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2種類並立していたチャイルドシートの安全基準
子供の安全性を確保するために、日本のチャイルドシートの安全基準はアップデートされてきた。2006年には国連欧州規則のUN-ECE⁻R44を採用。2014年にはUN-ECEUN-R129が採用され、この2つが長い間並立していたのだ。
R44は前後からの衝撃のみに対応する安全基準だが、R129はこれに加え側面からの衝撃にも対応する、より安全性の高い基準。実際、側面衝突による事故での子供の死傷者数は多く、側面衝突対応の重要性が高まり、日本では2023年9月以降R44安全基準適合のチャイルドシートは、生産できないことになった。
R129安全基準は、チャイルドシートの体格不適合によるミスユースも防ぎやすい点も特徴だ。チャイルドシートを選ぶ際、R44は体重に合わせていたが、R129では身長に合わせるため、子供の体格により合わせやすい。また、赤ちゃんへの衝撃が少ない後向きの期間が、R44は12カ月頃までなのに対し、R129では15カ月までと、より長くなっている。
R129適合のジュニアシートが登場
チャイルドシートは6歳未満の子供まで使用が義務つけられているが、理想的には身長がある程度大きくなる10歳くらいまでは安全のためにも使いたいもの。そんなジュニアのために作られたのが、『アップリカ』ブランドを展開するニューウェルブランズ・ジャパンの、R129適合ジュニアシート『Apricaライドクルー ISOFIX』(2万7500円/税込)。R129基準で推奨される、より簡単確実にシートに固定できるISOFIX固定を採用。身長100~150cmまで長く使える2つのモードのロングユース設計だ。
カーメイトが展開する『エールベベ』ブランドの『AILEBEBE PAPATTO R』(実勢価格4万6200円/税込)は、R129安全基に準適合した1歳から10歳頃まで使用可能なロングユース設計のチャイルド・ジュニアシート。肩ベルトが跳ね上がり子供をぱぱっと乗せ降ろしできる点が特徴。固定方式はISOFIXで、ジュニアシート時のみシートベルトに対応。
交通事故はいつ巻き込まれるかわからないもの。万が一の時の安全性を考えて、R129安全基準のチャイルドシートを選選びたい。