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トヨタはBEV(バッテリーEV)の新シリーズであるbZシリーズの第一弾である「bZ4X」を2020年央に世界各地で発売する。迎え撃つカタチになるのが、日産アリアだ。トヨタ vs 日産。果たしてEV市場での戦いはどうなるか?
トヨタ初のEV専用プラットフォームであるe-TNGAを使った期待のBEVがbZ4Xだ。SUVスタイルにFFと4WDの二本立てで登場する。
2022年央登場となると、ライバルは日産アリアである。
この2台を比較してみよう。
まずはボディサイズから
まずはボディサイズだ。
トヨタbZ4X
全長×全幅×全高:4690mm×1860mm×1650mm
ホイールベース:2850mm
日産アリア
全長×全幅×全高:4595mm×1850mm×1655mm
ホイールベース:2775mm
車重は、どちらも1900kg前後。アリアの方が95mm短い。
ちなみにトヨタRAV4と比較してみると
トヨタRAV4
全長×全幅×全高:4600mm×1855mm×1680mm
ホイールベース:2690mm
だから、bZ4Xのほうが90mm長く30mm低い。
トヨタ・ハリアー
全長×全幅×全高:4740mm×1855mm×1660mm
ホイールベース:2690mm
となり、大きさはハリアー>bZ4X>RAV4の順となる。
バッテリー容量と航続距離は?
FWDモデルのバッテリー容量と航続距離
4WDモデルのバッテリー容量と航続距離
バッテリー容量と航続距離は上の表の通りだ。
FFモデルでは、
トヨタbZ4X:71.4kWh 500km前後
日産アリア:66kWh 最大450km(660万円)
日産アリア:91kWh 最大610km(740万800円)
アリアは価格も発表されている。ここから考えると、bZ4Xの価格もアリアの66kWhモデルと大きくは変わらないと予想できる。
DC充電最大出力はbZ4Xが最大150kW、アリアが130kWだ。これはCHAdeMOの急速充電器の性能アップに対応するため。150kWの急速充電器で、仮に0%から充電をしたとすると、どちらも30分間で70%程度まで充電できることになる。
AC充電器の性能はbZ4Xが6.6kW、おそらくアリアも6.6kWだろう(リーフのe+は6kW)。ここは同じだと推測する。どちらも一晩(12時間と仮定すると)で理論上は満充電可能だ。
モーター出力は?
FWDモデルのモーター出力
4WDモデルのモーター出力
bZ4Xもアリアもリヤにモーターを搭載した4WDモデルを用意している。
bZ4Xの4WDモデルはフロントモーターが80kW(109ps)、リヤモーターが同じく80kWで合計160kW(218ps)となる。FWDモデルのフロントモーターが150kW(204ps)なのに対して4WDモデルは80kW+80kWの160kWで、わずか10kWしか変わらないのは意外だった。いずれ、フロントモーター150kW+リヤモーター80kW=230kW(313ps)の4WDハイパフォーマンスモデルが登場するのではないだろうか。
対するアリアはe-4ORCEと名付けた電動4WDシステムを搭載。4WDモデルのシステム最高出力は66kWhモデルで250kW(340ps)、91kWhモデルで290kW(394ps)、最大トルクも560Nm、600Nmとなり、明確にパフォーマンス志向であることがわかる。
デザインテイストは大きく違う
デザインについては、bZ4Xがいま流行の「ラギッド(RUGGED)」なスタイルなのに対して、アリアは「タイムレス・ジャパニーズ・フューチャリズム」というコンセプトをとるため、サイズはほぼ同じでもまったく印象が違う。インテリアも同様だ。
どちらも非常に魅力的なEVに仕上がっているように見える。EVの普及には補助金がどうなるかが大きな影響を持つが、どうあれ、2022年はEVマーケットでのトヨタvs日産の戦いが繰り広げられる。