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bZ4Xのコンセプトは「Activity Hub」
新しい時代を迎えるクルマとして、乗員全員が一緒に楽しい時間や空間を共有できる「絆」のような役割を担いたいという意志を込め、「Activity Hub」をコンセプトとして開発された。インテリア、スタイリング、運転感覚、走行性能など、それぞれの分野で革新にチャレンジ。ワクワク感のあるクルマを目指したという。
BEV専用プラットフォーム(トヨタ初)を採用
すべての基礎となるBEV専用のプラットフォームをスバルと共同開発。BEVならではの要件を盛り込み、低重心・高剛性化したプラットフォームにより、BEVだからという以前に、一台のクルマとして魅力のある、滑らかで意のままになる走行性能と、本格SUVとしての走破性を追求して開発された。
世界トップレベルの電池容量維持率を目標に
従来車から乗り換えても、安心して安全に運転できる性能に拘り抜いたという。実用上、特に冬場の航続距離の確保や、世界トップレベルの電池容量維持率(10年後90%)を目標とし、安心して長く使えるBEVを目指した。安全面でも、電池自体の高度な安全性を追求しているほか、最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」の採用や、全方位衝突に対応するボディ構造、衝突時の保護性能確保に寄与する電池パックの採用などにより、安全に乗れるBEVが目指された。充電時間も30分で80%まで充電が可能だ。「普通の車」を目指して実用性もしっかり磨かれていることがわかる。
またルーフソーラーパネルは、1年間で走行距離1800km(社内試算値)に相当する発電量を生成し、優れた航続可能距離に貢献。充電スタンドがない駐車場等でも充電可能なほか、災害時など緊急時でも、太陽光による充電が可能だ。
走りでは、素早いレスポンス、リニアな加速感、高精度な出力制御(加減速のコントロールとドライバーのペダル操作の軽減、滑りやすい路面のスリップ抑制制御など)が追求された。また、SUBARUのAWD技術、X-MODEを採用(AWD車、トヨタ初)。また、X-MODEの新たな機能としてGrip-Controlを新開発し搭載し、モーター駆動の特性を活かすことで、日常ユースからライトオフロード以上の走行まで対応、BEVの期待を超える高い走破性を実現させている。
新しいドライビング体験を支えるコックピット
インパネは、これまでのトヨタ車にはない新しいデザインが採用された。メーターをステアリングホイールの上側を通して見えるように配置したトップマウントメーター(トヨタ初)は、視線移動を少なく遠視点化し、見やすさを向上させるのに役立っている。また、ステアリングホイールとタイヤの間にメカニカルな結合のない、ステアバイワイヤシステムを一部車種に採用。ステアリングの回転角度を持ち替え不要な約±150°に設定。Uターンや車庫入れ、ワインディングロード走行時などでドライバーの負荷を大きく低減させ、ドライバーが感じる操舵トルクと、タイヤの転舵角度を独立に制御することにより、操舵感を向上にも繋がっている。さらに、異形ステアリングホイールは操作性だけでなく、ドライビングポジションの自由度や乗降性も向上させるという。
bZ4Xは、2022年年央から、日本、北米、中国、欧州など各地域に導入する予定だという。従来車から乗り換えても、使える実用性を兼ね備えた新しいEV、発売が楽しみだ。
bZ4X(日本仕様)
【ボディサイズ(パッケージ)】
車両重量:1920kg~2005kg
最小回転半径:5.7m
全長:4690mm
全幅:1860mm
全高:1650mm(アンテナ)
ホイールベース:2850mm
室内長:1940mm
室内幅:1515mm
室内高:1145mm-1160mm
【走行性能】
最大出力(フロントモーター):150kW(2WD)、80kW(AWD)
最大出力(リヤモーター):80kW(AWD)
最大出力(システム):150kW(2WD)、160kW(AWD)
動力用主電池:リチウムイオン電池
総電圧:355V
総電力:71.4kWh
一充電走行距離(WLTCモード):500km前後(2WD)、460km前後(AWD)
加速性能(0-100km/h):8.4秒(2WD)、7.7秒(AWD)
【充電性能】
AC充電器最大出力:6.6kW
DC充電最大出力:最大150kW
【走行装置】
ステアリング:ラック平行式電動パワーステアリングシステム
サスペンション(フロント/リヤ):ストラット式コイルスプリング/ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング
ブレーキ(フロント/リヤ):ベンチレーテッドディスク/ベンチレーテッドディスク
【動力性能】
加速性能(0-100km/h):8.4(2WD)、7.7(4WD)