バッテリーEV(BEV)によるサーキットレースの最高峰、FIAフォーミュラE世界選手権。2024年に行われるシーズン10のカレンダーが先日、正式に発表された。同シーズンの第6戦として、3月30日に東京大会が開催されることが決定した。
2023年6月に同大会の開催が決まった際には“東京ビッグサイト周辺道路が舞台になること”くらいしか正式な情報は明かされなかったが、10月25日、ついにサーキットレイアウトが判明した。
コース図は本記事トップの画像のとおり。
コーナー数は18、全長2.582kmのストリートサーキットが、東京ビッグサイトを中心に設けられる。
コースは同展示場の駐車場と周回路、そして隣接する公道で構成される。
ホームストレートとピット、そしてターン1は東棟屋外臨時駐車場に、ターン2からターン7は東雲臨時駐車場に設けられる。
ターン8から港湾道路有明20号線と並走する東京ビッグサイトの周回路を走行してターン10、11のシケインへと向かう。そしてシケインのふたつめであるターン11からが公道区間となる。
東京ビッグサイト前交差点がターン12となり、ここを左折するかたち。
曲率のゆるい高速コーナーとなるターン13、14を駆け抜けた後、ターン15となる東京ビックサイト鉄鋼ゲートを左折し、東京ビッグサイトの施設内に戻る。コース全体の1/3ほどが公道という感じだ。
ちなみに、ロンドンE-Prixはイギリスのエクセル展覧会センターが会場になっており、同イベントでは施設の建物の中にもコースが敷かれている“半屋内サーキット”となっているが、東京E-Prixのコースは完全に屋外コースとなった。
フォーミュラEの共同創設者であり、チーフ・チャンピオンシップ・オフィサーを務めるアルベルト・ロンゴは「初開催となる東京E-Prixのトラックを公開できたことを嬉しく思う。また、22名のドライバーたちがスキルを披露し、東京のファンに忘れられない体験をもたらすことができる、ユニークなコースを創れたと自信を持って言える」とコメントした。
「我々は東京の市街地でレースをする最初のモータースポーツ世界選手権となったことを名誉に思う」
今回レーストラックとして指定されたエリアは歩道が整備されているので、比較的安全に“コースの下見”が可能だ。
また、10月28日からジャパンモビリティショー(旧:東京モーターショー)の一般公開がされているが、ホームストレートやピットが置かれるエリアは、同展示会におけるモータースポーツエリアのデモランゾーンやASV/ZEV試乗会としても利用されているので、足を踏み入れることができる。
実際に自分の足でコースを確かめる際は、周囲の状況などに十分に注意してほしい。
東京において4輪モータースポーツイベントのために公道が封鎖され、市街地サーキットが特設されるのは初めてのこと。東京E-Prixに際して東京ビッグサイト周辺の景色はどのようになるのか。楽しみに待ちたい。