5速MTの軽トラは空荷だって面白い!! いざ那須へ! 高速道路ドライブインプレッション!【ハイゼットトラックジャンボ オーナーレポート vol.7】

オフロードバイク運搬用としてだけでなく、僕は普段の足としてもハイゼットトラックジャンボ(以下、ジャンボ)を使用している。今回は取材のために、空荷のジャンボで栃木県那須地方へ行ってきた!
PHOTO&REPORT:佐賀山敏行(SAGAYAMA Toshiyuki)

軽トラは足グルマとしても楽しいぞ!

東北道・上河内SAにて。ステッカーやフューエルフラッグが、このマシンが遊びグルマであることを主張している(この日は取材=仕事だけど)。

ジャンボは約1年前、オフロードバイク・Honda CRF125Fのトランポとして購入した。だけど、実際に購入してみると、トランポだけでなく、普段から大活躍している。というのも家のクルマであるランドクルーザープラドは、奥さんが買い物や子どもの習いごとの送迎に使っていて、意外と自由に使えないのだ。

佐賀山家のファミリーカー、ランドクルーザープラド。

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だけど、ジャンボは僕のもの♪ 奥さんが5MTの軽トラに興味を示すはずもなく、「乗りたい」「運転したい」と言うはずもなく、完全に僕専用車となっている。
というわけで、普段僕一人で移動する場合は、近場はもちろん、遠方でもジャンボを使うことが多い。

その代わり、すっかりバイクに乗る機会が減ってしまったわけだが……それはそれで仕方がない(苦笑)。
で、どれくらい遠方へ行くかというと、つい先日は愛知県新城市まで1泊2日で行ってきた。Honda XR BAJAを積んで……。

愛車(バイク)の1台、Honda XR BAJA。

流石に250ccフルサイズのトレールバイクを積んでの長距離移動はしんどかったが、走行車線をのんびり走れば無問題! ただし、普通に走っているだけなのに、ナビの「到着予想時刻」がどんどん長くなっていったのだけは要注意ポイントである。
ナビを信用すると予定が狂ってしまうのだ(笑)。

空の荷台……と言いつつも、いつでもバイクを積めるようにラダーレール2本を常備している。

さて、7月某日、栃木県の那須地方へ行くことになった。遊びではなく取材である。だからカメラは必要だが、バイクは不要。つまり空荷状態で、片道200kmの道のりを走るのだ。
「遠出をすることがある」とは言っても、やっぱりメインは街乗りだし、遠出の際は前述のとおりバイクを積むことが多い。これまで空荷で遠くへ行くことはなかったので、なんだかちょっぴりワクワクする。

圏央道~東北道をひた走る!

僕の自宅は東京都小平市にある。那須地方へは圏央道・入間ICから久喜白岡JCTを経て東北道へ入り、那須ICで降りる。道中のほとんどが高速道路である。
信号も交差点もなく、止まることなく走り続ける高速道路が僕は好きだ。なんだかワープしているような感覚だし、合流地点は支流と本流がぶつかる川の流れのようで、下道旅にはないダイナミックな旅感がたまらないのだ。

頭でっかちなキュートなスタイル! 15インチホイールによって、可愛らしさと厳つさを両立させている。

……しかし、ジャンボでの高速道路走行にワープの感覚はない。
快適な巡航速度は、バイクを積んでいる時とほぼ同じで80~90km/hほど。100km/hを超えるとエンジンがうねり、いかにもエンジンに悪そうだし、燃費は実際に悪くなる。
そのため、追い越し時や下り坂で加速する時など、100km/h以上を出すシーンは限られている。

ただし、加速はバイク積載時より明らかに鋭い。アクセルを踏み込めば、モタつくことなくしっかり加速してくれるので、そこまで神経質にならずに追い越し車線に出られるのは嬉しい。
ま、あくまでもバイク積載時に比べて……という話なのだが。

東北道をひたすら北へ!(東北道下り岩舟ジャンクション付近)

ちなみに、加速時にギヤを1速落とすと、オーバーレブを心配するほどエンジンが唸るので、よっぽどの場合を除いて落とすことはない。そのため、やっぱり加速はモタつき気味である(さっき「モタつくことなく」と書いたばかりではあるが……その辺のニュアンスは察してください(笑)
スポーティにキビキビ走るには、タコメーターが欲しいなぁと思っている次第である。後付けタコメーターつけようかな……。

そして、やっぱり上り坂は苦手である。基本的には5速固定で走るが、上り坂に差し掛かると4速に落とす。高速道路で変速するのは660ccNAならでは(苦笑)。もちろんバイク積載時ほどシビアではないので、比較するとラクっちゃぁラク。
だけど、非力なエンジンをギヤチェンジを伴いつつ、いかに効率よく走らせるのかって、やっぱり今のクルマではなかなか体験できないこと。こうしてあらためて感想を書いていくと、不満だらけになってしまうんだけど、やっぱり楽しいのよね。

快適巡航速度は80~90km/hだ。

……と、ここまで書いて、 なんだかいつも「非力なエンジンと5MTを駆使して運転するのが楽しい」と結論づけていることに気づく(笑)。めちゃくちゃ不満を書いてるのにね。
だけど、本当のことだから仕方がない。「アバタもエクボ」、ジャンボにはすべての不満を吹き飛ばしてしまう魅力があるのだ! 見た目もちっこいくせにいかついという、ヒーローの真似をしている子どもみたいで微笑ましいしね。

あと、車内は当然エンジンの唸り音が響いているが、サブウーファーからのゴキゲンなサウンドが打ち消してくれて、気にならない(馴れただけ?)。
クルマって、快適ならそれで良いってものでもない。そんなことを気づかせてくれるのが我がジャンボなのである。

那須モータースポーツランドに到着!

そんなこんなで3時間半ほどで那須モータースポーツランドに到着。ここは全国の直営店を構えるオートバイ販売店「レッドバロン」が運営するバイク専用サーキット。
この日はファン感謝デーということで、ミーティングイベントが開催されていたのだ。

『レッドバロン Fan Fun ミーティング』

避暑地であるはずの那須も、この日は最高気温37℃! フラフラになりながらも、なんとか参加者の笑顔をカメラに収めて取材は終了。
せっかくなので、那須周辺をジャンボで散策してみることにした。その模様は次回「下道編」で!!

猛暑の中、たくさんのバイクが集まった。

【ハイゼットトラックジャンボ オーナーレポート】
ここまでの道のりを振り返る

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著者プロフィール

佐賀山敏行 近影

佐賀山敏行

学生時代からのバイク好きが高じて、 雑誌『カスタムバーニング』やムック『ハーレー・バガースタイル』な…