間違えてしまった。4速のまま走ればいいのだろうだが、軽トラでエンジン回転数を上げても気持ち良くもなんともないので、できれば僕は5速で走りたいのである。

追い越しはタイミングが重要だ。鋭い加速はできないので、追い越し車線後方にクルマがいないことを確認して、5速→4速に落として加速する。4速で走っている場合は、3速に落としてもエンジンが唸るだけなので、追い越しは諦める(笑)。つまり、5速で巡航し、追い越し車線に他車がいないことを確認できた場合のみ、追い越しをおこなうのである。

とは言っても、スピードを出して楽しいクルマではないので、基本的には走行車線を法定速度を守って走る。ジャンボは、それが気持ちいいクルマなのだ。
BGMはもちろん、奥田民生の「イージュー☆ライダー」である(笑)。

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著者プロフィール

佐賀山敏行 近影

佐賀山敏行

学生時代からのバイク好きが高じて、 雑誌『カスタムバーニング』やムック『ハーレー・バガースタイル』な…