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Vクラスの現行モデルは登場から10年経過!モデルチェンジは間近
初代Vクラスは、「Vito」(ヴィート)の乗用車バージョンとして1998年に登場。第3世代となる現行型は2014年に発売され、そのフルエレクトリックバージョンとなる「EQV」が2020年に導入された。
EQVは2024年3月に大幅改良が行われたばかりだが、Vクラスは発売から10年が経過、満を持して第4世代へバトンタッチされる。
プロトタイプはまだ量産ボディではないが……
捉えたプロトタイプは、フロントエンドの偽装が軽くなり、現行型Vクラスや最新EQVとも異なる、よりつり上がったヘッドライト形状が初めて露出しているほか、バンパーには縦スラットの入ったアグレッシブなエアインテーク、その上部にはレーダーも確認できる。
ただし、このプロトタイプは、依然としてVクラス現行型のテストミュールで、量産ボディではないため、今後はより大きな変化が見られるだろう。
それでもプロトタイプの下には、メルセデスの次世代「VAN.EA」アーキテクチャが隠されている。これは、フロント、センター、リアの3つの異なるモジュールで構成される高度な電気プラットフォームで、さまざまなサイズのバンに合わせて調整される。また次期型では、トレッドが広くなるほか、全長もストレッチされると予想される。
すべてのバンには、前輪を駆動する電気モーターを備え、標準化されたフロントモジュールが搭載されるが、リアモジュールは電気モーター付きと、なしの2種類が用意される。また、さまざまなセンターモジュールによってボディの長さを調整、各種バッテリー容量に対応できるという。
このスケーラブルなアーキテクチャは、2026年以降、すべての新しいメルセデスバンの基盤となる。発売時にはシンプルなレベル2のクルーズコントロールが搭載されるが、数年後には、レベル3〜4のアシスタンステクノロジーを搭載することを視野に入れているといい、この分野で遅れをとっている国産ミニバンとは大きな差がでそうだ。このプロトタイプのサイドミラーにも、半自動運転システムの一部であるとみられる、大きなセンサーポッドが確認できるのもそれを裏付けている。
「VAN.EA」の商用用途には、通常のパネルバンから救急車、キャンピングカー、フラットベッドトラックまであらゆるものが含まれるが、乗用バージョンでは、さらに豪華にし、少なくとも311マイル(500 km)の電気走行距離を実現することを約束している。
中国の高級ミニバン市場は急成長しており、レクサスがLMを開発するきっかけとなった。しかし、太平洋を越えてLMを発売しないレクサスとは異なり、メルセデスは北米にも可能性があると考えており、2020年代後半に米国で電気Vクラスを販売することを計画している。
また、メルセデスベンツは、電動モデル「EQ」ブランドを2024年にも終了すると噂されており、このVクラス・エレクトリックバージョンがEQVの後継モデルとして発売される可能性があるため、現在EQVが導入されていない日本市場での発売も大いに期待できるだろう。