日産自動車が苅田町(福岡県京都郡)と電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結。防災力強化と脱炭素化に向けて連携

10月7日、日産自動車および日産自動車九州、福岡日産自動車、北九州日産モーター、日産プリンス福岡販売は、苅田町(福岡県京都郡)と電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結した。

日産の「ブルー・スイッチ」活動としては143件目の取り組み。災害を起因とする停電時は日産リーフを無償で貸与

この協定は、苅田町が電気自動車(EV)の普及を通じて、地域課題解決や環境負荷の低減に取り組むとともに、苅田町で災害による停電が発生した際、日産の販売会社から貸与する「日産リーフ」を電力源とした災害時の電力供給体制を構築することにより、街の強靭化を図ることを目的とした協定で、ゼロ・エミッション社会の実現を目指す日産の「ブルー・スイッチ」活動としては143件目の取り組みとなる。

苅田町は、環境対策や防災対策に取り組んでいるほか、持続可能で強靭なまちづくりを目指し、SDGs(持続可能な開発目標)推進にも積極的だ。

一方、日産自動車はEVならではの新たな価値やワクワクを提供し続けるとともに、2018年5月よりEVの普及を通じて環境、防災、エネルギーマネジメント、観光、過疎などの地域課題解決を目指す、日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を、全国の自治体や企業、販売会社とともに推進している。また、2030年代早期には、主要市場で投入する新型車すべてを電動車両にすることを宣言、電動化をリードしながら、SDGsの達成やカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速している。

また、苅田町には日産の国内工場で最大の生産台数を誇る日産自動車九州が所在し、九州地域の地の利を最大限に活かした効率的な部品調達と物流の徹底など、グローバルコスト競争力を持ったマザー拠点として、世界の工場をリードし続けている。開かれた工場として、工場見学への多くの受け入れや、地域共生活動を通じて、地域社会との繋がりも大事にしている。

この日産が推進する「ブルー・スイッチ」、そして苅田町が推進する環境・防災対策やSDGsの推進と、双方の取り組みに互いが賛同し、同協定の締結を行う運びとなった。電気自動車を活用した「災害連携協定」の概要は以下のとおり。

【協定の概要と主な連携内容】
・苅田町で災害を起因とする停電が発生した際、町が指定する避難所等に、日産自動車九州および日産の販売会社の店舗等に配備している電気自動車(EV)「日産リーフ」を無償で貸与し、EVからの給電により、災害時にも避難所等で継続して電力が供給できる体制を整え、町民の生命および身体の安全を守る。
・苅田町および日産自動車、日産自動車九州、福岡日産自動車、北九日産モーター、日産プリンス福岡販売は、平常時もEVの普及促進を行うほか、町のイベントで使用する電力をEVから供給することで、電気自動車の「走る蓄電池」としての活用を町民へ積極的にアピールし、環境・防災意識向上を目指す。
災害発生時の「日産リーフ」からの電力供給イメージ図

苅田町はすでに、EVから電気を取り出す可搬型給電器(1台)を導入しており、さらに公用車としてクロスオーバーEV「日産アリア」の導入を計画している。さらなるEVの普及を目指し、苅田町は環境・防災力向上に努めていく。

苅田町と日産自動車は同協定締結を機に、EVを活用した環境に優しく災害に強い持続可能なまちづくりを推進し、美しい自然環境を未来に残すため、EVの普及を通じた地域課題の解決、脱炭素化社会実現、SDGs達成に向けて、さらに連携を強化していく。

●日産自動車公式サイト「ブルー・スイッチ」

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