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バッテリー強化により航続距離を伸ばし質感を向上

2021年末に登場した現行型アウトランダーの評判は上々で、力強く存在感のある外観デザインをはじめ、PHEVシステムと動力性能、ツインモーター4WDと四輪制御技術「S-AWC」の高い操縦安定性、3列7人乗りシートによる使い勝手の良さなどが高く評価されている。その威風堂々ぶりに関心をもち、海外プレミアムブランドのSUVを愛用してきた層が乗り替えるケースも少なくないそうだ。
エクステリア




さらに、近いうちに欧州や豪州、ニュージーランド、北米などの市場への投入も予定されている。これらの事情から、直近の大幅改良では好評の部分を強化しつつ、海外勢を含めた競合する強敵と肩を並べるべく、「洗練」と「上質」に重点をおいて正常進化させたという。外観デザインではフロントまわりがスッキリとし、前後のスキッドプレートを力強い意匠とするなど威風堂々ぶりに磨きを掛けた。斬新なデザインのホイールも目を惹く。新色のムーンストーングレーメタリックが見せる新感覚の表現は、トレンドカラーであるグレー系の中でもなかなか印象的だ。
乗降性



インテリアは、ナビゲーションの画面大型化やコネクティッド機能の強化、シートベンチレーション機能の設定など装備の充実が図られた。さらに、ヤマハとの共同開発による高性能なオーディオシステムが新たに用意されたほか、三菱のフラッグシップとしての価値をさらに高めるべく、最上級グレードとして「Pエグゼクティブパッケージ」が設定されたのも今回の改良のポイントだ。大容量化と高出力化を図った新開発の駆動用バッテリーは、単体での出力が60%、システム総出力が20%も増加している。
インストルメントパネル

これによりEV航続距離が約20㎞伸長して100㎞を超えた。大台に乗ったのはやはりインパクトがある。さらに、動力性能が大きく向上している点も乗ると明らかだ。特にノーマルモードでの違いが顕著で、より力強くて扱いやすくなっている。加速フィールもさらに洗練されて、持ち前の静かで滑らかな走りに磨きが掛けられた。流れに乗って大人しく走っているとエンジンがいつ掛かって止まったのか全然わからず、ディスプレイの表示を見ないと確認できないぐらい。静かになったおかげで、改良の目玉であるヤマハと共同開発したオーディオの臨場感あるサウンドを存分に味わうことができる。
居住性



足まわりについても、より上質で安定した乗り心地を実現すべくサスペンションチューニングを最適化したりOEMタイヤの銘柄を変更したことが効いて、衝撃が伝わりにくくなっている。20インチの低扁平タイヤでここまで出来ていれば十分だ。ハンドリングの性格も変わり、ステアリングのしっかり感が増して直進安定性も高まっている。
うれしい装備





新規大幅改良発表 24年10月9日
月間販売台数 665台(24年6月~11月平均)
WLTCモード燃費 17.6 km/ℓ※M

ラゲッジルーム



ターマックモードで面白いようによく曲がる従来の味付けも楽しかったが、新型の方が挙動を乱しにくく、それでいて回頭性の良さと走りの一体感は十分に楽しめるような絶妙な味付けとされている。これなら海外プレミアムブランドから乗り替えたユーザーであろうと大いに満足できるに違いない。

